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http://jp.wsj.com/Finance-Markets/Foreign-Currency-Markets/node_308575
米FRB、政策転換条件となる数値の設定を検討
2011年 9月 19日 17:12 JST
米連邦準備理事会(FRB)当局者は、おぼつかない景気と自らのまとまらない議論が国民を混乱させていると懸念しており、インフレを招くことなく失業率を押し下げる戦略を明確にするためにより具体的な経済目標を導入するかどうか検討している。
バーナンキFRB議長は、政策的に対極に位置するフィラデルフィア連銀のプロッサー総裁とシカゴ連銀のエバンズ総裁に対し、イエレン副議長と協力し、FRBがどうすれば経済目標を国民によりうまく説明できるか研究するよう要請した。関係筋によると、その中でも優先度が高いのは、失業率やインフレ率がどう変わればFRBが現在の低金利政策からかじを切るのかを詳しく定めることだ。
連邦準備理事会(ワシントン)
FRB当局者は、20、21日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、追加的な短期景気対策を検討する公算が大きい。証券ポートフォリオを再編して長期債の割合を増やす手段もその1つだ。狙いは長期金利を押し下げて投資や支出を促すこと。このほか、市中銀行がFRBに置いている資金に対して現在支払われている金利0.25%の引き下げを試みる可能性もある。
バーナンキ議長には、その気になればこうした措置に対する支持を勝ち取るだけの影響力がある。しかし、目標明確化という課題は、達成されるとしても今週のFOMCではないとみられる。その進め方について、FRB当局者の見解が分かれているためだ。
12の地区連銀の総裁の何人かは現在、成長喚起に向けて新たな手段を試すことに反対だ。前回のFOMCでは、3人が反対票を投じた。残りも、より積極的な措置を即座に講じる必要があることに納得した程度だ。
コロンビア大学のマイケル・ウッドフォード教授は「意見が異なる人たちが同時に複数のメッセージを送っていることが心配だ」と述べた。異なるシグナルは、低金利を維持するというFRBの約束について国民を混乱させ、FRBの政策の効果を弱めているという。
エバンズ氏とプロッサー氏は、バーナンキ議長を引き合う力の象徴だ。両者ともエコノミストで、ゴルフをともにすることもあるが、世界の見方は全く違う。エバンズ氏は現在9.1 %の失業率が高すぎるとみており、インフレ懸念はないと考えている。これに対しプロッサー氏は、FRBの措置が将来インフレを引き起こすと懸念している。
エバンズ氏は最近のインタビューで、ウッドフォード教授の言葉を引用し、一部FRB当局者の強硬な言葉がFRBの景気てこ入れ策の効果を押し下げていると強調。「わたしが考えているFRBのスタンスよりも、FRBは利上げに近いと思っている人がいるかもしれない」と語った。
エバンズ氏は、政策金利の引き上げは、インフレ率が3%を超えるか失業率が7.5%を下回ったら、という条件を設定するよう求めている。
チャート
左:FF金利目標の実績と予想 右:失業率(青)とインフレ率(緑)、11年以降は予想
一方、8月のFOMCで反対票を投じたプロッサー氏は、FRBが正式な数字ベースのインフレ目標を導入するよう求めている。広範な条件というアイデアには潜在性があるが、利上げの条件になる失業率を、FRBが追加的な研究もせずただ取り入れるわけにはいかないと語っている。
バーナンキ議長や当局者の多くは、議長がFRB内部で抵抗に遭っているとの考えを意に介していない。内部での意見の不一致は、当局者が難しい問題に真摯に向き合っていることを示し、むしろ強さの表れだとしている。
記者: Jon Hilsenrath
http://jp.wsj.com/Economy/Global-Economy/node_308470
ユーロ圏支援、中国やブラジルに期待できず=世銀総裁
