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日本の投資家にとって歴史的なチャンスであることは間違いないし
インフレリスクなしに政府が公共投資で、国内インフラや復興投資
それに雇用拡大ができることも間違いない
ただし国民と政治家が賢いならばだが
http://www.gci-klug.jp/ogasawara/2011/08/20/013566.php
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こんなにラッキーな日本経済
2011/08/20 (土) 15:14
1ドルが75円台を付けたようなときに、「こんなにラッキーな日本経済」などというタイトルの記事を書いたら、どんなに顰蹙を買うことか。
でも、私は書いてしまう訳なのです。というのも、余りにも多くの政治家が、日本はデフレだと言って必要以上に嘆いて見せるからなのです。
確かに、超円高で採算が取れなくなっている企業も多いことでしょう。そのような方には、お気の毒にと言ってあげたい。しかし、だからと言って日本は悲劇のヒロインであるのか?
いずれにしても、経済に対する意見というのは、どうしてもバイアスがかかってしまうものなので
す。その証拠に、日本では超円高だと騒いでいる訳ですが、アメリカでは全然反応はなし。その反対に、日本では、アメリカの10年物国債の利回りが2%を割ったことをどれだけの人が知っているのか?
それほど長期金利が下がるということは、景気の先行きが不透明になっていることの証である訳ですが、そんなことには関心を示す日本人は大変少ない訳なのです。
それはそうと、貴方が直ぐ思いつく海外の国々と比べて、日本はそれほど悲惨な状態にあるのか?
英国、ドイツ、フランス、イタリア、アメリカ、中国、韓国、ロシア、オーストラリア
この中で、経済の面で明らかに日本より優れていると言える国が幾つあるというのでしょうか?
アメリカ? 失業率は9%台ですよ。それに高校生の退学率も非常に高い。借金のために中国に対して言いたいことも言えない。
英国? ロンドンで暴動が起きています。それに金融は別として、実体経済の実力は‥
ドイツ? 確かに相変わらず貿易では儲けているようですが、フランスとともに南欧の財政問題や金融機関の不良債権問題など、難問山積です。
イタリア? ここは、ギリシャの火が跳び移りそうですし‥それにそもそもゴミ問題を満足に解決できないような国ですから。ただ、自らの欠点を認めた上で、だから自分たちが原発に頼ることは大変に危険なことだ、と悟ったのは大変に偉い!
中国? 今や世界ナンバー2の経済大国。経済成長率も高い。しかし、中国をうらやましいと思う人はいないでしょう。
韓国? 韓国が盛り返したのは、ウォン安のお陰だと思うのですが、その分、自国通貨の価値が低くなり、海外旅行がしづらくなっているのです。
まあ、こうして冷静に考えてみると、日本がうらやましがる国など殆んどないことが分かるのです。
でも、日本の政治家は、デフレスパイラルを何としても回避せよとか、危機を煽るようなことばかり言い‥
デフレだ、デフレだなんて大騒ぎしたところで、高々物価が年率1〜2%下がる程度の話だった訳なのです。しかも、物価下落の中身をみたら、高校の授業料無料化が結構影響していたりしていて‥ホンマにアホじゃなかろうか。
どっかの政党の政治家が、増税を口にする関係者を狼少年と呼んでいるのですが、デフレだ、デフレだと言っている人々も結構狼少年に見えてくるものです。
今度、総裁選に出る馬淵議員も、増税する前に、先ずはデフレからの脱却が必要だ、なんてさも耳触りの良いことを言っていますが、馬淵さんの顔も狼ッぽくあませんか?
そのようにデフレ脱却を口にする政治家が多い訳ですが、インフレにならない有難味も少しは感じたら如何でしょう?
つまり、どれだけゼロ金利政策を採用しても、インフレにならないから、何時までも金融緩和を続けることができるのです。何故このありがたみを感じることができないのでしょう。
それにインフレにならいからこそ、幾らでも国債の増発が可能であるのです。これがもし今日本が、インフレが加速しておれば、幾ら震災復興のために国債の増発が必要だとはいっても、そう簡単には国債の増発には踏み切れないはずなのです。つまり、物価が上がらないからこそ、復興の財源を取り敢えず増税に頼らず確保することができるのです。
ああ、ありがたや!
これが、もし、リフレ派の望み通りインフレにでもなったら、たちまちゼロ金利を放棄せざるを得なくなる訳です。国債の増発も難しくなるでしょう。そうなると否が応でも増税を実施せざるを得ない訳なのです。従って、今まで増税を回避できたのも、皆インフレが起きないお陰であると言えるのです。
仮に馬淵議員の願いどおり、何年か先にデフレから脱却することができたと仮定してみましょう。少なくても物価の上昇率が3〜4%程度になり‥そして、実質経済成長率も3〜4%ほどに上昇する、と。まあ、そうなれば、名目GDPは、1年で6〜8%は上昇することになる訳ですから‥確かに景気が回復したと実感できるでしょう。
だとしたら、全てがハッピーになるのか?
でも、その程度の成長率では、仮に今の名目GDPが500兆円だとすれば、翌年に、530兆円〜
560兆円に増加する程度ですから、それで国債の新規発行がゼロになるほど税収が増加するとはとても考えることができないのです。つまり、増加のペースは落ちるとしても、今後も国債の発行残高は増え続けるでしょう。
それに、もし、そんなに景気がよくなれば‥、今度は国債の人気が落ち込むことになるでしょう。というのも、銀行がお金を貸したいと思う企業が増加することになるからです。で、そんななかで政府が国債を発行し続けるためには、どうしても利子を引き上げざるを得ず‥そして、そうやって長期金利が上がるということは、とりもなおさず国債が暴落をするということですから‥多くの銀行の経営が困難になり、金融危機が勃発することも懸念されるのです。
でも、その心配はする必要はないでしょう。何故ならば、急に日本の景気が昔のようによくなる材料はなかなかないからです。
いずれにしても、日本がうらやましがる国というのは、少なくても大国と言われる国のなかには見当たるとは思えないのです。
以上
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