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「日本はダメだから中国進出」では勝てるワケがない
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投稿者 sci 日時 2011 年 10 月 03 日 08:13:34: 6WQSToHgoAVCQ
 

http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20110929/222884/?ST=print
「日本はダメだから中国進出」では勝てるワケがない
ニッセン佐村社長にインタビュー、日本企業が勝つヒントとは

2011年10月3日 月曜日
坂田 亮太郎(北京支局長)


 私は2009年9月に中国の北京に赴任するに当たり、自分の取材テーマを「中国人に売る」と決めた。日本経済の中枢で働く日経ビジネスの読者諸氏に対して、中国大陸から発信する情報として最も需要があるテーマだと考えたからだ。

 理由は簡単だ。人口が減り始めた日本で企業が成長するのは難しい。中国という広大なブルーオーシャンがすぐ隣に開けているのだから、レッドオーシャンの日本にとどまっている必要はない。多分にステレオタイプの論理ではあるが、それが日本の国益に資するという思いは今も変わっていない。

 より直接的に言えば、経済的に豊かになった中国人から如何にカネを引っ張ってくるか。日本の企業人が頭を悩ます課題に対して、少しでも役に立つ情報を提供したいと考えている。

 世界最大の人口を誇る中国は、既に様々な分野で世界最大の市場だ。例えば、中国インターネットネットワーク情報センター(CNNIC)によると中国のインターネットの利用者数は2011年6月末で4億8500万人に達した。これは米国の人口(約3.1億人)と日本の人口(約1.3億人)を足した数よりも、更に5000万人近くも多い。
中国は多様な消費者群の集まり

 自動車販売台数は2010年に1800万台を超えた。2011年に入って伸び率は鈍化しているが、それでも日本の3倍近くの規模がある。ネットや自動車に限らず、携帯電話、ビール、シャンプーなどなど中国が世界一になった商品やサービスは枚挙に暇がない。

 当然、この巨大かつ成長スピードが速い中国市場に対する企業の期待は高い。中国進出もしくは中国事業を強化する企業は製造業にとどまらず、小売りやサービスなどのいわゆるドメスティック色の強かった産業にも広がってきている。

 だが、残念ながら成功例は多くない。

 言うまでもなく、日本企業が提供する製品やサービスは技術や品質などの面で世界最高レベルと言っていい。そうした認識は中国の消費者の間でも広く浸透している。それだけのポテンシャルがあるのに、日本企業が期待しているだけの成果が得られないのは何故だろうか。

 言葉の壁や商習慣の違いなど原因はいくらでも挙げられるが、突き詰めると中国市場の巨大さに目が眩んでしまっているのではないだろうか。日本市場は人口減少で先行きが怪しいから、とりあえず人口が日本の10倍以上の中国市場で販売すれば売れるだろう、と。そんな程度の意識だとしたら、成功はおぼつかない。何より日本の商品はレベルが高いだけに、もしこんな発想なら実にもったいない。

 中国には13億人以上の人がいるが、それをひとくくりに捉えるのは余りに乱暴だ。よく知られているように、中国には56の民族が住んでいて、地方ごとに言葉も異なる。所得水準にも大きな隔たりがあり、日本では想像できないほどの格差社会が実在する。多様な消費者群の集まりが中国という巨大市場を形成しているのだ。だから、それぞれの消費者群に狙いを絞ったアプローチが不可欠である。

 その意味で私が注目してきた企業がある。通信販売大手のニッセンだ。同社は私が日本を離れる前に最後に取材した企業で、2009年3月から中国検索最大手のバイドゥ(百度)と組んで中国でネット販売を本格化させていた(詳しくはこちら)。中国の検索市場で7割以上のシェアを持つバイドゥのトップページ下に「日本の窓」を置き、そこからニッセンの中国語サイトに客を誘導するというのがビジネスモデルだった。
「想定していたほど売れなかった」ワケ

 中国のことをほとんど知らなかった私は、「これは大成功するに違いない」と思っていた。だが、ことはそう簡単には進まなかったようだ。このほど杭州市(浙江省)で2年半ぶりに佐村信哉社長にインタビューする機会があった。「契約期間が満了したのでバイドゥとの提携関係は解消した」と述べた佐村社長は、「想定していたほど売れなかった」ことも素直に認めた。

 「日本の窓」からニッセンのサイトを訪れる人はたくさんいたが、商品の購入につながるケースは少なかったという。日本の文化やファッションに興味がある人は「日本の窓」をクリックするが、その人がニッセンの洋服や雑貨に興味を持ってやって来たわけではなかった。

