http://www.asyura2.com/11/hasan73/msg/579.html
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米国の金融ビジネスにとっては、はっきり言ってかなり暗い時代が続きそうだし
経済的な豊かさも悪化するだろうが、格差は縮小するし、雇用も多少は戻ってくる
大衆にとっては、大変だが、メンタル的には、そう悪くないかもしれない
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90900001&sid=a8kIBDgLtsr8
ウォール街に「出口がない」、銀行が恐れる衰退と失望の長期暗黒時代
10月12日(ブルームバーグ):「ウォール街を占拠せよ」のデモ隊が4週間にわたって居座る米金融街。しかし、業界幹部らが心配し、やり場のない怒りを感じている理由はほかにある。
バンカーにとって衰退と失望の時代は何年も続きそうだ。業界幹部や投資家がそのような悪い予感を抱いていることが、20人余りとのインタビューで分かった。彼らによれば、それは政府の干渉や迫害のせいだ。現在の停滞の中で勝ち点を上げるには世界が不安定過ぎ、レバレッジとリスク意欲が足りなさ過ぎだという。
ヘッジファンド、ナビゲーター・グループのチャールズ・スティーブンソン社長は「今は金をもうける時ではなく、生き残りを模索するべき時だ」と話す。同社長が住民自治会の会長を務めるパークアベニュー740番地のマンションは11日にデモ隊に取り囲まれた建物の1つだ。同マンションには同社長のほか、投資会社ブラックストーン・グループのスティーブン・シュワルツマン会長やCITグループ最高経営責任者(CEO)のジョン・セイン氏らも住んでいる。「未来はわれわれが知っている過去のようなものにはならない。この泥沼からは出口がない」と同社長は言う。
世界的な景気の弱さ、欧州ソブリン債危機、9%超に高止まりする米失業率、停滞する株式市場が、信用危機から立ち直り2009年は過去最高益に沸いていたウォール街の陶酔に冷水をかけた。
四半期赤字
納税者からの救済7000億ドルと米連邦準備制度理事会(FRB)からの緊急融資1兆2000億ドルの効果は薄れた。来週はゴールドマン・サックス・グループが決算を発表するが、ブルームバーグ・ニュースがまとめたアナリスト26人の予想平均では1999年の株式公開以来2回目の四半期赤字が見込まれている。
04年の米グーグルの新規株式公開(IPO)で、すべての公募・売り出し株が売れる水準まで価格を下げていくダッチ方式の入札を編み出した米投資銀行WRハンブレクトのウィリアム・ハンブレクトCEOは、「彼らが望むような金は稼げなくなる」が、「過去のあれは金融バブルだったという事実を、彼らが受け入れられたかどうかは怪しいものだ」と話した。
資本と流動性の新規則「バーゼル3」の下で銀行は自己資本比率を2倍以上に高めなければならない。米金融規制改革法のボルカールールの草案に従えば債券事業の収入は25%減少しかねないと、サンフォード・C・バーンスティーンのアナリスト、ブラッド・ヒンツ氏が試算した。各社がレバレッジを低下させる中で、規則により株主資本利益率(ROE)が4−6ポイント低下するとモルガン・スタンレーなどのリポートが指摘している。
大衆迎合政権の産物
米資産家でプライベートエクイティ(未公開株、PE)投資家のウィルバー・ロス氏は電子メールで、これら新規則は「ワシントンの大衆迎合的政権」の社会的政策の産物だと断じた。
とは言え、バンカーの未来は暗いばかりではないようだ。米財務省の問題資産購入計画(TARP)の特別監察官を務めたニール・バロフスキ氏は電子メールで、「私ならウォール街のことをそれほど心配しない」として、「金融危機に至るまでの時期に大き過ぎてつぶせない銀行が謳歌(おうか)していたシステム上の有利さは短期的には後退したかもしれないが、本質的な構造は変わっていない。良い時代が戻ってくれば再び最高益と最高ボーナスへとまっしぐらに進む銀行を後押ししてくれるだろう」と語った。
記事に関する記者への問い合わせ先:Max Abelson in New York at mabelson@bloomberg.net
記事に関するエディターへの問い合わせ先:David Scheer at dscheer@bloomberg.net
更新日時: 2011/10/12 16:59 JST
http://jp.wsj.com/Finance-Markets/Finance/node_322915
米金融当局、ボルカー・ルール規制案を公表
2011年 10月 12日 9:30 JST
