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山口日銀副総裁:円高は必ずしも日本経済に打撃与えず−中国で討論会(ブルームバーグ Aug.21,2011)
http://www.asyura2.com/11/hasan72/msg/798.html
投稿者 肥筑 日時 2011 年 8 月 21 日 18:43:17: aZKh1lU.sFsHg
 

http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90900001&sid=aaaJcp3BBB5g
山口日銀副総裁:円高は必ずしも日本経済に打撃与えず−中国で討論会

8月21日(ブルームバーグ):中国・北京を訪問中の日本銀行の山口広秀副総裁は現地時間の21日午前、「第7回北京−東京フォーラム」のパネルディスカッションに参加し、必ずしも円高は日本経済に打撃を与えない、と語った。

山口副総裁は、現在の円の高騰については懸念していると述べる一方で、円の上昇を緩やかにしたり、反転させたりするために、中央銀行が行動をとるかどうかについてはコメントしなかった。

円ドル相場は19日のニューヨーク外国為替市場で、一時1ドル=75円95銭と戦後最高値を更新した。

――またもや、ほんの数円・数十銭の円高になったと言うことで、特定業界の意向を受けたマスコミが政府対策を催促する報道を大量に流している。
企業が海外に出て行って国内が空洞化すると言う論調であるが、円高や電力不足のみで国内が空洞化すると言う論調は、あまりに単純な見方であろう。
コマツの会長も言っていたが、海外に出たら、生産資材等の調達網は貧弱で、日本国内とは雲泥の差だ。また電力の品質は悪く、電圧低下・停電が多い。当局に賄賂を贈らなければ不利な扱いを受ける。労働力の質のばらつきが大きく労務管理が難しい。

一般に、輸入原材料に近い企業が一番に円高メリットを受けるが、彼らは口をつぐんで何も言わない。ガソリンや軽油はなかなか下がらない。輸出比率と付加価値が高い製品を生産する企業ほどコタエるであろうが、遅行する資材安で円高メリットはいずれ還元されるだろう。
輸出企業はマスコミに資金注入して円高阻止キャンペーンを打つより、輸入原材料等から連なる購入資材の値下げネゴを強力に進めるべきだろう。

今後とも、米国が裏付けのないドルを刷り続ければ、中期的(2年位)で1ドル60円台になることもあるだろう。
MOFの円高阻止、円売りドル買い介入も持続的な効果は認められない。獲得した米ドルで米国債を買っても米国からは感謝されないし、減価するから損失は膨らむ。また国内に溢れた円は不胎化しない限り、ハイパーインフレの起爆剤になる恐れもある。

なお、政府日銀は円高対策として、企業支援しようとのことだが、ターゲットを絞ったものであって貰いたい。
これまでも、数々の中小企業対策が打たれたが、その殆どは限界中小企業の延命をも手助けするもので、却って既得権益者を保護し、企業(起業)活動の本来のダイナミズムを奪い、経済社会の沈滞をもたらしているのではないだろうか。
 

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コメント
 
01. 2011年8月21日 19:15:37: woRwnZOlPM
早大の若田部教授は異なる解釈・評価のようだ。

■早すぎた欧米の「出口戦略」
■日本は政策の順番を間違えるな
――早稲田大学政治経済学術院教授 若田部昌澄(第31回石橋湛山賞受賞)
8月10日のFRB(米連邦準備理事会)は、金融緩和を継続する旨のコメントを発表した。
これよって、世界の金融市場はやや落ち着きを取り戻したように見えるが、
依然として、ユーロのソブリン危機、アメリカの景気後退懸念は払拭されておらず、市場は不安定な状態が続いている。
2008年のリーマンショック後、先進各国は大規模な財政出動、金融緩和をしたにもかかわらず、
再び景気後退に対する不安心理は高まっている。
世界経済の根底では何が起こっているのか。
『危機の経済政策』(日本評論社)で、経済危機と経済理論、経済政策の関連を見事に解き明かしている
早稲田大学政治経済学術院の若田部昌澄教授に、現在の混乱をどう読み解き、どのような政策を打つべきかを聞いた。◇
――先生はどうお考えですか。
若田部 私は危機が大きかったので、対応の効果が出るのに時間がかかっていると考えています。
それと大規模な政策を打ったことによって、世界大恐慌の再来は防いだが、
未然に防いだというところで立ち止まっているので、本当はもっとやれることがあったのではないかと思っています。…
構造的な問題よりも、マクロ的な不均衡つまり需要が不足しており、それへの対応が必要だというのが、
妥当な見方であると思っています。
http://diamond.jp/articles/-/13631?page=2