 ネットで買い物する場合、中国の消費者はあらかじめ欲しい商品を決めており、その商品のキーワードを検索して買うケースがほとんどだ。だから買う気がない人がいくらサイトを見たとしても、売り上げにはつながらなかったのだ。

 だが、転んでもただでは起きないのがニッセン。2010年9月に海外向けのECサイトを独自に立ち上げており、若い女性を中心に中国の消費者にも徐々に名前が知られるようになってきた。それらの取り組みが評価されて中国電子商務協会が主催するネットビジネス大会において、2011年度のグローバルTOP10ネット起業家の1人として、佐村社長が日本から唯一選ばれた。
中国電子商務協会が選ぶ2011年度グローバルTOP10ネット起業家に選ばれたニッセンの佐村信哉社長

 受賞後、興奮が冷め止まない会場で私は「これで中国事業を強化するきっかけになりますね」と佐村社長に水を向けた。意地の悪い私は暗に「国内にとどまっていても先行きは暗いから」的な答えを想定していたが、佐村社長から返ってきた答えはむしろ日本市場への期待だった。

 「日本市場がダメだから中国市場向けを伸ばそうとしているんじゃない。確かに日本の人口は減っているけれど、ウチの売り上げなんて高が知れている。全体のパイが減ったからなどということは、業績が落ちた理由にならないんですよ」

 「日本の20代〜40代までの女性のうち13〜14%が、ニッセンで1年間に1回以上の買い物をしてくれている。ところが男性の割合は2%しかない。これだけ見ても、日本でやることはまだまだたくさんある」

 「日本もしっかり伸ばす。日本がダメだからと中国に逃げ込んだとしても、そんな企業がこの競争が厳しい中国市場で勝てるワケがない」
網は広く投げるが顧客は絞り込む

 次々と繰り出される佐村節は痛快だった。そして佐村社長は、日本で培ってきたダイレクト・マーケティングこそが中国市場で強い武器になると語った。

 どういうことか。背の高い人、体型が太めの人、あるいはコスプレなど特異なファッションが好きな人。こうした人は確かに存在するが、1つの商圏だけでは商売が成り立たないため、従来の小売業からすればメインターゲットにはなり得なかった。それでも日本全国に網を広げれば、たくさんの潜在顧客をかき集めることができる。

 この手法を活用すれば、中国の多様な消費者群を相手にうまく商売ができるかも知れないと私は思った。ニッセンの親会社であるニッセンホールディングスは9月5日、中国で通信販売を手がけるビーナスベール(本社は英領ケイマン島、伊藤嘉一郎社長)と資本・業務提携し、年内にも中国でカタログ販売を開始する予定だ。

 私のカンがまたも外れるかどうか分からないが、ニッセンの取り組みは引き続き注目していきたい。
このコラムについて
記者の眼

日経ビジネスに在籍する30人以上の記者が、日々の取材で得た情報を基に、独自の視点で執筆するコラムです。原則平日毎日の公開になります。

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著者プロフィール
坂田 亮太郎(さかた・りょうたろう)

日経BP社北京支局長。入社してから6年間はバイオテクノロジーの専門誌「日経バイオテク」で記者として修行、2004年に「日経ビジネス」に異動、以来、主に製造業を中心に取材活動を続けた。2009年から北京支局に赴任し現在に至る。趣味は上手とは言い難いがバドミントン。あと酒税の安い中国はビール好きには天国です。
 

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コメント
 
01. 2011年10月03日 15:25:16: hC3LLFWnr6
現在の日本では、未だに「最悪の中国リスク」が全く知られていないのです。
「最悪の中国リスク」とは、「中国民事訴訟法231条」になります。

07年ごろにやたらと「韓国企業の中国からの夜逃げ」のニュースが報じられた
のを覚えていらっしゃると思います。あの大量韓国企業夜逃げを受け、
中国共産党がいわば「夜逃げ防止法」として07年秋に作ったのが、
本「中国民事訴訟法231条」になります。

この法律、中国で「民事上の問題(要はカネの問題)」を抱えている外国人に対し、
法的に出国を差し止めることができるという凄まじい内容なのです。
まずは文面を見てみましょう。

『中国民事訴訟法231条
被執行人は法律文書に定めた義務を履行しない場合、人民法院は出国制限をし、
或いは関係部門に通達をして出国制限を協力要請をすることができる。
-司法解釈規定
出国制限される者の具体的範囲としては、被執行人が法人或いはその他の組織で
あった場合、法定代表人、主要な責任者のみならず、
財務担当者等債務の履行に直接責任を負う者も含む。』

