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http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920021&sid=aHCUrgB10sI0
中国の分厚い財布に頼る欧州が心すべきこと−Wペセック
10月28日(ブルームバーグ):欧州が発展途上の中国に救済を求めていることほど、世界経済の悲惨なありさまを如実に表すものはない。
フランスのサルコジ大統領は27日、中国の胡錦濤国家主席と電話で会談した。金融のアルマゲドンを回避するため欧州が資金を必要とし、それを中国が持ち合わせているという事実は、どうやっても隠せない。サルコジ大統領らユーロ圏首脳は今後数カ月、頻繁に中国に資金をねだることになろう。
ただ、欧州は中国にパトロン役を演じてもらうことに慣れてしまってはいけない。
3兆2000億ドル(約240兆円)という豊富な外貨準備を有する中国が流動性不足に陥ることはない。ただ今後、ユーロ建て債購入を通じた欧州救済をためらうことになりかねない理由が二つある。一つは13億人の中国国民の多くから怒りを買うこと。二つ目は2012年が近づく中で、国内資金が必要になると政府が判断する可能性があることだ。
中国で民主化の波は荒れ狂っていないが、中国共産党の決定や行動に世論が及ぼす影響力は大きくなっている。膨大な国家資金を欧州支援に回すことを納得してもらうのは難しい。不安定なドルの推移を踏まえた資産の分散化にすぎないと言って巧みに説き伏せることもできるだろうが、その言い訳が通じるのも、インフレ急上昇にあえぐ工場労働者階級までだろう。
世界の見通しには中国を悩ませる陰りが見えている。中国は08年の危機を巧みに回避した。しかし日米欧の成長が急停止すれば、12年はもっと厳しい状況になるだろう。中国にとって極めて重要な輸出エンジンが作動しなくなり、状況安定のための資金の必要性が増すことになる。
ユーロ圏の構造問題
それに、欧州の危機がさらに悪化することはないと信じる者がいるだろうか。欧州首脳がギリシャ債の損失負担50%受け入れを民間投資家に説得したのは素晴らしい。救済基金の実質的な融資能力を1兆ユーロに拡大したことも評価できる。だが、ユーロ圏の構造問題の変革まで踏み込んだわけではない。
中国は世界の市場安定を支える役割を実際に果たすべきだ。その一方で、欧州は自らのために中国がさらに寛大になってくれるなどと期待してはならない。(ウィリアム・ペセック)
(ウィリアム・ペセック氏はブルームバーグ・ニュースのコラムニストです。このコラムの内容は同氏自身の見解です)
原題:Europe Shouldn’t Bank on China’s Deep Pockets: TheTicker(抜粋)
更新日時: 2011/10/28 13:33 JST
http://jp.wsj.com/World/Europe/node_332777
欧州危機対策の資金源を中国、日本などアジアに期待
2011年 10月 28日 7:39 JST
記事
欧州・中東その他一覧へ
ギリシャ債務支援、欧州金融安定基金(EFSF)拡充など危機解決の包括策にようやくこぎつけた欧州首脳らは27日、その資金源として中国、日本などアジア諸国に協力を求める姿勢を明らかにした。しかし、協力取り付けは一筋縄ではいかない見通しだ。
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Bloomberg News
IMFのラガルド専務理事(26日)
欧州首脳によるマラソン会合の末、包括策が合意されたわずか数時間後にはサルコジ仏大統領が中国の胡錦濤国家主席に国際電話をかけ会談する一方、EFSFのクラウス・レグリング最高経営責任者(CEO)は、その資金拡充への出資を求め中国に向け旅立った。また、来週には日本も訪問する。両国とも債務危機解決に協力する意思は表明しているものの、独自に判断する意向を示している。
胡主席との電話会談後にサルコジ大統領は声明を発表、会談で包括策の内容を主席に説明するとともに、来月初めにフランスのカンヌで開く20カ国・地域(G20)首脳会合での優先課題について意見交換したことを明らかにした。
EFSFのレグリングCEOの中国訪問は、今回だけでは出資約束の取り付けに結びつきそうもない。というのも中国はこれまで協力は国際通貨基金(IMF)を通じることと、ブラジル、インド、ロシアなどのいわゆるBRICS諸国と協調する形で行う方針を強調してきたからだ。
中国外務省は同日、包括策の合意が世界市場の安定に寄与すると歓迎する姿勢を示した。しかし、会見した同省の姜瑜報道官は今後中国がさまざまな分野で欧州への協力を拡充する意向を表明したものの、救済基金へ出資についてのコメントはしなかった。
一方、日本はEFSFが資金調達ために発行した債券の20%を既に購入しており、今後さらに買い増すことも示唆していた。しかし、安住淳財務相は同日、国会質疑のなかで「欧州の安定は日本の国益に資する。この観点から必要な協力を適宜実施する」と述べ、欧州支援への用意があることは確認したが、その具体策については触れなかった。
レグリングCEOは来週の日本訪問の後は12月に香港とタイ、来年初めにはシンガポールを訪れ協力を求める予定だ。ただ、EFSFの資金拡充を急ぐため、これらの訪問を前倒しするかどうかは不明だ。
記者: Martin Vaughan and Dinny McMahon and Bob Davis
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