▼経済が拡大しなければ財政再建は実現しない
――財政については、先進各国とも債務残高が膨らんだ結果、
これ以上債務が増えると国債に対する信認が低下して、長期金利が上がる。
それによって長期的な成長が、かえって阻害されるという意見が強いですが……。

若田部 それが一般的な意見ですね。
しかし、ここで大事なのは債務残高そのものよりも債務残高と国内総生産(GDP)の比率。
財政支出を切り詰め増税をすれば、政府のGDP比債務残高が減るかといえば、そうはなりません。
今財政を縮小すると不況がやってくるが、それから景気はよくなるというのが財政再建派のロジックです。
しかし、不況で経済が縮小してしまうと、縮小がさらに景気の悪化を招きかねないため、
税収が減少していって財政再建はうまくいかない公算が大きい。…
日本が財政再建に失敗してきたのは、経済を拡大させるのに、財政政策だけを使ったからです。
開放経済のもとでは、財政政策だけを実施すると実質金利が高くなって円高になってしまうので、
財政政策の効果は一時的で限界がある。
したがって、金融政策も使って実質金利を下げて、経済を拡大してデフレを克服しないといけない。
最近、ロゴフが米国で何をすべきかについて、面白いことを言っています。
彼の提案は、実はインフレ政策です。
現在、FRBが目標としているインフレ率は2%前後だと思われるが、それでは低すぎるので、
平均4〜6%を目標にしたらどうかと言っている。
これくらいのインフレ率が続けば、実質的な政府の債務残高はずっと軽くなっていきます。
グレゴリー・マンキューも、ロゴフと似たようことを言っている。
彼はプライスレベルターゲット(物価水準目標)の導入を提案しています。
プライスレベルターゲットは、物価上昇率を目標とするインフレターゲットよりも、
例えばCPI(消費者物価指数)いくらというように、特定の物価水準を目標とするので、
物価上昇期待に対するインパクトは、インフレターゲットよりさらに強いものになる。
ハーバード大学の2人の著名な経済学者が、同じようなことを言い始めている。
経済に大きな打撃を与えずに、政府債務を減らすには、このような方法しかないかもしれません。
インフレ率4〜6%は高すぎるにしても、3%くらいという目標を掲げると、人々の心理はずいぶん変わってくると思いますね。
それと、インフレになると金利が急騰する、という人がいますが、金利負担の増加は一時的ですけれど、
税収が増える効果が着実に見込めるので、かりに金利が上がったとしても、
日本の場合は3年くらいで税収が金利負担を追い越すようになるでしょう。
http://diamond.jp/articles/-/13631?page=6

▼財政再建を成功させるためには財政再建を目標にしてはいけない
――では、日本はどのような政策を採るべきなのでしょうか。
今回の混乱は米国、ユーロに震源があり、日本は打つ手がほとんどないという声が強いですね。

日本の課題はまずデフレを克服し、経済を再建することです。
そのためには菅総理の後を引き継ぐ民主党の代表候補の人たちも、金融緩和をやるとはっきり言わないといけない。
これからFRBはQE3に踏み込むかどうかという難しい判断があるけれども、
経済を悪くしないという点では、金融緩和をやめることはない。
ECBも利下げからはじめ、金融緩和に踏み切らざるをえなくなるでしょう。
結果として、グローバル金融緩和競争に乗り遅れた国の通貨が高くなってしまう。
今の日本がそうです。
だから、日本は思い切った金融緩和をする御旗もあるし、それをやればよい。
円も円安の方向に向かうでしょう。
それがまた東日本大震災で疲弊した日本経済を救う。一石二鳥です。
逆にこのまま円高が続けば、日本経済をつぶしてしまう懸念があります。
なんとしてもこれ以上の円高は阻止しなくてはいけない。
そして円高を阻止するための「王道」は、為替介入ではなくて金融緩和です。
1997年の例で分かるように、過去、日本は財政再建に高いプライオリティをつけては、失敗してきました。
もういい加減に失敗を繰り返してはいけません。
財政再建をやるためには、財政再建を目標にしてはいけない。
税金を上げるよりも、経済の再建の方が先。
順番を間違えてはいけません。
http://diamond.jp/articles/-/13631?page=7


02. 2011年8月21日 23:18:30: YRyE4hspJA
政府、日銀は、建前上円高阻止、実際の行動は円高容認がありありだ。

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