読めばわかりますが、本231条は極めて「拡大解釈」がしやすい条文になっています。何しろ「法律文書に定めた義務を履行しない」が条件で、
「主要な責任者」を出国停止にできてしまうわけです。
本法律が施行された結果、中国に進出した企業で働く人が、
日本人だけでも百人近く、台湾人は桁が違う人々が「出国停止」すなわち
中国から出れない状況に至っているのです。

【チャイナリスク】中国合弁会社幹部が体験した出国停止事件[桜H22/2/22]
http://www.youtube.com/watch?v=I0HMmDuAZyo

この法律が恐ろしいのは、例えばある企業が商標法違反などをでっちあげられ、
原告が裁判官を買収し、被告企業に損害賠償が命じられた場合、
その支払いを果たすまで被告企業の関係者(主要な責任者)を
中国からの出国停止措置にすることができることです。また、現在、
中国で事業活動を行っている日系企業が、ベトナムなり他国へ移転しようとしたとき、
でっち上げた債務問題を理由に関係者が出国停止を命じられる可能性もあります。

そして最も問題だと思うのが、この法律が最近できたものとはいえ、
日本では全く周知されていないという現実です。
上記「中国合弁会社幹部が体験した出国停止事件」では、
中国の領事館に勤める外務官僚さえ、この法律の存在を知りませんでした。
無論、国内マスコミが大々的に報じたことはありません。

わたくしは現在、ワック社の中国経済本を執筆していますが、
本問題について具体例を元に大々的に取り上げるつもりです。

現実に日本の企業関係者が不当に中国からの出国の差し止めを食らっている以上、
これは事実上「中国による人権侵害」あるいは「中国による拉致事件」も同然です。

外務省、経済産業省、そしてJETROの皆様。本法律の中身と危険性を、
大至急、中国に進出しようとしている企業に周知徹底する仕組みを整えて下さい。
また、中国に進出しようとしている企業の経営者、
あるいは進出した企業の経営者の皆様は、是非、本法律と事例を理解した上で、
ビジネスを展開して頂きますよう切に願います。
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-10680363035.html


02. 2011年10月03日 19:56:29: Fts3fY3lyE
2ちゃんねるだけでなく阿修羅にも出張ですか。三橋さん。

信者が離れ、本が売れなくなっているからですか。

TPPに反対しながら、みんなの党にも色気を出しているという話ですが、どうなのですか。

国籍法騒動は何だったんですか。

韓国カルト統一教会のことをどう思っているのですか。


03. 2011年10月03日 20:25:02: OGqN5tXAk2
三橋先生のブログに寄せられたコメントの一部です。

teleius225 様
>サムスンの利益率は約8%で日本の企業の2−3%に比較してずっと大きいのです。 売上の大部分は海外で上げています。

ですから利益は韓国内で上げていると申し上げたはずですが。
貿易黒字国である韓国が、依然として日本に対して貿易赤字であるということを不思議に思わないのでしょうか? 

>しかし、それは全体から見れば大きな割合ではありません。

割合で判断するのは愚かしいことです。
例えば半導体レーザーを造れなければ、DVDドライブやBul-Rayドライブは造れないということです。つまり、たった一つの部品が欠けただけで製品が造れなくなるということですよ。

ジョークスレ住人 2010-10-18 20:34:29
38 ■韓国は内部で寡占化しているから自国内では高く売り、国外では安く売る。
   典型的なダンピング大国 !

inadak 2010-10-18 20:51:54
39 ■んま、それはともかく

そもそも天安門の時点で中共のリスクを見抜けない方がアホ。当時私は学生だったが、
あの顛末をみて、これじゃあと20年、持つだろうか?と議論したものだ。
経済が発展し、国民が多く海外に出るようになれば否が応でも自分の国のまずいところが目につくようになる。
それをなんとか改善せい、ってのは至極まっとうな要求で、
だのにそれを戦車で踏みつぶした時点でもう後に引けなくなってしまった。
もうそろそろ臨界点じゃないの?
多くの日本企業が支那と心中する羽目になっても、私は同情せんが。


04. 2011年10月04日 22:29:56: TbYluNCY8w
ニトリの親父が言ってた、
ニトリはまだ中国進出するのは早い、
もう少し成長してからでも十分間に合う、
いま進出している企業は中国で利益を独り占めできるとおもってるんだろうか、
50億人いるんだからどんなに遅くても十分まにある、
あせって出ていけば失敗する

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