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http://news.livedoor.com/article/detail/5891433/
グローバリゼーションが大好きなのは主に欧米。イギリスもその昔はイギリス連邦を作るほどのグローバルな国でした。アメリカは自由貿易の象徴とも思われるほどで「お前は俺の国でビジネスをしているのだからお前の国も開国して俺の国にもビジネスさせろ」と主張しました。
欧米各国のトップや州の知事が企業のトップを引き連れて貿易ミッションなる行商に出かけることはもはや行事化されています。そこでは一様に大きな成果を挙げていますが、その裏には「俺の顔を潰すなよ」という目に見えない圧力がありありです。
さて、グローバルに繋がっていることにもメリット、デメリットは当然あります。
1840年に起きた中国(清)とイギリスの阿片戦争はデメリットの典型でしょう。もともとイギリスと中国の貿易は中国の出超。そこでイギリスは決済用の銀の流出を防ぐ為にインドとの三角貿易で阿片を中国に輸出、これで逆に中国から銀が大量に流出し、最後、戦争に至りました。
現代であればユーロ圏とギリシャ。ギリシャは今回の問題が発覚するまでは順調に経済が回復過程にあったはずです。失業率は2000年当時の12%越えから 2008年には7%台まで下がっていました。しかし、ルール違反だったとはいえ、ユーロ圏が寄ってたかってギリシャを攻め続けました。ある意味、これは大きな内政干渉と経済戦争です。「お前は約束を破ったからユーロが使えなくなるぞ、だったら国内の無駄遣いを徹底的に削減せよ」と。
ある意味、ギリシャはユーロ圏に入っていなければこんな干渉されずに済んだのです。しかし、今でもユーロへの加盟国は増え続けています。それはヨーロッパの小国にとって世界経済にもはや太刀打ちなど出来ないというジレンマでもあります。
アメリカがグローバリゼーションを強く訴えたのはアメリカが何でも持っているから自分は負けることはない、という自意識かもしれません。国土、人口、経済、金融、ユダヤ、資源、農業、政治…。企業でたとえるなら売上げ50兆円の大企業が商店主に「お前の店に俺の商品を置かせろ」といっているようなものです。
一方、日本はどうでしょう。僕の個人的感性としては門戸開放が遅れている国の一つであると思っています。それは江戸の末期に開国を迫られて無理やりドアをこじ開けられたのがお殿様のお城の城門を開けるのとオーバーラップするのは僕だけでしょうか?日本の戦国時代、城門をあければそこには敵がうようよしていた、だから、日本の鎖国の発想は先祖代々からの受け継がれた「お国を守る考え」なのであるとしたら今、世界で突き進むグローバリゼーションに「おい、敵は城の門を開け放てというが、お主、如何するか?」というようなものでしょう。
ギリシャが経済回復するにはユーロから脱退し、独自通貨を持ち、更に貿易制限をつけて自国産業の再育成をするしかありません。さもなければギリシャからは金持ちが皆脱出し、国がもぬけの殻になってしまいます。
グローバリゼーションにおいて自由貿易はそのプロパガンダであります。しかし、病んでいる国には治療を施さないと死を待つだけです。更に関税はさまざまな国でその国の方策に基づいて決めています。シンガポールの自動車の関税は確か200%ぐらいあったと記憶しています。つまり、車の価格が日本で買う2倍です。でもこれはシンガポールが環境対策で取り組んでいる問題。でも今話題のTPPにおいては例外なしといわれています。
グローバリゼーションは地球を平準化する効果を持ち合わせています。平準化ですから良いことも悪いことも取り込まなくてはいけない事になります。これが正しいと断言できるのでしょうか?経済を地球規模で拡大することは大事です。しかし、規模の追求により明らかに歪が出来ています。世界では持てる国、もてない国、つまり、格差が生じてきています。それは今までの途上国とか先進国という仕切りではなく、勝ち組、負け組という区分けです。
僕はギリシャ問題を契機に世の中の経済拡大主義から一定の秩序を取り戻す動きが出てきてもらいたいと思っています。そのとき、日本は歴史の中で何を見出せるか、そこにポイントが出てくる気がします。今まで経済拡大機には戦後経済がとかく注目されました。僕は今、まさに江戸から以前の日本をみています。そこに何か隠されている気がしてなりません。
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■燻りつづけるギリシャ危機・・不都合な真実を小国に押しつけるEUグローバリズム
http://www.gci-klug.jp/ogasawara/2011/09/27/013875.php
ギリシャで再び、緊縮財政に反対する国民のデモが起きていると言います。
ギリシャの財政再建計画が予定通りに進まないために、内外から更なる緊縮策を求める声が沸き起きているからでしょうか? 幾らなんでも、これ以上国民に犠牲を求められても、もう限界だと言っているようにも聞こえるのです。
それにしても、先進国の集まりと言うべきヨーロッパ勢が、どうしてこうも無様な格好を世界に晒すのでしょうか? 何かが間違っているのです。
本当は、ギリシャ危機などと呼ぶのが間違っているということです。本当は、欧州の金融危機であるのです。しかし、それを認めたくはない。そして、ギリシャには、もっともっと緊縮策に取り組んでもらいたい、と。
しかし、緊縮策といっても限度というものがあるのです。もうここらで、欧州の銀行も態度を決めたら如何でしょう?
損失は損失としてはっきりと認める、と。或いは、既存の債務を株式化するなどして、ギリシャ側の資金繰りを支援するような抜本的対策をとったら如何でしょう? その際、担保となるようなものが必要であるというのであれば、ギリシャ側から、はっきりとした確約をとればいいでしょう。
いずれにしても、もはやギリシャ国民に緊縮策を押し付けるだけでは、問題が解決することはないと認識すべきではないのでしょうか?
何故ならば、緊縮財政に熱心になればなるほど、一時的には景気を冷やし、税収はむしろ減少するのが当然だからです。ながーい目でみれば、もちろん緊縮策が必要であるのはそのとおりなのですが、2〜3年は、むしろ税収が落ち込み、計画通りに財政赤字を減らすことなど期待できないと認識すべきではないのでしょうか?
もちろん、ギリシャがユーロ圏を離脱し、そして、自国通貨を復活させれば、通貨価値の低下という武器を梃に景気回復を狙うことも期待できる訳ですが‥ギリシャも含め、欧州の関係者は皆、ギリシャがユーロを離脱するのに反対している訳なのです。
ギリシャが、さらなる緊縮財政に着手しないと、追加支援を行わないという態度では、問題は解決しないでしょう。
欧州の関係者は、不都合な真実から目を遠ざけている!(小笠原誠治)
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