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米ドルのアキレス腱はQE3の有無にあり ・・米国の出口戦略は基軸通貨国を辞めて普通に国になることだ)
http://www.asyura2.com/11/hasan72/msg/786.html
投稿者 尚林寺 日時 2011 年 8 月 20 日 11:51:50: JaTjL5JPya4go
 

http://zai.diamond.jp/articles/-/116754?page=2
(中略)
・・要するに、度重なる量的緩和で米ドルの信用は著しく傷つけられている。これからさらに3回目の量的緩和があれば、米国は自ら基軸通貨の地位を放棄していると多くの市場関係の目に映ることだろう。
基軸通貨でなくなるのなら、いくら金融危機でも米ドルが買われなくなる可能性がある。
なにしろ、 信用力をなくした通貨は決済手段として選択されなくなるから、流動性の低下によってその通貨に対するニーズが高まるようなことも起こらない。従って、当面、米ドルのアキレス腱はQE3の有無にあると言って過言ではなかろう。
■QE3は実施されるか? されないか?
筆者としては、仮に FRB(米連邦準備制度理事会)がQE3を実施しても、必ずしも米ドルの基軸通貨の消滅につながるとは思えないのだが、ここで、まずはQE3の有無について考えておきたい。
今日、米国が日本の二の舞となりつつあり、 「失われる10年」を迎えようとしているから、FRBはそれを阻止するため、何でもやるといった記事が多くのマスコミの紙面を賑わせているが、FRBがQE3を実施するハードルが高まっていることも見逃せない。
その根拠として、まず 第1にFRB内部の反対だ。
8月9日(火)の FOMC(連邦公開市場委員会)では、2013年まで実質ゼロ金利に据え置くといった合意が得られたものの、計3名の理事が反対票を投じている。これは1992年以来のFOMCでもっとも反対票の多い議決となった。
どうやら、バーナンキFRB議長もオバマ大統領と同様、そのリーダーシップに陰りが見えるようだ。 
 第2にインフレである。米7月PPI(生産者物価指数)のコア指数は7ヵ月ぶりの高水準を示した。インフレ傾向が鮮明になってくれば、量的緩和をさらに実施できないことは明らかだ。
 第3に政治家からの圧力だ。FRBは独立した機関であるものの、最近ではかつてないほど政治家から圧力を受けている。
たとえば、大統領選の次期後補である共和党のベリー・テキサス州知事はバーナンキ氏を名指しして、QE3があれば米国への「背信行為」と激しく非難している。これはまさに象徴的な出来事だ。多くの政治家がFRB“暴走”の可能性を警戒している。 
■さすがのバーナンキでも、もうお金はばらまけない!
そして 第4に、もっとも主要な問題として、量的緩和策自体に効果がなかったことを挙げておこう。
本来、量的緩和策の目的は、米国の資産高の波及効果によって、雇用と景気回復を図るものだが、2回の緩和策実施にもかかわらず、結局効果を上げていないことは明白である。 
 特に2回目の量的緩和は、株高をもたらしただけで、米国の景気浮揚にまったく貢献できていない「失敗」だと思われる。このような事情から、“ヘリコプター・ベン”ことバーナンキ氏といえども、安易にお金をばらまけない公算が高いのではないかとみる。(抜粋)
 

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コメント
 
01. 2011年8月20日 22:04:53: lFBjI4aTbH
早大の若田部教授は異なる解釈・評価のようだ。

■早すぎた欧米の「出口戦略」
■日本は政策の順番を間違えるな
――早稲田大学政治経済学術院教授 若田部昌澄(第31回石橋湛山賞受賞)
8月10日のFRB(米連邦準備理事会)は、金融緩和を継続する旨のコメントを発表した。
これよって、世界の金融市場はやや落ち着きを取り戻したように見えるが、
依然として、ユーロのソブリン危機、アメリカの景気後退懸念は払拭されておらず、市場は不安定な状態が続いている。
2008年のリーマンショック後、先進各国は大規模な財政出動、金融緩和をしたにもかかわらず、
再び景気後退に対する不安心理は高まっている。
世界経済の根底では何が起こっているのか。
『危機の経済政策』(日本評論社)で、経済危機と経済理論、経済政策の関連を見事に解き明かしている
早稲田大学政治経済学術院の若田部昌澄教授に、現在の混乱をどう読み解き、どのような政策を打つべきかを聞いた。◇
――先生はどうお考えですか。
若田部 私は危機が大きかったので、対応の効果が出るのに時間がかかっていると考えています。
それと大規模な政策を打ったことによって、世界大恐慌の再来は防いだが、
未然に防いだというところで立ち止まっているので、本当はもっとやれることがあったのではないかと思っています。…
構造的な問題よりも、マクロ的な不均衡つまり需要が不足しており、それへの対応が必要だというのが、
妥当な見方であると思っています。
http://diamond.jp/articles/-/13631?page=2

