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株価下落も動かぬ米投資家―不安と怒りで  動き出すホットマネーの行き先
http://www.asyura2.com/11/hasan72/msg/799.html
投稿者 sci 日時 2011 年 8 月 21 日 18:55:59: 6WQSToHgoAVCQ
 

恐怖指数はかなり高いレベルに来ている
本来なら押し目買いに入るべき水準だが
先進国共通の現象として、政治機能がマヒし
財政出動への期待がもてないので先行き不透明感が強い
QE3待ちといったところか

ただ可能性は低いが、今後、中央銀行のバランスシートがさらに破壊され
通貨への信任が喪失したら、まさに歴史的な事態になるだろう

http://jp.wsj.com/Finance-Markets/Stock-Markets/node_292445
株価下落も動かぬ米投資家―不安と怒りで
THE INTELLIGENT INVESTOR

2011年 8月 20日 17:38 JST  
投資家は激怒している。もはや押し目買いにも動くつもりもない。

 小口の投資家が何十億ドルもの資金を株式ファンドから引き揚げたことが話題になっているが、株式ファンドにはまだおよそ4兆ドルの資金が投資されており、ほとんどの投資家はまだ売りに動いていない。不安と怒りで買いに回ることもできず、救いようのない恐怖を感じながらただ成り行きを見守っているのだ。
イメージ Christophe Vorlet

 最近の金融不安が米国人の考え方に与えた影響について、ディシジョン・リサーチ(オレゴン州ユージーン)のポール・スロビック氏を中心とした心理学者のチームは8月9日から15日までオンライン調査を実施した。調査は2008年秋に開始、米国内の投資家数百人を対象にこれまでに8回実施された。同じ対象者に同じ質問をする手法を採用している。

 調査によると、米国の投資家は足元の相場下落を懸念しているだけでなく、今後、事態はさらに悪化するのではないかとの不安を抱えている。最近の「経済問題によって人生の目標を追い求める将来的な機会が制限されるか」との質問に対して、今回の調査では58%が「どちらかというと制限される」または「大いに制限される」と回答、2009年3月の56%を上回った。

 米国が現在直面している金融試練についてどのくらいの怒りを感じているかとの設問に対し、59%が「どちらかといえば怒りを感じている」または「強い怒りを感じている」と答えた。また、「どちらかといえば不安」または「非常に不安」と回答した人の割合は52%だった。金融危機が最も深刻だった2009年3月以来、怒りや不安を感じた人の割合はまったく低下していない。最近、金銭の心配をしたかという質問には、73%が「はい」と回答、2年半前の56%から大きく上昇した。

 自分の経済生活に対する自身の影響力あるいは支配力が「強い」または「非常に強い」と回答した人の割合は2009年3月の調査では17%だったが、今回は11%にとどまった。

 投資家心理は少なくとも、金融危機が最悪期を迎えた2009年初めと同じくらい悪化している。

 ウォール街には「実績を上げれば金はついてくる(money chases performance)」という昔ながらの格言があるが、見直しが必要かもしれない。2009年3月から12カ月で株価はほぼ2倍になったが、個人投資家が株式市場に押し寄せることはなかった。今回の株価急落でも、ほとんどの投資家は株式に見切りをつけたり、ポートフォリオの大幅変更を行ったりはしていない。ポートフォリオ・ソリューションズ(ミシガン州トロイ)の金融アドバイザー、スコット・サラスケ氏によると、18日午前にダウ工業株30種平均が500ドル下げても、同社の530人の顧客からは助言を求めたり取引を依頼したりする電話もメールも一切来なかった。

 投資家は自身の金融活動について傍観者、そう、まるで自動車レースの会場でクラッシュが起きることがわかっていながらそれを止められず、そこから目をそらすこともできない見物客のように感じているようだ。

