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2008年の大学入試問題で「中央銀行として行なう最適な金融政策は?」というのがあった。
1.デフレが進んでいる時は、通貨量を減少させる
2.インフレが進んでいるときは、預金準備率を引き下げる
3.不況時には市中から国債を買い入れ、流通するお金の量を増やす
4.好況時には、市中銀行に資金を貸す際の金利を下げる
答えは3である。
さらに日銀のwebサイト「にちぎん☆キッズ」にも同様の質問があった。
「世の中、モノの値段はいろいろです。このモノの値段のことを物価といいます。日本銀行はその物価安定のために行なう仕事を「金融政策」といいます」「インフレのときやインフレになりそうなとき、日銀は銀行などの手持ちのお金を減らそうとします」。一方「デフレのときは、銀行などの手持ちのお金を増やそうとします」というものだ。
ちなみに、「中央銀行として、バブルが崩壊したら真っ先に行なわなければいけないこと何か」の答えは、「金融緩和を早急に行ない短期間に金利を下げる」ことだ。アメリカは、バブル崩壊と同時に金融緩和をして、1〜2年で金利を下げ経済を復活させた。
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しかしながら、日銀と財務省は、バブル崩壊以降5パーセントを下げるのに5年ほど要し、しかも不況が深刻化した後だった。この愚作が日本が景気気低迷から脱出できなくなり、「失われた10年」がいまも続いている要因であることは間違いない。
この日銀・財務省の金融政策に、海外の経済学者たちは、「メンタリー・ポリシーはプアだ」とあきれていた。特に2000年のゼロ金利の解除には、ほとんどから非難の声があがった。ノーベル賞を受賞したポール・クルーグマンからは、「これは失敗する」とメールをもらった。
さらに、ほとんどの学者たちから激しく非難されたのは、日銀のデフレ対策である。
「日銀は市場には資金が「じゃぶじゃぶある」というが、これは真っ赤な嘘ではないか。日銀がハイパード・マネーを増やしてデフレを解消し、緩やかなインフレにしない限り、日本経済は立ち行かなくなる。それもせずにゼロ金利を解除したら、日本経済の壊滅状態になる」と指摘された。
ブリンストン大学の学者たちの意見が正しかったことは、いまの日本経済の低迷を見ればわかる。
日銀は経済のパイが縮小する中での対応策ではなく、経済のパイの縮小を回避し、その規模を拡大する政策を優先すべきだとの意見がほとんどだ。つまり世の中に出回るお金を増やすということだ。
前出の入試問題の回答のように「デフレにおいては日銀がすべきことは、市中金融機関が保有している国債を買い取り、国にオカネを回せばいいのだ。そして国は、そのオカネを景気対策に使えばいい。
1929年の世界恐慌からアメリカが立ち直ったのは、巨大な公共投資による「ニューディール政策」によるものだという説がある。しかしこれは、ケインズ経済学花盛りの頃の遺物で誤りとされている。世界の経済学者・専門家の常識だと、実はルーズベルト政権行なった「GDPの30パーセントの政府紙幣の発行」という力強い金融対策を示したためというの通説だ。これで国民に心理効果変化が起き、期待と希望を抱かせたのだ。
これに見習い、日銀と財務省は即刻無駄な為替介入行為は止めて、独立した金融政策の実行をお願いしたいものだ。
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