http://www.asyura2.com/11/hasan73/msg/528.html
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緩和のドル安効果も少しはあったということがわかり、バーナンキも喜んでいるか
一方で、まだ一部の国民が暴れているし、規制に反対する金融機関も抵抗してようだ
気持ちはわかるが、全く世界経済の流れが見えていないようだな
http://jp.wsj.com/Business-Companies/node_320930
米製造業に国内回帰の動き
─オーチス・エレベータはメキシコから生産をシフト
2011年 10月 7日 21:00 JST
米ユナイテッド・テクノロジーズ傘下のオーチス・エレベータではグローバル化が一巡した格好だ。
オーチス製のエレベーターはニューヨークのエンパイア・ステート・ビルからパリのエッフェル塔まで様々な建物に設置されているが、同社はメキシコのノガレス工場からサウスカロライナ州の新工場に生産を移す。
イメージ Alex McMahan for The Wall Street Journal
米工場の生産ライン
もっと驚くことに、オーティスはこの製造拠点の移動で資金が節約できると明らかにしている。
オーチスで起こっていることは、製造業各社による、広範に及ぶコスト見直し策の一環と言える。
海外での生産コストの上昇に伴い、企業は販売を望む地域に近い場所で製品を生産する一層効果的な方法を考案している。
米自動車大手のフォード・モーターから複合企業ゼネラル・エレクトリック(GE)に至るまで国際的な企業は以前に海外に移した仕事の一部を米国に戻し始めている。こうしたプロセスは「reshoring」と呼ばれている。
米製造業労組(国内生産のためのロビー活動を行う企業と労働者グループからなる非営利同盟)のエグゼクティブ・ディレクター、ポール・スコット氏は、「これは滴りであってトレンドではない。しかし、企業が現在、これについて一段と検討していることは明らかだ」と指摘している。
こうした緩やかな流れの背景には多くの要因がある。海外――特に中国――で賃金やその他のコストが上昇している一方で、米国の多くの産業セクターにおいて賃金の上昇は緩やかで、低下しているケースも多い。輸送コストも上昇しており、消費市場から遠くで製品を生産する際の一般的な予防措置としての大量の在庫保有についてもコストがかさんでいる。
各社はまた、国内の失業率が高い時に米国に職を移すことが企業イメージの向上に役立つことを認識している。スコット氏は、「依然として続く米国の工場閉鎖については多くの企業が公表を控える」一方、海外から米国内に職を戻す場合にはわざわざ大げさに宣伝する、と指摘した。ただし、長期的には米経済や労働者にとってプラスとなるだろう、との見方を示した。
コンサルタント会社アリックスパートナーズの製造業部門担当責任者、スティーブン・モーラー氏は、「膨大な労働力が必要なために」衣料品などは常にコストの低い地域で生産されるだろう、と述べた。
モーラー氏は新たな調査で、ベトナムやロシア、メキシコといった地域で生産するほうが依然安くつく基本的な工業製品が多くあるが、差の縮小が目立っていると指摘している。また、アナリストの一部はこうしたトレンドが加速しており、最終的には広範な製品の製造コストについて米国が最も割安になるだろうと言及している。オーチス・エレベータは、同社のエレベーターについては既にそうなっているとみている。
オーチス・エレベータのディディアー・ミカウド・ダニエル最高経営責任者(CEO)は、オーチスが1998年に生産をメキシコに移したのは、「コスト重視が理由だったことは明らかだが、それ以来、物流関連コストは大幅に上昇している」と述べた。
オーチスはコスト見積もりの全てを公表することは控えたが、サウスカロライナ州の新工場はメキシコの場合と比べ、生産コストの削減につながると表明した。
まず、同工場は多くの顧客に一段と近くなる。米東海岸の顧客が同社全体の約70%を占める。
同社の数字によると、同社の輸送と物流関連コストは17.3%低下する見込み。
さらに同社は、エレベーターの設計・生産関連のホワイトカラー従業員全員を新工場に配置する「効率性」からさらに20%のコストが削減できると明らかにしている。
同社の本社はコネティカット州ファーミントンに位置し、メキシコでは最終組み立て作業だけを行い、設計と技術関連の職は米国に残していた。
このため、ダラスの作業員や、インディアナ州とアリゾナ州の技術者と設計者は国境を越えてメキシコの工場を訪れる必要があった。
サウスカロライナ州フォローレンスの新工場では、設計者と技術者が近くに控え、新世代のエレベーターの設計開始に役立つとみられる。
新工場では、メキシコのノガレス工場とほぼ同数の360人の従業員が働くことになる。ただ、それにはホワイトカラー層の従業員も含まれ、工場労働者数はノガレス工場よりも少なくなる見通し。
記者: Timothy Aeppel
http://jp.wsj.com/US/node_320784
