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http://www.toyokeizai.net/money/investment/detail_column2/AC/471aba8ca54e60c811833db159146d6d/
8月は世界の株価が乱高下した。
メディアだけでなく、金融関係者も今回の危機は極めて深刻だと騒いだ。リーマンショックと比べる論者まで登場し、政策当局者も慌てた。日本とスイスは為替介入を行い、欧州中央銀行はギリシャ国債などをさらに買うことを表明した。そして米国FRBに対する政策変更の期待が高まっている。8月の乱高下は大きな危機であるという前提で政策議論が進み、FRBも当然何かをするべきだ、と言う議論となって、金融市場関係者はいわゆる量的緩和、QE3を暗に(あるいはあからさまに)要求している。
本当に量的緩和は3度目の実施がなされるべきなのだろうか。
しかし、量的緩和はするべきではない。なぜなら、今回の株価などの乱高下が経済危機だという認識は誤っているからである。この株価の乱高下は、高くなりすぎた株価の調整に過ぎず、歴史的には何の名前もつかずに忘れられることになろう。
8月の騒ぎを振り返ってみよう。
7月末から米国政府がデフォルトする可能性が高まったということで騒ぎは始まった。共和党と民主党のねじれ議会の中で、オバマも力不足で、米国は共和党が財政赤字を強引に減らそうとするあまり政治がスタックして、デフォルトする可能性が高まった。
しかし、それは8月頭に回避された。
ところが、株式市場はなぜか暴落した。米国の財政赤字の政治問題はどうでもよくなり、問題は実体経済で雇用の回復が鈍いことだとされ、経済指標で乱高下した。しかし、実際の雇用統計は予想よりも良かった。それでも株価は上がらなかった。
その雇用統計の発表の直前、欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁は、欧州財政危機対策として、欧州の景気は思ったよりも弱く、市場で売り込まれたギリシャ国債やスペイン国債を買い支えると発言した。すると、これがなぜか裏目に出て、欧州株式市場、とりわけ銀行株が暴落し、そして、なぜかそれ以上に米国株式市場は暴落した。原油も暴落し、金は上昇した。そして止めを刺したのは、S&Pの米国国債の格下げだった。これにより、米国株価は再び大暴落した。
こうみると、確かに米国と欧州の財政危機により金融市場が暴落したように聞こえる。もちろん、財政危機は確かな危機だ。欧州でいくつかの国は今後、実質的に財政破綻するだろうし、それを欧州全体で支えていくことになると、欧州全体の財政政策、金融政策はその影響を受けるだろう。それにより、欧州の銀行のいくつかはさらなる困難に直面するだろうし、銀行融資の収縮を通じて実体経済にも影響を与えるだろう。これが一番の問題なのは確かだ。
しかし、この危機は米国の危機ではないし、金融市場も危機ではなく、実体経済は8月の暴落の前も後も何も変わっていない。米国国債の格下げが米国の危機でないのは、一連の乱高下の中で、米国国債が最も値上がりした資産の1つだったことからも明らかだ。米国国債の格下げで、米国国債が急騰するとはどういうことか。それはこの危機が見せかけであることを示している。
それではこの株価の乱高下は何だったのか。それは、上がりすぎた株価の調整である。
この1年、実体経済は構造的にはほとんど回復していないのに、今後の回復期待の高まりにより株価は急騰し、リーマンショック前に迫る勢いだった。この1年余りの実体経済の数字的な回復は、リーマンショック後の急激な経済の収縮の反動、膨大な財政出動の二つによるものだった。反動による需要の増加は一巡し、今後は望めない。また財政出動はそのツケを払う時期になり、今後は財政は収縮せざるを得ない。
そういうことはわかっていたのに、株価は、目先の数字のほんの少しの回復で上がってきた。そのほうが、投資家にとって都合がよかったからだ。しかし、投資家たちは、そういうことがわかってうただけに、そろそろ利益を確定して手を引きたいと思っていた。そこへ、一連の事件がおき、米国国債の格下げでクライマックスを迎えた。それはリスク資産への投資を引き上げるべきという合図だったのである。だから、格下げでリスク資産は暴落し、安全資産の米国国債は格下げにもかかわらず上昇したのである。
したがって、これは株価の調整に過ぎない。今後の問題は格下げを理由に市場が乱されるリスクがむしろ高まったことであり、いつ日本国債がターゲットになってもおかしくない状況になっってきたことだ。
今後は、まずジャクソンホールでのバーナンキ米国FRB議長の講演(8月26日)で、彼が何をどのように言うかに注目である。
昨年はここで量的緩和、QE2を打ち出したことで、株式をはじめリスク資産が急騰し、その流れが一年間続いた。そこで今回も、という期待が高まる一方、今年はデフレのリスクはなく、むしろインフレのリスクが見え始めているところだから、量的緩和とはならないだろう、と言う意見が多数派になっている。
しかし、問題は実際の政策であると同時に、それに対する投資家たちの反応、および金融関係者がバーナンキという材料をいかに料理し、ストーリーを作り上げ、世の中にプレゼンしてくるかに注目だ。
