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欧州のリセッション不安高まる―経済統計低迷で
2011年 10月 25日 10:51 JST
【フランクフルト】市場で注目される経済統計によると、ユーロ圏が再びリセッションに陥るリスクが高まっており、緊縮財政と経済活動の縮小という悪循環が一部の経済大国をも脅かしていることがうかがえる。
英金融情報会社マークイットが24日発表した10月のユーロ圏の購買担当者景況指数(PMI)は同圏の経済活動の低迷を示しており、特にフランスが急激に鈍化した。
ギリシャの失業者 Reuters
失業給付を受けるため並ぶギリシャの失業者(24日、アテネ)
見通しの悪化からフランス政府が「トリプルA」の格付け維持のために一段の財政支出の削減を強いられる可能性があり、これによって同国経済が打撃を受け、ユーロ圏の弱小経済国を救済するための支払い能力が欧州にあるのかという疑念が高まるだろう。
今冬にもリセッションに陥る恐れがある兆候は、26日にブリュッセルに集まって債務危機解決法を探ろうとしているユーロ圏諸国の首脳が抱える問題を難しくさせている。首脳会議では、ユーロ圏の銀行の資本増強、救済基金の拡充、それにギリシャ債務の再編のための計画で合意すると見られる。
欧州連合(EU)の当局者が24日語ったところによると、各国首脳はこれとは別に、民間と公的な資金を集めて国債を買い、銀行資本増強のための資金を調達するための特別目的事業体(SPV)を設けることを検討している。
マークイットが発表したユーロ圏のPMIは10月に47.2と、同圏が前回のリセッションを抜け出た2009年半ば以来の最低に落ち込んだ。エコノミストは、より小幅な低下を予想していた。同指数は50を下回ると経済活動の低下を意味する。
ドイツの工具メーカー、ワルター・コットマン社を所有するシュテファン・キルシュジーパー氏は「成長しているのは南米、北米、それにアジアの一部で、欧州の外ばかりだ」と話した。輸出志向型の同氏の会社の今年と昨年の売上高は30%増程度だが、来年は横ばいが予想されるという。
フランスでは、自動車メーカーのプジョーとルノーが24日、国内およびスロバキアとスロベニアの工場で今週数日間操業を停止して在庫を減らすと発表した。フランス経済が弱まっていることは、ユーロ圏にとって不安材料だ。債務危機が2年前に始まって以来ギリシャやポルトガルなど、危機に見舞われている国への支援戦略は、ドイツとフランスという2大国が圏内の経済成長を支えられることを前提にしているからだ。また、この戦略は、両国が救済資金を提供する力を維持し、資金繰りに行き詰まった国に財政赤字を削減し、経済を再建する時間的余裕を与えるというものでもある。
しかし、フランスは金融トラブルに向かって滑り落ちつつある。金融市場は、ユーロ圏周辺国に多くの債権を持つ同国の一部の大手銀行の健全性に懸念を抱いており、一方でエコノミストは、同国は財政見通しが大幅に悪化すればトリプルAの格付けを失うだろうと述べている。
フランスの格下げは同国の資金調達コストを押し上げるだけではなく、ユーロ圏救済基金が債券市場で安く資金を調達できる能力も脅かすことになる。同基金の極めて高い格付けは、フランスとドイツなどのトリプルAの格付け国による保証に依存しているからだ。
記者: Brian Blackstone and William Horobin
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