2011年 9月 19日 11:20 JST
世界銀行のゼーリック総裁はウォール・ストリート・ジャーナルとのインタビューに応じ、欧州はユーロ圏支援にあたって、中国やブラジルなど資金の豊富な 新興市場国に頼るべきではないとし、欧州の指導者は通貨同盟(ユーロ圏)の方向について根本に関わる決断を下す必要があると述べた。
同総裁は16日、ポーランドで開催されていた欧州連合(EU)非公式財務相会合を機にインタビューに応じたもので、「カネの入った大きな袋を携えて(ユーロ圏の)問題を買い取りに来る者はいないだろう」と述べ、EU外からの支援に頼るべきでないとの考えを示した。
欧州当局者は多額のソブリン債(国債)の販売先として、何兆ドルもの外貨準備を保有している中国やブラジルなど主要新興市場国に期待を寄せている。一部の新興国は少なくとも口先では協力の姿勢をみせている。例えばブラジルは今週ワシントンでブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ共和国の新興5カ国(BRICS)がユーロ圏問題を話し合うと発表した。また中国は貿易譲許(有利な貿易条件)の見返りに資金供与するかもしれないと示唆した。
国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事は先週、BRICSの共同支援の構想は「興味深い展開だ」と述べた。
しかしゼーリック総裁は、こうした憶測はおおむね副次的な話にすぎないとの考えを示唆し、欧州指導者は一段と強い財政同盟を結成するのか、あるいは弱小参加国がつまずいた際の結末を覚悟するのかなど、どのような通貨同盟を望むのか決めなければならないと述べた。同総裁はユーロ圏の分裂の可能性に言及しなかったが、それも可能性のある結末の1つであることは確かだ。
同総裁は「こうしたことは欧州の下すべき決定事項だ」と述べ、「いずれの方向にも進めるだろうが、どこに向かおうとしているかを決める必要がある。最低限、真の危機に陥った場合、(政策決定を)どこに向かわせたいのか知る必要がある」と語った。
同総裁は、世界の5つの中央銀行が先週、流動性問題是正に向けて共同行動をとったが、欧州の指導者は依然として根本的な問題に対処する必要があると指摘。「時間稼ぎをおとしめるつもりはないが、時間稼ぎをする場合、その時間を有効に使うようにすべきだ」と語った。
ユーロ圏危機は欧州以外の諸国にも圧力を掛けている。ゼーリック総裁は、開発途上国では輸出需要の落ち込みを懸念し、既に債券スプレッドの拡大や株式市場の軟化に直面していると指摘。加えて米国や欧州の出来事は、新興市場の消費者や企業に対して内需への打撃という形で浸透し始めているかもしれないと述べた。
同総裁はこうした新興市場について「彼らの成長が余りに急激に鈍化すれば、不良債権という形で問題を抱え始めるだろう」と述べ、今年夏にかけて景気過熱の懸念だけが注目された新興市場諸国はいまや「極めて微妙な段階」にあると語った。そして「欧州で何が起こるかに応じて、彼らは需要や信頼感の大幅な低下を予想し始めねばならないだろう」と警告した。
ただゼーリック総裁は、新興国は欧州の債務危機ではなく、主として自らの成長が引き続き関心の中心になるだろうとし、「新興市場諸国は成長の堅持を優先しなければならない」と述べた。そして、「国によって、景気過熱と成長の微妙なバランスがある。彼らはこれまで着手していた基本的な改革を続行する必要がある」と述べた。
一方、ドーハ・ラウンド(新多角的貿易交渉)の妥結推進など政策上の措置を講じることで、新興市場諸国は、米国の支援を得てグローバルな成長押し上げに寄与できると述べた。
同総裁は「開発途上国でインフラ投資を実施すれば、先進国からの設備の輸入が増え、先進国の基調的な成長力を高め、それは翻って途上国の回復にも役立つ」と指摘。その上で、「緊縮策だけでは、今回の混乱から脱却できない」と強調した。
記者: Sudeep Reddy
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