米金融規制当局は11日、銀行によるリスクの高いプロプライエタリー(自己勘定)取引の禁止などを定める「ボルカー・ルール」の施行規則案を公表した。一般意見を来年1月13日まで募る。
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ボルカー議長
Bloomberg News
「ボルカー・ルール」という名前の元となったボルカー元FRB議長
ボルカー・ルールの下では、銀行は2012年7月21日までに自己勘定取引が禁止され、取引執行のため外国関連会社を使うことも禁じられる。禁止された自己勘定取引を行っている投資会社のポジションを清算するため、2年間の移行期間が設けられる。
昨年議会を通過したドッド・フランク法(金融規制改革法)では、自己勘定取引によって銀行自身と金融システム全体をリスクにさらすことを防止する方針が決まった。これを受けて規制当局は過去数カ月間、規則の詳細を作成していた。規則はヘッジファンドやプライベートエクィティ(PE)ファンドとの関係の大半も制限している。
しかし、施行規則案では一部のケースについて、こうした自己勘定取引禁止を免除している。例えば、引受業務や値付け業務、そしてリスクヘッジがそれだ。規則案は298ページに及ぶ複雑なもので、規制当局は383項目の質問を掲載、関係業界や一般市民にコメントを来年1月13日までに寄せるよう求めている。
これに対し、銀行業界団体は、発表された規則案は履行するのに時間がかかるし困難だと述べ、業界の収益性を低下させると批判している。
例えば米国銀行協会(ABA)のフランク・キーティング会長は「この規則案はあまりに膨大で複雑であり、実施不可能で、顧客サービスと国際競争の能力を一層損なう」と批判し、「規則案は顧客にサービスする銀行の能力を損なう恐れが極めて大きく、銀行収益の多様性が打撃を受け、その結果リスク源を減じるどころかかえって拡大するだろう」と警告した。
また証券業・金融市場協会(SIFMA)のティム・ライアン会長は「規則案の制限の結果、市場の流動性は減じ、投資は抑制され、信用のアベイラビリティーは制限され、企業の資本コストは上昇するだろう」とし、「それは経済成長と雇用創出を封じ込める累積効果をもたらす」と警告している。
しかし、ボルカー・ルールの支持団体からは、規制が生ぬるいと全く対照的な批判が出ている。銀行取引規制強化を求める団体「金融改革を求める米国人」のリサ・ドナー事務局長は「今回の規制案は、ボルカー・ルールが達成できる、あるいは達成すべき内容に到達していない」とし、例外規定が余りに多いと指摘。これは「銀行慣行と銀行文化を変革するどころか、銀行に行動の自由を与えるほうに傾いている」と批判した。
施行規則案は連邦準備理事会(FRB)、連邦預金保険公社(FDIC)、そして通貨監督局(OCC)によって公表された。証券取引委員会(SEC)は12日、規則案を検討する見通し。商品先物取引委員会(CFTC)は後日、同様の規則案を公表する見通しだ。
ドッド・フランク法では銀行の活動制限が盛り込まれ、提唱したポール・ボルカー元FRB議長の名前をとってボルカー・ルールと命名された。同法の審議の過程で、ボルカー氏は銀行の自己勘定取引事業の過度のリスク志向が金融システム全体を脅かす恐れがあると主張した。同ルールの施行規則案では、自己勘定取引は期間60日以下の取引と定義されている。もっと短期の大半の取引について銀行は、こうした取引の正当性を規制当局に説得する負担がかかる。
規制案は簡単に利益を上げることを狙った取引を禁止しているが、ヘッジ取引を免除したことは、ボルカー・ルールが防止を狙った銀行のリスク行為を認めるものだと批判が出ている。これは、銀行が例えばリセッション(景気後退)リスクなど、ポートフォリオリスクを広く定義する可能性があるためだ。規制当局は、徹底した順守プログラムによって、銀行がヘッジの名に隠れた自己勘定取引をしないようになるだろうと述べている。
銀行の自己勘定取引デスクはヘッジファンドのように行動し、株式、商品などの資産でリスクの高い取引をしていた。政府監査院(GAO)7月の報告によれば、2006年6月から10年12月までの13四半期間の銀行持ち株会社大手6社の自己勘定取引収入は156億ドル。しかし、金融危機の際には同取引は158億ドルの損失を出し、それまで4年半の利益が吹き飛んだ。
ボルカー・ルールは既に、大手米銀で大きな変化を引き起こしている。幾つかの銀行は自己資金で取引するトレーディングデスクを閉鎖したし、同ルールの適用されない中小会社に転職したトレーダーも少なくない。
記者: Alan Zibel and Scott Patterson
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