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欧州では、26日のEU首脳会議へむけて、EFSFのレバレッジの方法など検討されています。その中で、銀行への資本増強額が1000億ユーロという算定は、やや迫力不足かもしれません。
が、「コアTier1」を9%にするというのは、健全性の点からは、いいことだと思います(銀行にとっては、大きな負担ですが)。その欧州の銀行の「コアTier1」の9%以上という目標は、日本株の売りにつながるかもしれないと思うのです。
世界中の銀行で、13年からのバーゼル3の導入を検討しているのですが、未だに、明確なこと(定義など)が決まっていません。
そんな中で、欧州の銀行は、2012年の6月までに、「コアTier1」を9%以上にするという厳格なルールを課せられそうなわけです。
そのためには、1000億ユーロ以上の増資が必要としています。
問題は、欧州の銀行が「コアTier1」の9%を達成したとき(来年6月以降)は、米銀や邦銀は、どうなるのか…
欧州の銀行が、仮に公的資金であれ、9%を達成しますと、その安全性は「コアTier1「の比率の低い米銀や邦銀よりも、信頼性は増しますよね。
つまり、欧州が、米国や日本に先駆けて、銀行の「コアTier1」の比率を上げれば、自然と、日本や米国の銀行にも同様のプレッシャーがかかると考える方が理にかなっています。
自己資本比率を高めるには、資本を増やすか、負債を減らすかですから、増資が嫌(または困難)なら、負債を減らそうとします。
ということは、資産を売却するわけです。
では、銀行が資産を売却するときに、どういう資産を売却するのか。
当たり前のことですが、出来るだけ高い値段で売りたいわけです。
となると、プライベート・エクイティや各種ローンなど流動性のないものは、値段を下げないと、すぐには、買い手が現れないケースが多いので、どうしても、売却するのに時間がかかります。では、流動性のあるものを売るわけですが、その代表が株式になるのです。
欧州の銀行なども、自己勘定で取引していた株式など、どんどん売却(ポジションクローズ)しているはずです。で、ポジションを減らして、資産を圧縮(同時に負債も圧縮)しているのです。
日本の銀行も、大量の持ち合い株を保有していますので、それらの持ち合い株を売却しようとするはずです。
ただ、簿価を下回った値段で売却しますと、損失が出ますので、出来るだけ、損失の出ないような銘柄(簿価の高い銘柄)を売りたいはずです。
また、マーケットが上がってくれば、これらの売りもより積極的になることが考えられます。
このように考えますと、欧州の銀行の厳格な自己資本比率(コアTier1が9%以上)は、日本株の上値の重さに通じる可能性があります。
私の考え過ぎかもしれませんが、世界の株式市場が上がるにしても、日本株は、相対的にパフォーマンスが劣るように思うのです。
いずれにしても、欧州の9%と目標は、バーゼル3をなし崩し的に早める効果がありそうです。健全性がましますので、いいことなんですけどね?・・(行きはよいよい、帰りは怖い・・?)
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