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http://www.jac-recruitment.jp/jac/trend/column/1108.html
国内景気・雇用は急速に改善続くが、欧米経済に暗雲(2011/08)
年後半から、長期的に成長していくことが見込まれる日本経済。今月の最新のデータは、国内の状況がそれを裏打ちする一方、ソブリンリスク(国債の信用問題)が顕在化した欧米経済はリスクを強めています。採用マーケットは今後、どのような動きになるのでしょうか。転職をお考えの方はご注意ください。(2011/8/9作成)
Global
これまでに引き続き、注目したいのは、米経済の状況です。
米雇用者数の回復は、5月、6月、と鈍化していましたが、8月5日発表の7月米雇用者数は、市場予想を上回る結果になりました。また、7月の米失業率は9.1%と改善に転じました。
一方、米国債を巡っては、政治の問題もあわせて、信用の低下が発生し、8月5日には、米国債の史上初の格下げが行われました。
不安定な状況を続ける欧州の財政問題も継続しており、これらを受け、世界同時株安が発生しています。(8/9現在)
雇用関連の数字の改善とは裏腹に、経済全体としてはリスクを急速に高めています。
他の各国の雇用状況はPick up Dataのとおり、ほぼ、やや改善傾向にあります。
Japan Pickup Data
≪景気≫
6月の景気動向指数は前月比+2.5の108.6と引き続き回復しました。
(但し、これに関しては、外れ値刈り込みを行わない体系では、震災前をまだ回復していません。)
第一生命経済研究所 新家主席エコノミスト
7月の景気ウォッチャー調査の結果も、雇用の現状判断DIは前月比+6.1の59.5と、急激に改善が進んでいます。先行判断DIについても、前月比+1.7の58.7と、さらに改善しています。
景気の水準自体を表す指標も、雇用について、震災前の2月の値を超えました。
≪採用マーケット≫
景気は急速に回復していますが、元々あまり低下していないコア人材の採用に関しては、大きな影響はないでしょう。
コア人材の採用同様に回収期間の長い投資である、設備投資、新卒採用等も、強気の動向が出ています。一部のメーカーに関しては、東日本大震災による採用の停滞が発生していますが、全体としてはほとんど影響はありません。
一般の採用市場に関しても、有効求人倍率が+0.02の0.63と増加に転じました。
求人広告掲載件数は、前年同月比+23.3%と引き続き増加しています。
コア人材の採用動向は、震災前から横ばいの傾向が続くと思われます。
ただし、前回も書きましたが、欧米の景気の低迷が進行した場合、桁違いのダメージがあることは、2008年末に世界同時不況で経験したとおりです。これには、注意が必要です。その意味では、安全を図りたい場合は、「転職等の行動は早目に」行うのが得策と言えるでしょう。
◆筆者 黒沢 敏浩(くろざわ・としひろ)
ジェイ エイ シー リクルートメント フェロー。グローバル転職マーケット分析の第一人者。同社における豊富なコンサルティング現場の声と、データに基づいた分かりやすいアドバイスには定評がある。同社においてコンサルタントの後、人事・事業企画などを担当し、現職。中小企業診断士。日本証券アナリスト協会検定会員。CCE,Inc.認定GCDF-Japanキャリアカウンセラー。日経経済知力テスト(NIKKEI TEST)で全国1位の記録を持つ。東京大学卒。
Backnumber
国内景気・雇用は急速に改善続くが、欧米経済に暗雲(2011/08)
6月に入り国内の景気・雇用は引き続き急速に改善 (2011/07)
5月に入り国内景気・雇用は上向きに反転。コア人材の採用は震災前から横ばい (2011/06)
景気の落ち込み続くも、コア人材の採用は横ばい傾向 (2011/05)
景況感は冷え込み。正社員中途採用マーケットへの影響は限定的 (2011/04)
採用マーケットへの震災の影響は限定的 (2011/03)
世界と日本経済の緩やかな回復を背景に、コア人材の求人は当面好調続く (2011/02)
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