 ディシジョン・リサーチの調査では、3分の2の回答者が過去1週間で1日に少なくとも1時間は金融ニュースを読むことに費やしたと回答した。しかし、金融の専門家に電話をかけて助言を求めた人の割合は6%に過ぎなかった。自分が保有するポートフォリオのパフォーマンスをチェックしていないと回答した回答者の割合は51%に上った。

 また、回答者のほぼ3分の2は今後12カ月で保有する株式や投資信託について変更の予定はないと回答した。リスクを軽減するために過去1週間に投資資産について変更を行った回答者はたった10%で、2008年9月の調査から半減した。市場の混乱を受けてよりリスクの高いポジションに変更した回答者は6%だった。

 退職後の貯蓄をより安全するために頼りにできるのは誰かという質問には、73%がオバマ政権を「ほとんど信頼しない」または「まったく信頼しない」と答えた。87%は議会も銀行・証券会社も「ほとんど信頼しない」または「まったく信頼しない」と回答した。

 アイダホ州メリディアンで退職後の生活を送る78歳の元公衆衛生医師、フリッツ・ディクソン氏は株式で何度か大きな損失を経験、過去10年間で株式市場から手を引いた。ディクソン氏は現時点で株式に1ドルも投資しておらず、今後株を買う可能性は「ゼロ」だと語った。

 ディクソン氏は政府と市場のどちらにも怒りと不信を感じている。「連邦準備理事会(FRB)は株式市場と大手銀行を見て、私の金で市場と銀行をどうやって救おうかと考えているだけだ」と同氏。「銀行は私の金をボーナスとして自分たちに支給しているし、FRBは私が一生懸命働いて積み上げてきた貯蓄の価値を下落させ続けている」

 ディクソン氏は言う。「羊の毛は何度も刈ることができる。しかし、皮をはぐことができるのは1回だけだ。私はもうこれ以上皮を失うつもりはない」

 短期的には市場が好調のときに買い手になるほうが気分がいい。長期的に見ると、一番儲かる投資家は市場が低迷しているときに買う投資家だ。しかし、怒りと不安でいっぱいの投資家にとっては、見て見ぬふりをするのが精いっぱいなのかもしれない。

記者: Jason Zweig


 
 
http://www.gci-klug.jp/tomita/2011/08/21/013567.php
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動き出すホットマネーの行き先
2011/08/21 (日) 16:35

 米国と欧州で同時進行した債務問題の影響で投資資金が行き場を探している事は、米投資信託の資金フローからも明らかだ。S&Pによる米国債格下げを受けて、8月10日までの1週間で、リーマンショック直後以来最大となる403億ドルが流出した。米マネーサプライの指標であるM2も6月中旬以降、急激に増加している。週平均600億ドルの増加は、ここ十数年の平均100億ドルと比べ異常と言える動きだ。内訳を見ると銀行預金の増加が目立ち、欧州の銀行の危機を恐れる資金が、避難先として米銀に向かったと見られる。

 しかし、米国の先行きも心配な状況にあっては、資金の受け皿としてアジアが期待されそうだが、アジア株も米欧株急落と歩調を合わせ、世界同時株安現象を引き起こしたので、リスクヘッジが保証される訳ではない。グローバルに経済統合が進めば、危機が伝染する可能性も高くなる。

 前回の金融危機では、複雑なデリバティブや証券化商品への関与の低さが幸いして、アジアの金融市場が受けたダメージは軽微だった。しかし、その後も金融の国際化は進展しているため、次の危機が同じ構図になるとは限らない。理論的には、より自由な資本移動は、世界の金融資源の効率的な配分を促進する筈だが、巨額で動きの激しい短期資金の流入は、脆弱な金融システムを揺るがし、経済運営を困難にして新興国の成長を阻害したのは歴史的にも明らか。一方、アジアの金融市場には近年、多額の資金が流入し、地域の急速な経済成長を支えたのも事実だ。

