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赤線は現在の、黒線は2010年9月の日銀単独介入時。
オレンジは今年3月の大震災直後の協調介入持。
円、一段の上昇余地も=一時75円台−NY市場
【ニューヨーク時事】週末19日のニューヨーク外国為替市場の円相場は、欧州の債務危機や米国の景気不安を材料に一時1ドル=75円95銭まで上昇し、戦後最高値を更新した。その後、介入警戒感から午後5時時点で76円49〜59銭と、前日同時刻比03銭の円高・ドル安水準まで小幅軟化したが、市場では円先高観が優勢。東日本大震災の後遺症が続く中で円がさらに上伸すれば、日本経済の不振が深まる恐れがある。
金融・証券市場では、米国債が初めて最上級格付けを失った今月5日以降、リスクに対して敏感な状態が続いている。このため、相対的に問題の少ない日本の円に資金が集まりやすい。
この日も、日本の財務省高官が米通信社とのインタビューで介入に消極姿勢を示したことが伝わると円買い・ドル売りが急速に進み、一気に75円台に突入した。ただ、その後は政府・日銀が緊急対策を検討中との報道を受けて追加介入への警戒感が高まり、寄り付き近辺まで軟化した。
市場関係者の間では『4日の円売り介入がなければ今ごろもっと円高が進んでいたかもしれない』(邦銀筋)としながらも、欧米の根深い経済問題を背景に『一段の円高余地がある』(邦銀筋)との見方が強い。(2011/08/20)
『日本政府の為替単独介入の愚』
8月4日の政府日銀による円売りドル買い介入は過去最大の4兆6000億円介入の規模規模で一時的には2円近く円安に振れて80円近くまで持ち直すが、過去の為替介入では世界同時協調介入以外の成功例が無い。
日本単独での介入効果は数日程度の短期しか持たず、為替市場の大波に対する影響を疑問視する声の方が多い。
今の『異常な円高』ですが、良いか悪いかの『善悪』の問題ではなくて、日本円のファンダメンタルズの強弱の問題であるのです。
そもそも資本主義では為替(円)相場は市場原理で動いており、為替介入によって一時的に市場の価格を恣意的に歪めようとしてもファンダメンタルズの市場原理で一定期間後には必ず適正な価格に落ち着く仕組みが出来ているのです。
日本は2003〜2004年にかけて1ドル110円の円高を阻止しよとして30兆円〜40兆円の異常な為替介入を実行している。
その結果現在の日本国はドルの外貨準備が1兆ドルまで膨らましたが買入価格が1ドル110円だとすると75円なら1ドルあたり35円の為替損益が出る。
1兆ドルなら35兆円もの大損害であるが、日本が大失敗した為替単独介入の責任を取るものは一人もいない。そもそもどれだけの損害が出たかの発表もない。
これからドル相場が低下し続ける相場展開になれば、もっと損害は膨らむが日本国としては損害回避の目的での『ドル売り』との判断が絶対に出来ない。(ドルを売るとアメリカドルは崩壊するので日本がしたくても出来ない)
40年前の1971年8月15日のドルの金交換停止(ニクソンショック)時に日本政府は、既に崩れ去ったドルとの固定相場制を維持しようと奔走(ドル買い円売りの単独介入)する。
日本政府は1ドル308円の固定相場を想定するが、当たり前であるが大失敗してしまい結果的に1ドル240円程度に落ち着くのですが、ニクソンショック以前のドルが兌換紙幣だった固定相場時の金相場は1オンス35ドルである。
現在『金』は史上最高値の1オンス1800ドルなので金に対して『ドルの値打ち』が50分の1以下に低下している事になる。
『破綻しているアメリカ経済』
そもそも現在の75円台の異常な円高の正体は、円高ではなくてアメリカ経済のデフィル予測からのドル安である。
原因がアメリカなのですから、日銀単独介入など日本の小手先の『力』で何とか成る種類の話ではないのです。