▼経済が拡大しなければ財政再建は実現しない
――財政については、先進各国とも債務残高が膨らんだ結果、
これ以上債務が増えると国債に対する信認が低下して、長期金利が上がる。
それによって長期的な成長が、かえって阻害されるという意見が強いですが……。

若田部 それが一般的な意見ですね。
しかし、ここで大事なのは債務残高そのものよりも債務残高と国内総生産(GDP)の比率。
財政支出を切り詰め増税をすれば、政府のGDP比債務残高が減るかといえば、そうはなりません。
今財政を縮小すると不況がやってくるが、それから景気はよくなるというのが財政再建派のロジックです。
しかし、不況で経済が縮小してしまうと、縮小がさらに景気の悪化を招きかねないため、
税収が減少していって財政再建はうまくいかない公算が大きい。…
日本が財政再建に失敗してきたのは、経済を拡大させるのに、財政政策だけを使ったからです。
開放経済のもとでは、財政政策だけを実施すると実質金利が高くなって円高になってしまうので、
財政政策の効果は一時的で限界がある。
したがって、金融政策も使って実質金利を下げて、経済を拡大してデフレを克服しないといけない。
最近、ロゴフが米国で何をすべきかについて、面白いことを言っています。
彼の提案は、実はインフレ政策です。
現在、FRBが目標としているインフレ率は2%前後だと思われるが、それでは低すぎるので、
平均4〜6%を目標にしたらどうかと言っている。
これくらいのインフレ率が続けば、実質的な政府の債務残高はずっと軽くなっていきます。
グレゴリー・マンキューも、ロゴフと似たようことを言っている。
彼はプライスレベルターゲット(物価水準目標)の導入を提案しています。
プライスレベルターゲットは、物価上昇率を目標とするインフレターゲットよりも、
例えばCPI(消費者物価指数)いくらというように、特定の物価水準を目標とするので、
物価上昇期待に対するインパクトは、インフレターゲットよりさらに強いものになる。
ハーバード大学の2人の著名な経済学者が、同じようなことを言い始めている。
経済に大きな打撃を与えずに、政府債務を減らすには、このような方法しかないかもしれません。
インフレ率4〜6%は高すぎるにしても、3%くらいという目標を掲げると、人々の心理はずいぶん変わってくると思いますね。
それと、インフレになると金利が急騰する、という人がいますが、金利負担の増加は一時的ですけれど、
税収が増える効果が着実に見込めるので、かりに金利が上がったとしても、
日本の場合は3年くらいで税収が金利負担を追い越すようになるでしょう。
http://diamond.jp/articles/-/13631?page=6

▼財政再建を成功させるためには財政再建を目標にしてはいけない
――では、日本はどのような政策を採るべきなのでしょうか。
今回の混乱は米国、ユーロに震源があり、日本は打つ手がほとんどないという声が強いですね。

日本の課題はまずデフレを克服し、経済を再建することです。
そのためには菅総理の後を引き継ぐ民主党の代表候補の人たちも、金融緩和をやるとはっきり言わないといけない。
これからFRBはQE3に踏み込むかどうかという難しい判断があるけれども、
経済を悪くしないという点では、金融緩和をやめることはない。
ECBも利下げからはじめ、金融緩和に踏み切らざるをえなくなるでしょう。
結果として、グローバル金融緩和競争に乗り遅れた国の通貨が高くなってしまう。
今の日本がそうです。
だから、日本は思い切った金融緩和をする御旗もあるし、それをやればよい。
円も円安の方向に向かうでしょう。
それがまた東日本大震災で疲弊した日本経済を救う。一石二鳥です。
逆にこのまま円高が続けば、日本経済をつぶしてしまう懸念があります。
なんとしてもこれ以上の円高は阻止しなくてはいけない。
そして円高を阻止するための「王道」は、為替介入ではなくて金融緩和です。
1997年の例で分かるように、過去、日本は財政再建に高いプライオリティをつけては、失敗してきました。
もういい加減に失敗を繰り返してはいけません。
財政再建をやるためには、財政再建を目標にしてはいけない。
税金を上げるよりも、経済の再建の方が先。
順番を間違えてはいけません。
http://diamond.jp/articles/-/13631?page=7


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