米民主党、反ウォール街運動にとまどい
2011年 10月 7日 16:21 JST
米民主党は「ウォール街を占拠せよ」のスローガンを掲げた抗議活動に流れる反企業ポピュリズムがはらむ危険に対処しつつ、階級闘争の責任を負わされずにそのエネルギーを利用しようと必死だ。
オバマ大統領はこの数週に口調を強めており、6日の会見では、年収100万ドルを超える層に5.6%の付加税を課す民主党上院議員の計画への支持を表明。強化された金融規制導入を進める方針を示し、新たな銀行手数料を批判した。
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「ウォール街を占拠せよ」と連呼しながら歩くデモ隊
全米の都市に拡大した抗議活動について聞かれると、支持こそしなかったものの、デモ参加者のフラストレーションに対する理解を示し、「米国民は、誰もが同じ規則に従っているわけではないことを理解している。ウォール街が一例だ」と述べた。
ポピュリスト的なこのメッセージはワシントンの別の場所にも届いた。ガイトナー財務長官とバーナンキ連邦準備理事会(FRB)議長もデモ参加者に対する共感を示した。一方、中国の為替操作に制裁を科す法案は勢いを増している。
ただ、民主党の多くは増大する聴衆に対してあえて沈黙を守っている。狙いや目標がはっきりしないデモ隊を擁護することが不安なためだと同党議員側近らは6日語った。無党派で中道の中間所得層や民主党に献金しているウォール街の富裕層は、粗さを増すデモ隊にうんざりしている可能性がある。
共和党はこうした懸念につけ込もうとしている。テキサス州のペリー知事の報道官は「オバマ経済に対するフラストレーションは理解しているが、デモは理にかなわないだけでなく、雇用創出にもつながらない」と述べた。共和党大統領候補として最有力視されているミット・ロムニー氏は今週フロリダで、「この階級闘争は危険だと思う」と述べた。
大統領支持率の低下に意気消沈している民主党にとってこの新たなエネルギーは、共和党議員幹部がティーパーティー運動で利用したものの今では制御が難しくなっているエネルギーに比べれば元気づけといえる。
2006、08、10年と、このところの選挙は3回連続して景気停滞で膨らんだ国民のフラストレーションが大きな要因となっている。民主党は 反ウォール街の行進で、彼らの怒りを味方につける手段を見いだした。
カロリン・マロニー下院議員(民主、ニューヨーク)は5日、ニューヨーク市庁舎近くでデモ参加者と話をした後、「わたしの街の抗議活動は平和的かつ秩序だっていることを誇りに思った」と述べた。
民主党選挙コンサルタントは、共和党の現職議員に挑む選挙戦を有利に持ち込む機会をここに見いだしている。たとえばセリンダ・レーク氏は、顧客である民主党下院議員候補にこうアドバイスしている。「ワシントンをかばわないこと。インフラ投資などコストのかかる措置と、中国の為替操作に対する制裁法案などコストのかからない措置の双方を支持することで雇用創出を求める経済的立場を明確にすること」
しかし、民主党の中道グループ、サードウェイの幹部マット・ベネット氏は、民主党候補が来年必要とする独立系有権者を遠ざけかねない、乱暴で混乱した動きに問題を見いだしている。「無党派層は注視している。こうしたメッセージ伝達が共感を呼ぶとは思えない」と述べた。
ウォール・ストリート・ジャーナルとNBCの共同世論調査を共同で担当した共和党の担当者ビル・マッキンターフ氏は、ポピュリスト的な政治要綱を掲げて「特に成功している民主党員は多くない」と述べた。
「ウォール街を占拠せよ」運動の本拠地ローワー・マンハッタンにはなお抑制されたカオスの雰囲気がある。ただ、寄付された食べ物、本、医療品はかなり増えている。見物人も同様だ。ペイパルの口座に寄付金が寄せられているため、入出金をどう管理するか考え始めているとマンハッタンに住むジェフ・スミスさん(41)は語った。
国内最大級の労組の幹部らは抗議活動について、参加者が自分のメッセージを伝え、あらためて結束を固める機会だと述べた。幹部らは6日、水や食料の供給からデモ隊へのホール開放まで、デモ隊を支援する計画を示した。ここ数年ウォール街を声高に批判してきた全米鉄鋼労組(USW)のレオ・ジェラード代表は「都市から都市へと拡大していきそうだ。労組ができるのはそれを生かし続けることだ」と述べた。
チャールズ・シュマー上院議員(民主、ニューヨーク)は、民主党員が慎重にバランスを取って進まなければならないことを実証している。同議員は民主党上院議員やホワイトハウスにいわゆる富裕税を支持するよう訴えているほか、中国に対する制裁法案の旗振り役となってきた。しかし、金融機関から強力な支持を受けており、ウォール街への抗議活動についてコメントを控えている。「ポピュリスト」という言葉を拒否し、民主党は富裕層を非難しないよう注意しなくてはならないと語る。「上流層はポピュリズムをある種ネガティブにとらえる。それはわれわれの意図するところでない」と説明し、「われわれは中流層の助けになることをしたい」と訴えた。
一方、ロサンゼルスでは、市警察によるとダウンタウンのバンク・オブ・アメリカの支店に居座った11人が逮捕された。