 アジアは、資本流入先として高いシェアを占めているが、半分以上は長期で安定的な直接投資だ。しかし、その大半は中国向けで、他のアジア諸国への直接投資は、全体の僅か10%に過ぎない。対照的に、銀行融資や証券投資のような資本流入は、他の地域を凌駕している。こうした資金の動きは激しく、突然流入が止まってしまった苦い経験がある。

 経済統合の進展と危機の伝染はコインの裏表で、海外の危機の影響を完全に遮断はできない。危機の伝播に備えるには、海外から流入した資本を効率的に活用できるメカニズムが求められる。韓国、インドネシア、インドは、高い利回りを求める投資家からの突然の資金流入を制限するための策を講じている。行き場を失った余剰資金の存在とアジアの高い成長見込みで、資金の流入は今後も益々増えると予想されるが、まだアジア金融危機時のような目立った資金移動は起こっていない。

 アジアの新興国は、財政状態も健全で貿易収支も黒字という魅力的な状態にある。資金が流入するだけではなく、自らが豊富な資金を抱えている事実が、アジア金融危機時との大きな違いだ。米国で問題が起こる度に、中国の米国債購入への影響が話題に上るし、アジアの銀行が仏の銀行への与信を絞ったというニュースが出るなど、アジアと米欧との力関係は変化している。今後は、余剰資金の地域内での活用方法が重要な課題となるだろう。アジアでトリプルAの格付けを誇るシンガポール国債は、10年債利回りが1.6%程度にもかかわらず、通貨高の見通しも追い風となり人気が高い。また、イスラム金融のアジア最大市場であるマレ―シアも、米欧からの投資分散化を図る中東からの資金を集めそうで、金融市場としての厚みを増している。新興国の成長が、米欧債務問題で動き出した巨額資金フローの行き先に与える影響に、注目する必要がありそうだ。(了)
 

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コメント
 
01. 2011年8月21日 19:39:18: mHY843J0vA
>ほとんどの投資家はまだ売りに動いていない。不安と怒りで買いに回ることもできず、救いようのない恐怖を感じながらただ成り行きを見守っている

一般投資家が投げ売りになり、金銀が高騰し、さらに通貨や債券、不動産価値が下落すれば
世界全体でのGDP比の資産(負債)残高は低下し、以前の水準へと戻っていきます

新興国の通貨や資産が相対的に上昇する一方で、負債が集中した先進国政府が財政破綻すれば、世界の経済格差構造は大きく変わることになるでしょう

そもそも欧米は江戸時代以前は、中国以下のGDPしかなかったのだから、人口比で考えて適正な水準に戻ると言ってもいいかもしれません


02. 2011年8月21日 21:06:55: eSOy3Qd2wK
救いようのない恐怖を感じながらただ成り行きを見守っている>
→英国・ドイツなど暴動に潜む社会不安の増大
→欧州発の世界的な金融危機勃発
→不安と怒りで投資家の狼狽投売りが殺到
要は時間の問題。
欲望と思惑で吊り上げた相場は瓦解する。さようなら。

03. 2011年8月22日 13:40:54: FXL0BQkaPc
かなり先になるのか、そう長くないのか、やがては世界の反面教師の日本にさやよ
せするのか、そうなれば国家のシロアリと化した日本の投資家のコピーが左傾
世界に拡散し、金融資本市場の根本改革か、資本市場の大幅修正を強いられるだろうな。日本ではどうにもこうにも、なにも考えず猿真似して統制も身動きできず、
実質自滅した。
高校生でもニートでも買えるように金融商品の単価を下げ、ゼロ金利なみの手数料、膨大な金融商品で増殖したハエのような投資家と、それを食いものにする自己売買短期トレーダー、ことなかれの生保・銀行の横並び投資行動で、金利裁定も働かず、株も死に、為替についてもFXの買い一本やりから売りのコストが減ることで、ドル売り、ユーロ売り一本調子の奇行が横行した感があるね。
どっちにしても、統制不能で無秩序な糞と化した日本人と日本の資本市場の傾向が世界に広がれば、まちがいなく人間も経済も崩壊の道をたどる。

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