小幡績(おばた・せき)
株主総会やメディアでも積極的に発言する行動派経済学者。専門は行動ファイナンスとコーポレートガバナンス。1992年東京大学経済学部首席卒業、大蔵省(現財務省)入省、1999年退職。2001〜03年一橋大学経済研究所専任講師。2003年より慶應大学大学院経営管理研究学科(慶應義塾大学ビジネススクール)准教授。01年ハーバード大学経済学博士(Ph.D.)。著書に、『すべての経済はバブルに通じる』(光文社新書)、『ネット株の心理学』(MYCOM新書)、『株式投資 最強のサバイバル理論』(共著、洋泉社)がある。
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コメント
歴代の米国財務長官は、よく株式市場の動きに注視するよう米国大統領に助言を与えていたようです。
さて、日本の金融庁長官、財務大臣、いつも寝ぼけたことを言う経済財政担当大臣と株価の動きを注視しているのでしょうか。
歴代総理が言う株価の動きに対して関心を持たないような発言をしたり、投機筋の思惑のような話をしたりといかにも自分たちの責任ではないという責任逃れの発言を今後もしていくのでしょうか。
与謝野馨(元日本原子力発電株式会社)の痴れ言
http://www.youtube.com/watch?v=NuRXNvecPEw
与謝野馨「原子力発電所は安全に運転出来る」
http://www.youtube.com/watch?v=H90k0-Qx-Uk
東電3年前から10m以上の津波想定 直前に報告
http://www.youtube.com/watch?v=ie357wshAVk
東電の人件費「他業種と比べて高い」
http://www.youtube.com/watch?v=zyDy0Wu_iYI
東電HPの「でんき予報」データで誤り〜電車なぜ止めた?
http://www.youtube.com/watch?v=lcRwLykOW4E
この大臣は、自民党にいた時も、民主党政権に入ったとしても国民の金融資産の暴落、頓珍漢な思考を披露する大臣かもしれません。
与謝野馨 景気対策について
http://www.youtube.com/watch?v=h3UA2B3TReo
さて2011年、果たして彼が発言した景気対策はどのような成果をあげたでしょうか。
今の状態が、旧自民党政権性質を踏襲した菅民主党主流派の景気結果ということです。
よって、次の政権は、このような性質を持った政権でないということが前回民主党を支持した国民の意見なのかもしれません。
現在のNY市場は、いったん下落はしましたが、その後バーナンキ期待から100ドル以上上昇しており、そろそろNY市場は、底値脱出し始めるかなと感じますが、肝心なのは東京株式市場の動きです。
S&Pの指数が下落となるとこれは本当に世界はやばいと感じるのですが、東京市場が底値を割れたとしても世界はやばいと感じるわけではなく、上記のような政治家がいるかぎり仕方が無いとすまされるのでしょうか。
政治家の世界は、金とポストが最重要なようですが、ポストにはやはりその道のプロがついたほうがいいのかもしれません。そういう意味で言うと今の政治家には、その道のプロという人材がいなく、弁護士といってもそんな裁判を手がけたのかというのも細かくネットで公開されていませんし、医者が金融庁長官になってみたり、経済、金融もなにもしらない政治家が、財務大臣、国家戦略担当相、そして総理になってみたりとやはり日本の政治の世界というのは、異常な世界と見えてきます。
年金制度もよく理解していない医学会の政治家が、今の年金は、100年大丈夫だといいながら年金の不整備が露出したり、危機なのに蜂が刺した程度と発言したりする大臣がいたりとそろそろ今の政治家に見切りをつけるべき時期にきたのではないでしょうか。
あるテレビで日本の総理になってもらいたいと挙げた中に、政治家として名前がでたのは、党員資格停止処分となって政治活動をとめられたような小沢さん、その他には、たけちゃんまん、日産の会長のゴーン氏、その他には、オバマ大統領というようにほとんど今の政治家に政治を任せたくないという国民が多いということではないでしょうか。
さすがに胡錦濤首席と名をあげる国民はいなかったようですが、オバマ大統領の名がでることから日本の多くの国民は、米国には親しみを持っているということでしょう。
女性は産む機械という発言をした元自民党の大臣がいましたが、明治時代の吉原炎上という映画の中でも家庭のために身売りする女性がいた時代であり、太平洋戦争後、米国保護の下で日本は豊かになりました。
つまりは、民主主義と資本主義をその頃から多くの国民が享受してきたということです。
しかし、日本には何故かそのような生活を享受しているのですが、それよりも共産主義国のような独裁身分体制に戻したいという勢力もいるようです。
そのパシリが、日本の正社員企業御用出し労働組合なのかもしれません。
日産自動車が、役人の半分ほどを外国人にしているようですが、今後たぶん日本人はほとんどいなくなるでしょう。なぜならば、人材の流動化という合理性というものを企業が理解しているからです。