捕まったのは、2団体が共同で行った抗議活動の参加者。サービス・エンプロイーズ・インターナショナル・ユニオンのアナリストによると、この抗議活動には2000〜3000人が参加した。
記者: Jonathan Weisman and Laura Meckler
http://jp.wsj.com/US/node_320784
リークされた「ボルカー・ルール」適用草案―米銀など関係者に波紋
2011年 10月 7日 12:33 JST
米ドッド・フランク法(金融規制改革法)のうち、最も論議を呼んでいる1つで、銀行の自己勘定取引の禁止などを定める「ボルカー・ルール」の適用方法の草案がリークされた。銀行関係者やロビイスト、議員らは内容の分析や、草案に対する態度決定に追われている。
ポール・ボルカー元FRB議長
リークされたのはボルカー・ルールの主要な要素を列挙した9月30日付の全文205ページのメモ草案。「アメリカン・バンカー(American Banker)」のウェブサイト上に5日掲載され、関係者の大きな話題になっている。
規制当局者はこのリークに憤っている一方で、ウォール街ではボルカー・ルールに伴う打撃を小さくしようとする銀行関係者やロビイストたちの新たな戦線が開かれた形だ。連邦預金保険公社(FDIC)は来週11日にボルカー・ルールに関する法施行規則を公表し、一般コメントを求める予定だが、それに先だってその草案がリークされたわけで、銀行ロビイストはこれを数日間検討する機会ができる。
長年、銀行はプロプライエタリー(自己勘定)トレーディングデスクから大きな利益を得てきた。株や国際商品に投資し、レバレッジをかけることも頻繁で、多くの点でヘッジファンドのように行動していた。米政府監査院(GAO)7月の報告によれば、2006年6月から10年12月までの期間の銀行持ち株会社大手6社の自己勘定取引収入は156億ドル(現在のレートで約1兆2000億円)で、全体の収入のごく一部だった。しかし、金融危機にまたがる5四半期間では同取引は158億ドルの損失を出し、それまでの4年半の利益が吹き飛んだ。
議会は昨年可決したドッド・フランク法でこうした自己勘定取引活動を事実上禁止したが、法運用のためのルール作りを規制当局に委ねた。5日の草案リークは、このルールがどう形成されつつあるかを多くの銀行関係者やロビイストがうかがうことのできる最初の機会を提供した。
ボルカー・ルールは既に、大手米銀で大きな変化を引き起こしている。幾つかの銀行は自己資金で取引するトレーディングデスクを閉鎖したし、同ルールの適用されない中小会社に転職したトレーダーも少なくない。同ルールが銀行業界の収益とリスク志向にどう影響するかは、このルールが実際に施行されるまでは推測が難しいだろう。
同ルール実施に伴うコストを推定するのは尚早だが、野村証券インターナショナルの米株式調査アナリスト、グレン・ショア氏は、銀行は自ら直面する出費の一部を転嫁するから、「最低でも」米企業の資金コストを押し上げるだろうと述べた。銀行にとってのコストは年間少なくとも20億ドルになるかもしれない、と同氏は書いている。
「アメリカン・バンカー」のウェブサイトに掲載されたリーク文書は「草案」と銘打っており、FDIC、連邦準備理事会(FRB)、通貨監督局(OCC)、そして証券取引委員会(SEC)が執筆した。11日のFDIC理事会会合のあと、FRBとSECは早ければ来週中に会合する見通し。複雑なデリバティブ(金融派生商品)ルールに焦点を当てている商品先物取引委員会(CFTC)もこの問題を取り上げるとみられるが、ルールに関して討議する計画は当面ない。メモ草案では一般コメントの締め切りを12月16日としているが、この期限は数カ月間延期される可能性もある。
ある銀行ロビイストによれば、メモ草案では銀行のトレーディングは「主として手数料、仲介料から、あるいは、銀行が自ら取引勘定に保有している債権担保金融ポジションの価値上昇に帰属しないその他の所得から、収入を生み出すように考案されなければならない」と示唆する文言が盛り込まれているという。
そうなると、債券トレーディングデスクにとって問題が生じる恐れがある。同部門のトレーダーは通常、後日顧客に高い価格で売却するのを見越して手持ち債券を積み上げているからだ。一部のウォール街専門家は、債券の積み上げをトレーディングから排除すると、トレーディングデスクが縮小し、利益が損なわれるだけでなく、投資家が競争的な価格で即座に売買するのが一段と難しくなってしまうと懸念している。
一方、メモ草案を執筆した政府機関の当局者はリークにいらだっている。リークの結果、FDICの来週の会合を前に、文言変更の圧力につながる恐れがあるためだ。あるいは逆に、規制当局者は、文言を変更すると業界の圧力に屈したとみられるのを避けるため、変更しないようにしなければ、と別の圧力を感じるかもしれない。
記者: Scott Patterson and Victoria McGrane
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