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今の円高が続くにせよ、そうでないにせよ、相対的に日本株の魅力がないのは、内外要因から見て仕方がないところだ
現時点で、海外から魅力のある金融資産は、せいぜい短期国債くらいか
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-23722020111020?sp=true
海外マネーが嫌う「変化」に乏しい日本、相場の動意は欧州次第
2011年 10月 20日 14:36 JST
10月20日、東京市場の最近の商いの薄さは、日本への関心が低下していることの表れでもある。写真は都内の外為トレーダー。昨年9月撮影(2011年 ロイター/Yuriko Nakao)
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[東京 20日 ロイター] 東京市場の最近の商いの薄さは日本への関心が低下していることの表れでもある。東日本大震災を経ても「変化」をためらう日本に海外勢はさじを投げ始めているとの見方が多い。
社会保障制度改革は遅々として進まず、増税論議は進んでも効果的な成長戦略は打ち出せないままだ。相場の変動要因は欧州債務問題のみに限定されるような状態であり、海外時間から朝方にかけてさや寄せするように動いた後は、こう着感が強まる展開が続いている。
<最もオーバーウエートしたくない日本株>
バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチ(BofAML)の10月ファンド・マネジャー調査によると、日本株が最もオーバーウエートしたくない市場になった。前月最もオーバーウエートしたくない市場とされたユーロ株がマイナス40%からマイナス7%と改善したのに対し、日本株はプラス2%からマイナス8%に減少した。
欧州債務問題を背景にした投資家のリスク回避行動は続いているものの、日本のファンダメンタルズだけがそれほど悪化しているわけではない。むしろ復興需要などで他の先進国に比べて景気は底堅く推移するとの見方もある。8月の経済協力開発機構(OECD)加盟国の景気先行指数は100.8となり、前月の101.4から低下したが、日本は102.5と前月の102.6から小幅な低下にとどまった。
白川方明日銀総裁は20日開催された支店長会議で、日本経済の現状について「持ち直しの動きが続いている」と述べている。
そうしたなかで続く海外投資家の日本忌避。メリルリンチ日本証券ストラテジストの菊池正俊氏は19日付リポートで「日本経済や企業のファンダメンタルズが悪化したわけではないが、欧米に比べて変化がないことが嫌気されたのかもしれない」と述べる。
海外投資家は東証の3市場投資主体別売買内容調査によると9月第4週(9月26日―9月30日)まで10週連続で売り越している。10週連続の売り越しは13年ぶりの長さだ。
マーケットは、日本が東日本大震災を奇貨として、社会保障や財政再建といったこれまで先送りされていた構造問題に真剣に取り組むことを期待していたが、その期待は徐々にしぼみつつある。
トヨタアセットマネジメント・チーフストラテジストの濱崎優氏は民主党政権に対し「海外には機嫌を取るような発言をしても、賛否が分かれる国内に対しては言葉を濁し、すべての課題が宙に浮いたままだ」とし、海外投資家はそういうところをみていると述べる。
前場の日経平均は反落。東証1部売買代金は3621億円と今年最低レベルでの薄商いが続いている。東京市場の「自主性」は依然乏しく、海外の材料と投資家動向に左右される展開だ。「国内勢は下値をコツコツ拾っているが、欧州など海外勢からの売りが継続している。リスクオフの海外勢の売りは一時よりも減ったが、欧州債務問題への不安が強まれば再び増加する可能性が大きい」(大手証券トレーダー)という。
<国内材料に反応鈍い>
東京市場で国内の材料に対する反応は鈍いままだ。政府の円高総合対策最終案では、外為特会から国際協力銀行への融資枠を2兆円追加し10兆円に拡大することが明らかになったほか、政府と日銀で「景気対応検討チーム」設置することも盛り込まれたが、為替介入のような直接的な政策ではないとして市場は反応薄だった。ドル/円は76円後半でのもみあいが続いた。午前11時過ぎまでの取引レンジは上下8銭にとどまっており、引き続きこう着感が強い。
最大の関心事は引き続き欧州債務問題だ。欧州金融安定ファシリティー(EFSF)の強化をめぐる独仏首脳協議が難航したことで23日のEUサミットへの期待が後退しつつある。市場では「ユーロの失望リスクが積み上がっている。EUサミット後に、ユーロ/ドルは再び直近安値(10月4日の1.3145ドル)付近を目指す可能性がある」(みずほ証券為替アナリストの鈴木健吾氏)との声が上がっている。この場合は、ユーロ/円も再び100円割れトライの流れが再開する可能性があり、「ドル/円はクロス円に押される形で過去最安値(75.941円)を目指すことになりそうだ」(鈴木氏)という。
一方「サミットですべてが好転するような解決策が出てくることはありえない。曲折があることを前提にユーロはここまで戻してきており、サミットでEFSFの規模拡大が決まらなくてもユーロが急落することはないのではないか」(大手銀行)との見方もある。
<上向かない金利観>
日本の「こう着感」を裏付けるように円債市場は堅調だ。20日午前の円債市場は反発。日経平均株価の下落で海外勢が国債先物を買い戻したほか、店頭長期ゾーンで官庁系からとみられる打診的な買いが入ったという。「海外勢の買い戻しが入ったほか、長期ゾーンで買いが観測され、そうしたフローも相場を押し上げた」(外銀)。20年債入札も無難な結果となった。
円債市場では、参加者の金利観が、なかなか上向かない状況が続いている。日本証券業協会が20日発表した9月の公社債投資家別売買状況は、短期証券を除いた公社債売買高で都市銀行は3491億円の買い越しだった。都銀の買い越しは2カ月ぶりで、債券需給引き締まりやすい状況を浮き彫りにしている。
ドイツ証券の山下周チーフ金利ストラテジストは「株高、金利上昇などが持続するには、政府による景気対策や欧州域内銀行の資本増強など具体策が必要だろう。ただ、世界景気の緩やかな減速は避けられず、リスクテークを促す具体策が出なければ、金利は低下しやすい。目先は、欧州債務問題の進展待ちだが、10年・1%程度の低金利が長く持続するとの見方を維持している」と述べている。
(ロイターニュース 伊賀大記;編集 吉瀬邦彦)
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