元ヤンキースの松井選手にしてもそのことに気づき、そのことの利点をりかいしつつあるからこそ未だに米国でベースボールをしているのかもしれません。
今後大手企業は、ワンワールドの経済社会の中へ自ら入らざるおえないのですが、この合理性を早急に取り入れ企業価値を高めてもらいたいものです。もはや、多くの企業の意思支配権は、日本にあらずと認識したほうがいいのかもしれません。
といって今の大手企業が日本からでていくから優秀な人材が日本を出て行くということにはならないと感じます。
すでに優秀な人材は、外国企業でもまれています。
海外に出た日本人は、やはり四季折々の風土と古来からもつ日本人の性質をもった子の日本に戻ってきます。やはり日本が一番住み易いと感じるのです。ただ、日本の生活は、息苦しいと感じるかもしれません。その息苦しさを感じながら、日本の風土に親しみたいと感じ、その息苦しさを排除しようとしていくでしょう。
「事故前、私は超原発推進派でした」〜作業員Tさんの思い
http://www.youtube.com/watch?v=yEn3Of7149s
今や既得権益媒体である大手マスコミに売国奴といわれるような運動がおきたり、大手マスコミの報道のうそをネットなどでさらけだしたり、テレビで活躍している人が暴力団との係わり合いで引退したことに対していろいろな情報がネットで流れたりと、どれが真実か虚か多くの国民が自分で考える時代へと変わりつつあります。
暴力団と係わり合いで引退した芸能人にしても、やくざとしても友人であると開き直れば日本人棚とも感じますが、なんらかの闇に首をつっこんでいたのかもしれませんが、美化して引退することからいろいろな噂がながれるのかもしれません。
公安にしても今の民主党の議員に外国人献金や拉致関連の団体とのつながりがあることがわかっているにもかかわらず、事件解明に動かないのは、スパイ防止法なるものがこの日本にないことからといわれていますが、偽装請負でデモした労働者を捕まえるために公安が動くのではなく、スパイ防止が必要ならばそのことに精力的に政治に参加するべきではないでしょうか。
日本経済がここまでおかしいのは、するべき職務を持った者が、するべきことをせずどうでもいいようなことに出世のためなのかもしれませんが首を突っ込むことが多すぎるからかとも感じます。
東電などは、破綻させればよく、検察の不祥事にしても組織内で人事を決めるのではなく国民に選択権を与えればいいのであり、裁判官にしても同様、これまでどんな司法生活、活動をしてきたのかなどをすべてオープンにして国民に選択権を与えればいいのではないでしょうか。
そのように隠された部分の多くを国民の選択権として与えれば、外国人参政権がいいかどうか、スパイ防止法なるものを制定するべきかどうかということも多くの国民が関心を持ち考えるようになるかとは感じますが。
今回の総理を決めることにしても、詐欺ともいえる民主党政権が、自民党政権と同じたらいまわしをすることに異論を唱え、今後はこのような人事を政治家にさせないということまで国民が動くのではないでしょうか。
もはや組織型無能な人材が、人をまとめたり企画、或いは政策を実行する社会ではないような気がしますが。
日本国債格下げの「理由」と「影響」は・・・(11/08/24)
http://www.youtube.com/watch?v=RRCm3u-AzYo
仙谷氏と小沢氏が会談、波紋広がる
http://www.youtube.com/watch?v=v0w0t-9E9J4
仙石氏と小沢氏とが会談し、挙党体制をしくような話題がでていたようですが、仙石氏はすでにポッポ政権、そして菅政権の重臣として無能をさらけ出した人材です。このような人材が、今の民主党政権のキーマンとうたわれていることがおかしな話であり、小沢氏にいたっては、無能とはっきりした今の民主党議員に対して以前から政権担当能力がないと民主党の議員の実力を認識し、そして民主党政権を誕生させたのも小沢氏の力量です。
能力のあるものを使わずに、無能なものがキーパソンになるという今の日本社会は異常のようにも感じられます。
政治と金といいながら、菅民主党政権主流派は、政治と金、その他に外国人の関与や脱税企業とのつながりなどが主流派にでていますし、小沢氏の裁判は、報道はされませんが、裁判そのものが成り立たなくなってきているともいわれています。
また、検察の不祥事みたいなことがおきるのでしょうか。
能力のある人材には、能力を発揮してもらう、成果がでなかった人材、組織には、いったん退場してもらうというのが合理的な方法です。
バーナンキFRB議長の今後の動きが気になりますが、デフレと戦うよりインフレと戦うと決断したFRB議長の判断は正しいと感じますし、基軸通貨をすてるか、米国という国益を守るかという決断をするでしょう。つまり、米国は破綻したとしても強い国として残るということです。
だから、共和党の中でもいったんチャラにしてしまえという意見も政治家からでるのかもしれません。
すでに米国ならではの戦略をもって何事も決行しているのかもしれません。日本は最小不幸社会へという戦略をしているのでしょうか。
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