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欧米日、どこも内政が不安定で、容易に財政拡張はできない
そして新興国もインフレ恐怖で引き締め気味
はっきりと景気後退が観測できない限り、拡大へと転換するのは政治的に難しい。
まだ暫くは、リスク回避気味な動きが続く
http://jp.wsj.com/Finance-Markets/node_296410
世界の中央銀行家は先行き経済に悲観的─ジャクソンホール会議
2011年 8月 29日 12:33 JST
【ジャクソンホール(米ワイオミング州)】世界の中央銀行家は、過去4年間金融危機と戦い市場に資金を放出しきたものの、世界経済は依然として危うい状況にあり、政策は十分効果を挙げていないことを認めた――。
国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事(手前)
当地で25−27日開かれた経済シンポジウムに集まった世界各国の中央銀行首脳のムードは著しく悲観的だった。その不安を鮮明にしたのが、国際通貨基金(IMF)のラガルド新専務理事の歯に衣着せぬ講演だった。同専務理事は27日、「弱々しい景気回復は腰折れするリスクがある。政策立案者の対応は不十分だと受け止められていることが、こうしたリスクを増幅している」と指摘し、「我々は新たな危険な段階にある」と警鐘を鳴らした。
ラガルド氏の発言には、中央銀行家から同調する声が出ている。一部の米連邦準備理事会(FRB)当局者は、景気回復のために金融当局としてこれ以上何が出来るのか疑問を抱いている。大半の欧州中央銀行(ECB)当局者は、欧州の国家債務や財政上のガバナンス(統治)、さらには金融機関の経営難の解決は、ECBではなく選任の政治指導者の責務であると思っている。
JPモルガン・チェースのエコノミストは週間経済動向報告で、「最近の世界的な株安は、米欧の経済政策が手詰まり状態となっているとの見方から引き起こされたものである」と分析し、「米国では財政政策が引き締めに転じた上、さらに厳しくなる見通しである一方、金融当局は緩和手段のほとんどを使い切っている」と述べた。
米欧の政策当局者は、金融危機への対応が違っていたならば事態はもっと悪化していただろうと主張しているが、景気は彼らが期待していたほど回復していないのは明白だ。
ラガルド氏は、主要中央銀行に対し金融政策を「超緩和的」のまま維持するよう訴えた。これは、先進国では利上げの先鞭をつけたECBに向けられたものであるのは明らか。しかし、トリシェECB総裁は、近く利上げ路線を転換することを検討するのかどうか何も示唆しなかった。
トリシェECB総裁(左)とバーナンキFRB議長
一方でラガルド氏は政治家に厳しい言葉を浴びせ、「安易な解決策はないが、何の解決策もないわけではない」と迫った。米欧が本格的な景気回復を果たす前に二番底に陥るのではないかとの懸念の中で、政策面では今後数週間が極めて重要になるだろう。
ジャクソンホールに集まった各国当局者は、欧州の指導者が国家債務をめぐる金融市場の不安を鎮める妥協案をまとめ上げることができるのかどうか懸念を示した。米国では、オバマ大統領は新たな雇用創出策を提示する方針を表明しているが、議会共和党は反対か、もしくは政策効果に懐疑的になっているのが現実だ。
記者: Jon Hilsenrath and Charles Forelle
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