http://www.asyura2.com/11/hasan73/msg/640.html
Tweet |
http://www.data-max.co.jp/2011/10/11/post_16383_dm1711.html
植草一秀氏が語る日本国家論(5)~残存するサブプライム金融危機の後遺症 2011年10月11日
今、金融市場の混乱や経済の不透明化が増大するなかで、表面に出てくるのは財政問題です。ヨーロッパもアメリカも、債務上限の引き上げに焦点が当てられるなど緊縮財政がとられつつあり、景気は弱含みで推移しています。そうなると、失業問題などはなかなか改善しませんし、拡大した格差問題も放置されたままです。
いわゆる平時の経済政策として財政赤字拡大に対処して処方箋を示すことは当然必要ですが、今考えなければならないことは、現状を平時と捉えて取り扱って良いのかどうか。ここをしっかりチェックしなければ、非常に危険です。
現在の世界経済混迷は、08年から09年にかけて深刻化したサブプライム危機の延長上にあると私は見ています。アメリカは一時的に超大型の財政出動や過去に例のない超金融緩和を実施し、さらに金融機関に対する資本増強策も、いわゆる住宅関連政府公社やシティバンクなどの銀行に資本増強策まで実行して、とりあえず危機を回避しました。この政策により、09年3月から10年半ばにかけて米国経済は小浮上しました。
けれどもこれらの劇薬は当然、副作用をともないます。それが財政赤字ということですが、根本の問題が消えたわけではありません。私も、サブプライム危機の本質を当初は十分に洞察し得なかったことを反省しますが、サブプライム危機は本質的に日本の不良債権問題とは違っていました。
日本の不良債権問題は1980年代後半に日本がバブルを生成したことに端を発して生じた問題です。日本の株価は86年の初めに1万3,000円だったものが89年末に3万9,000円、不動産価格もこの期間に約1年遅れて3倍から4倍になったのですが、それが1990年代に入って5分の1とか10分の1に暴落しました。
日本の銀行およびその他金融機関はバブル生成の時代、1985年から90年にかけてだいたい200兆円融資を増やしました。200兆円貸したお金で購入した資産価格が平均で半分になると、200兆円のうち100兆円が貸し倒れになります。この100兆円の損失の処理をし終えるのに10年ないし20年の時間を要したわけです。 (つづく)
****参考****
植草一秀氏が語る日本国家論(1)~震災後の原子力問題 (NETIBNEWS)
http://www.asyura2.com/11/senkyo120/msg/244.html
植草一秀氏が語る日本国家論(2)~エネルギー転換とライフスタイル (NETIBNEWS)
http://www.asyura2.com/11/senkyo120/msg/245.html
植草一秀氏が語る日本国家論(3)~高速道路無料化問題 (NETIBNEWS)
http://www.asyura2.com/11/senkyo120/msg/246.html
植草一秀氏が語る日本国家論(4)~中間層大没落と貧困化 (NETIBNEWS)
http://www.asyura2.com/11/senkyo120/msg/247.html
拍手はせず、拍手一覧を見る |
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常
|動画・ツイッター等
|htmltag可(熟練者向)
(タグCheck
|タグに'だけを使っている場合のcheck
|checkしない)(各説明)
(←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)
↓パスワード(ペンネームに必須)
(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
重複コメントは全部削除と投稿禁止設定
ずるいアクセスアップ手法は全削除と投稿禁止設定
削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告」をお願いします。 最新投稿・コメント全文リスト
- 植草一秀氏が語る日本国家論(6)~超膨張してしまったデリバティブ金融商品 (NETIBNEWS) 祈り 2011/10/16 21:03:16
(1)
- 植草一秀氏が語る日本国家論(7)~実行され始める超緊縮財政 (NETIBNEWS) 祈り 2011/10/16 21:08:40
(0)
- 植草一秀氏が語る日本国家論(7)~実行され始める超緊縮財政 (NETIBNEWS) 祈り 2011/10/16 21:08:40
(0)

すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。