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•http://news.livedoor.com/article/detail/6008286/
過去のM&A(企業の吸収合併)関連のスキャンダルが連日報道されている株式会社オリンパスは8日、「過去の損失計上先送りに関するお知らせ(PDF)」とする資料の開示を行った。
オリンパス社は過去の有価証券投資などで生じた巨額損失(額については未公表)を「(医療機器メーカー)ジャイラスの買収に際しアドバイザーに支払った報酬や優先株の買い戻し資金並びに国内3社の買収資金を、複数のファンドを通すなどの方法で計上を見送ってきた」としている。
こうした開示の後、8日昼からはオリンパス社の高山修一社長(10月26日から就任)が単独で会見を行い、こうした事実が「森前副社長(8日付で解職)の自白により」判明したと明かした。なお、これらの疑念の追及を行う段階で解任されたウッドフォード元社長の解任については正しかったとの見解を改めて示した。
現在、同社は外部の元高検検事や裁判所の元長官、弁護士や公認会計士などから構成される調査機関である「第三者委員会」に本件について調査をさせているが、この一件を受けて第三者委員会の規模を拡大すると発表。
現在の社長である高山修一氏は開示資料では「1990年代から」続くとされる損失の計上見送りについては「円高に推移する中、売上が伸びず、営業利益が大変厳しい中、ほとんどの日本企業が財テクに走った時代があったが、その頃からの状況のようだ」と述べた。(BLOGOS編集部・野村)
*****7日付日経 「オリンパス問題が問う市場の課題」
今回のスキャンダル報道をリードしてきたFACTA、またフィナンシャル・タイムズ提供記事を翻訳して掲載してきたJB Pressなどは、日本の大手メディアが本件に及び腰であったことを指摘している。
そうした中、昨日の日経ウェブ版に掲載された記事は実に刺激的であった。
「オリンパス問題が問う市場の課題」と題するその記事は「株式市場がオリンパスの財務諸表に表れた異変に気づく大きなチャンスは少なくとも2回あった」と述べ、「そんな決算書を『適正な表示』と評価した監査法人のあり方も問題視されてしかるべきだろう。」と監査法人の責任を追及し、『「投資の判断材料を提供するという、アナリスト本来の役割を放棄している」との批判の声がある。』とアナリストを外部の声を引用して批判した。
また、「オリンパスの大株主に名を連ねるのは国内の大手金融機関や海外の有名な機関投資家。問題の発覚後、情報公開などを求める大株主の動きが相次いだが、企業買収という経営の重要テーマについて、どうして投資のプロたちはこれまで詳しい説明を求めなかったのだろう。」と最後には株主の責任を問うている。
このように非常に調子はいい記事だが、★文を「市場に関わるすべての人々が自身の問題であると受け止め自戒しなければならない」と締めるのはいいが、ここでは日本随一の経済紙としての「自戒」はほとんど見られなかった。
日経記事と同様に外部の声を引用するならば、★ネット上にはこの記事に対して、「”オリンパス問題が問う日経新聞の課題”じゃないの?」や「お前が言うな」との批判の声がある。
*****金融・監査業界が大波乱となる可能性も
こうした中、証券取引等監視委員会も金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)容疑で、本格的な調査に乗り出すと報じられているが、今回の件には野村證券の関与もあったのではと市場から疑われる格好となっている。
ロイターは7日時点で8日の会見内容を先回りで報じており、ここ最近でも連日、ジャイラス買収に関わった投資助言会社の中心人物として、野村證券出身者の名前を度々挙げている。
監理銘柄入り寸前であるオリンパス株価はストップ安となる中、野村HD株も1974年以降の最安値をつけた。
また、オリンパスの不正経理を過去の監査法人も目をつぶってきたと考えられることから、オリンパス社のスキャンダルは会計業界を取り巻く環境にも大きな混乱を与えるものと思われる。
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