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http://blog.goo.ne.jp/yamahafx/m/201109
著名なエコノミストのMartin Wolfの執筆になるものだが、その中の次の言葉に非常な共感を覚えた。
「高所得国の景気が「二番底」に陥る恐れはあるのかという問いかけがあちこちでなされているが、筆者は「ない」と考える。一番底が終わっていないからだ。」
そう、今これから陥ろうとしているのは、サブプライム=リーマンショックの底の二番底ではなく、それらの継続としての「大収縮」のさらに深い底なのではあるまいか?
現在は、「ハーバード大学のケネス・ロゴフ教授が呼ぶところの「第2次大収縮」(第1次は1930年代の大恐慌)に入っている。」と認識し、問題の大きさが尋常ではないということを実感するという効果はある。筆者が最後に述べるように、各国の打てる施策はまだ尽きたわけではない。しかし、投資家は、この先の大きなリスクの存在は常に頭に思い描いて行動していく必要はあるだろう。(中略)
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■現在進行形の危機と2008年の違いは3点。今回はリーマン危機よりも・・さらに悪性の米ドル高が
http://zai.diamond.jp/articles/-/117135?page=2
**** 最近の市況は(悪性の)米ドル高の方向に向かっている
日その中で、気になった点をテクニカルとファンダメンタルズから1点ずつ挙げてみよう。
****「QE3」が行われる確率は5分5分に
ジャクソンホールにおける FRB(米連邦準備制度理事会)のバーナンキ議長の講演では、予想どおりに「QE3(量的緩和政策第3弾)」は示唆されなかった。
ただ、FOMC(米連邦公開市場委員会)議事録では、FRB内部の分裂が想定より大きかったことが判明した。
量的緩和策の実行は急がないものの、米国の経済指標で景気後退を示唆するものが、この間にもさらに出てくるかもしれない。そうなれば、何らかの形で実質3回目の量的緩和を行う可能性も浮上してくる。
雇用統計も含めて、 米国の経済指標の悪化は、バーナンキ議長にとって、緩和策の反対派を封じ込める絶好の材料となる。
むしろ、バーナンキ議長が芳しくない経済指標を望んでいるのではないかと揶揄されるほどで、 FRBは量的緩和という非常手段を完全には放棄していない。
「QE3」とは呼ばれなくても、 何らかの形で9月20日(火)〜21日(水)のFOMCで、FRBがさらなる量的緩和策を打ち出してもおかしくはない。
すなわち、5分5分の確率で「QE3」ありということだ。
**** 為替相場のターニングポイントは近づいている
「QE3」の有無に関する思惑で、為替相場のターニングポイントが近づいている。
米ドル安の終えんという大きな見通しは不変であるが、その「クライマックス」がどのような形で現れてくるかは決めつけないほうがよさそうだ。
**** 米ドルが全般的に大きく買われるといった見通しは不変
しかし、米ドルがさらに売られるとしても、底打ちの時期はそう遠くない。
米ドル安はいずれ修正され、米ドルが全般的に大きく買われるといった見通しを修正する必要はないだろう。
いわゆる「悪い米ドル高」になり得る可能性について、2008年の危機と比べれば、現時点の問題とその本質がより鮮明に見えるかもしれない。
もっとも、 現在進行形の問題として、足元の欧米におけるソブリン危機は単独のものではなく、本質的に、2008年の「リーマン・ショック」による危機の延長線にある。だから、2008年の危機と共通する要素は多い。
**** 2008年危機のツケが今回のソブリン危機に回ってきた
一方、2008年の危機との大きな違いとして、主に次の3つの点が挙げられるだろう。
(1)2008年の危機はボトムアップ型で、現在進行中の危機はトップダウン型
(2)2008年の危機は純粋な経済危機で、現在進行中の危機は政治的危機が絡むもの
(3)2008年の危機の解決方法として、主に財政出動や政府による流動性の注入など、政府主導のやり方で通すことができた。今回は政府そのものが問題であるから、安易な解決方法を見つけられずにいる
ここで、誤解されないように申し上げておこう。
2008年秋のリーマン・ショック後の危機を解決するため、各国政府は多大な資金と労力を投入した。決して「安易に」問題を解決していたわけではないが、むしろ、 そのツケが今回の欧米のソブリン危機に回ってきたと言える。
だから、ここで言うところの「解決方法」は、たとえ 問題の先送りであっても、方法として一応認めている。
しかし、それでも上記の3点を考慮すると、問題解決がいかに難しいかがわかる。
トップダウン型の危機だからこそ、国あるいは地域連合の根幹から修正しないと問題を解決できないから、政治的な混乱と空白を含めて、 かなりの苦痛と時間を要することが容易に想定される。
また、2番目の政治的危機に絡む経済危機というものだから、一層複雑性が増している。あの2008年の危機のとき、当時は非常に深刻に思えたが、今の状況と比べれば、わかりやすいと思えるほどだ。
そして、ソブリン危機は財政危機そのものだから、欧米諸国ばかりか、たとえ中国でも財政出動の余力はなく、 当面の間は「救えない」というのが正直な答えだ。
**** 2008年の危機以上に、米ドルが買われる可能性は高い
まとめてみると、現在進行中の危機は、本質的に、2008年の危機よりもさらに深刻だ。本格的な景気後退が到来すれば、2008年よりもインパクトの大きいものとなるだろう。
その最悪の時期は、来年5〜6月あたりとなる可能性が高い。 2008年の危機以上に、米ドルが買われる可能性は高い。
今回は悪い「米ドル高」なので、正直喜べるものではない。だから、生活防衛の面でもしっかり準備しておきたい。
この意味でも、人生における自らのポジションを今一度点検しておきたいものだ。(陳満咲杜/中略)
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