8月2日のデフォルト期日はオバマ大統領と野党共和党の談合で先送りされたが、エコノミストの予想では全員が今後暴落すると予想しているのですから、何とも酷い話でドルが可也大きく下げる(円が上がる)が、何処まで下がるかの予想が誰にもつかない。
少しもアメリカのソブリン危機は去っていないのです。
そもそもアメリカ国債は磁石を持たない時代の北極星のように、全ての基準と成る『基軸的存在』であったのですから、今回1社でもアメリカ格付け会社の行った米国債の『格下げの意味』は大きい。
何しろ誰が見ても破綻確実(販売していたゴールドマンサックスによるとクズ)のサブプライムローンでも、アメリカの格付け会社の評価は、最高格付けのAAAだったのです。
それなら今現在の米国債の評価とは、ゴミ同然のジャンク債のサブプライムローン以下となる。
これは大きい。
『クズ』以下とされたアメリカ国債の評価とは、『クソ程度である』とアメリカの格付け会社が認めたと判断できるのです。
オバマ大統領と野党共和党との合意の中身ですが、何と与党である民主党議員の半分は反対に回る。中身に問題がありすぎるのでしょう。
ほんの僅か、デフォルトが先送りされただけのようです。
『4月のIMFのアメリカ経済レポート』
辞任したIMFトップの専務理事ストロースカーンの後任の、矢張りフランス人のサルコジ政権の元財務大臣だったラガルド氏が就任1カ月で刑事訴追されそうになっている。
野党社会党が職権乱用疑惑でラガルド氏を告発。閣僚在任中の犯罪を扱う仏共和国法院が4日、『捜査開始が妥当』としたので、今後の展開如何では連続してIMFトップの専務理事が逮捕される椿事中の椿事が起きるかも知れません。
今年4月のIMFのレポートによると、今後アメリカ経済が危なくなるのではなくて現在が破綻してるようなのである。
医療費補助や生活保護などの社会保障費の35%削減が必要などと、実現性が無い『不可能を要求』しているのです。
35%でなくて、その半分でも削減すれば怒り狂った市民が武器をもって暴動を起こすことは確実である。
また、IMFの主張する88%の増税では、破綻しない健全な経済など何処にもありません。
スタロスカーンの逮捕の意味ですが、アメリカが破れかぶれで、なりふり構わず無茶苦茶をしてる可能性が高い。
それ以外にもサルコジ大統領の人気は急落しているのにフランス大統領選挙は来年なので、それならフランス国内の政争も大きく影響するので、此方の線も捨て切れない。
何しろフランスは英米に次ぐ元世界帝国で謀略戦の伝統がある。福島原発事故直後から続いているリビア空爆の意味がさっぱり分からないのですよ。
合理的な説明がつかない。
あれはブッシュのイラクのフセイン政権に対する無謀すぎる戦争と全く同じ種類(大失敗が確実)で救いが無いのです。
確かに、フセインもカダフィも独裁政権であることは誰も異論は無いが、他の周りの国々から見れば遥かに優れた民主主義的で女性の権利も一番高いのです。
そもそも中東諸国は民族国家ではなくて、地図を見れば誰にでも判るように大国が勝手に地図上に線を引いた人造国家で独裁で無いと大混乱に陥る仕組みを内包してる。
ですからこれ等の独裁政権の崩壊後には『良くなる』見込みは無くて、前よりももっと悪くなるのは確実である。
リビア空爆はフランスのサルコジが主導しているのですが、何かの目的(消去法で日本の原発事故の隠蔽か?)の汚い謀略行為ですね。
失敗が約束されている無謀な愚行をアメリカも協力しているのですから帝国主義国同士のバーター取引の可能性が高い。
http://blog.goo.ne.jp/syokunin-2008/e/62dd6dd0b3f511b3ecb78e45c3da5f15
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