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産経新聞 10月16日(日)22時39分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111016-00000545-san-bus_all
【パリ=田村龍彦】欧州に債務・金融危機解決のための包括策実行などを求める共同声明を採択し、15日に閉幕した20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で、安住淳財務相は財政健全化の重要性を強調し、日本の消費税率を10%に引き上げる法案について、来年に国会提出、成立させる考えを表明した。消費増税を国際公約した形だが、増税反対勢の説得材料は少ないうえ、前提である経済成長の道筋も未完成で、安易な公約との批判を受けるのは必至だ。
今回の会議の中心議題は欧州の債務危機だ。ギリシャなどの国債下落で銀行が連鎖破綻し、金融危機が世界に広がりかねない状況に各国が懸念を示した。
日本も財政健全化を訴え、共同声明には「先進国は財政健全化を達成するため具体的な措置を実施する」と盛り込まれた。
安住財務相は閉幕後の会見で「国が発行する債券が信頼を保てなければ、世界の経済秩序にとてつもない影響を与えることを各国が自覚せざるをえなかった」と振り返った。
日本にとっても対岸の火事ではない。日本の長期債務残高は2011年度は国内総生産(GDP)の185%になる見通しで、ギリシャ(158%)やイタリア(120%)を上回る。
このため、政府は社会保障と税の一体改革で、消費税率を2010年代半ばまでに10%まで上げることを決めており、安住財務相はこうした考えを国際会議の席上で表明した格好だ。
ただ、公約を実現する環境は整っていない。
第一に、与党内に増税路線への反対論が強く、説得材料も乏しい。一体改革最終案をまとめる際も、当初「2015年」と明記するはずだった消費増税の時期を、反対派に押されて「10年代半ば」に修正した。
また、東日本大震災の復興財源をまかなう臨時増税についても、「個人消費が落ち込み、景気に悪影響を与える」(エコノミスト)などと慎重論が噴出し、安住財務相も「財政再建と経済成長をどう両立せるのかが世界の大きな課題。この2つを成し遂げないとならない」と、景気配慮を強調せざるを得なかった。
その景気配慮についても、経済成長への期待がかかる環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉参加や法人税引き下げは具体化できておらず、国民には理解しがたい発言と受け止められそうだ。
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