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http://news.livedoor.com/article/detail/5839976/
8月の金融市場は大荒れだったわけだが、昨夜の株式市場もドイツの銀行株などを中心に年初来安値をつけるなど、9月相場も荒れ始めている。リーマンショックがあった2008年も、8月に大きく荒れた果てに、銀行間どうしの信用収縮(クレジットクランチ)が起きて、リーマン・ブラザーズが破綻してしまった。
そして、昨夜の日経新聞夕刊が指摘していたように、欧州の銀行間金利の上昇が止まらない。とりわけ、ロンドン銀行間取引金利である「LIBOR」が、0.33%(ドル3カ月物金利)まで上昇してきており、ギリシャなどのソブリンリスクがまたまた頭をもたげ始めた、というところだろう。
問題は、08〜09年のような銀行間同士の信用危機が再燃してしまうかもしれないということだ。とりわけ、米連邦住宅金融局(FHFA)が、この2日に約2000億ドルのサブプライムローン関連の「MBS(住宅ローン担保証券)」の販売によって損失が出たとして、野村ホールディングスやバンカメなど10社を超える大手金融機関を提訴したが、昨夜の欧州の株式市場が大きく下落したのも、こうした大手金融機関が率先して売られたからだ。
2008年のような状況を警戒したリスクマネーが、そろって「質への逃避」を加速させており、9月も株価下落、ユーロ売り、商品市場の混迷が進む可能性が高い。その反面で、金価格などの上昇が進む可能性が高い。この9月は「想定外」のマーケットに注意すべきかもしれない。 (岩崎博充)
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■独国債利回り2%切れ日本型への懸念・・欧州に始まり世界を吹き荒れる暴風雨は普通の雨具で凌げるものだろうか?
http://news.livedoor.com/article/detail/5839281/
先々週から先週にかけて、日米で大型台風が猛威を振るった。だが欧州の金融界を襲っている台風はもっと規模が大きそうだ。
昨日の欧州市場では、イタリア10年国債の利回りが5.56%に急上昇し、一方ドイツ10年国債は史上初めて2%を切り1.85%まで下落した。これは先週金曜日に1950年以降初めて2%を切った米国債に追随する動きだ。デフォルト懸念が高まるギリシアの1年国債の利回りは82.1%に達している。
価格が急落している南欧諸国の国債を抱える欧州の銀行に対する懸念が高まり銀行株は急落している。
FTによるとドイツ銀行のアッカーマンCEOはフランクフルトでの銀行カンファレンスで「自明の理とは言わないが、明らかなことは多くの銀行はポートフォリオで抱えている国債の含み損を償却することはできないだろう」と述べている。
FTは「数ヶ月後に振り返るとドイツ国債の2%という利回りは非常に魅力的に見えるだろう」というロイヤル・バンク・オブ・カナダのストラテジストの意見を紹介している。
市場は10年国債利回りが2%を切った日本の過去を重ね合わせているようだ。 1997年に2%を切った日本国債利回りはその後、ごく短い期間を除いて2%以下で推移している。欧州経済が超低成長に陥り、株式リターンの低迷が続くとドイツ国債や米国債のようにリスクが少ない国債利回りは超低空飛行が続くという予想が働いている。
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台風の話に戻ると、先週末私は八方尾根から唐松岳に登る予定で八方池山荘まで登った。だがそこから1時間ほど登って引き返した。風雨をついて登る理由はない。自然の猛威の前で人間は余りに小さく、危険を予防するのは最新の雨具ではなく、危険に近寄らないことである。
ドイツのショーブル財務相はFTに「倹約政策に固執することが欧州の回答だ。今の短期間の痛みと長期的な収穫とのトレードオフである」と述べている。台風のアナロジーでいうと、これはいわば悪天候の時はじっとしているという対応策。だが多くの投資家はこの意見に反対で、中央銀行に景気刺激策を期待している。
中央銀行の景気刺激策は、最新の雨具に例えることができるだろう。通常の風雨であれば、今の雨具は凌ぐことができる。しかしやはり人力を超えた暴風雨には立ち向かえない。欧州に始まり世界を吹き荒れる暴風雨の大きさは雨具で凌げるものだろうか?(沢利之)
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