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・ムーディーズは金曜日、もし議会とホワイトハウスが、国債の保有者に対する支払いを確保することができれば、他の債権者に対する支払いが遅れても、トリプルAを維持することになろうと云ったり・・
・共和党右派は、ティーパーティを支持する米国人の心理に乗じて、再び米国が孤立主義を志向するのかとすら思わせる、テールリスクを瀬戸際に立たせている。
・極め付きは、上限のない1兆ドル硬貨を発行してみては・・である。趣味の悪い「アメリカの真夏の夜の悪夢」でなければ言いのだが。
★格付け機関のおかしな発言(言うことを聞いたらトリプルAを維持してあげる)http://www.gci-klug.jp/ogasawara/2011/07/31/013386.php
米国の債務限度引き上げ問題:ウォールストリートジャーナルのサイトには、デットシーリングのカウントダウンが掲載されていて、数値が刻一刻と変化しています。
ただ、アメリカの様子を見ていると、日本の状況とは雰囲気が違うことにも気が付く訳です。アメリカでは今、上院と下院ががっぷりよつに組んでいて、それに対し大統領が、下院と上院が妥協して、早く法律を成立させて欲しいと言っているのです。俺はどんな‥というと言い過ぎでしょうが、まあ、法律が成立したら必ずサインするから‥と。国民の皆さんも、支持している議員に電話やメールをして、早く法案を成立させるように言って下さい、と。
いずれにしても、時間の問題になっているのですが‥でも、中身を見れば見るほど、これはなかなか妥協が難しい話であるとも思うのです。
何故かと言えば、どんどん借金が膨らむなかで、今アメリカは、借金を返済するのは誰になるのかで、大議論を展開しているからなのです。
つまり、お金持ちがもっと負担すべきなのか、或いは貧乏な人が負担すべきなのか?
もちろん、貧乏な人に今以上に税金を支払わせるのは無理ではあるのですが、その人たちに支給している補助金などを削ることによって、貧しい人にも負担させることを考えている訳です。
もちろん、お金持ちの方の肩を持つのが共和党で、その一方で、貧しい人の味方なのが民主党、そう単純に考えてほぼ間違いないでしょう。
で、どっちも今まで以上の負担を負うのが嫌だから、何時まで経っても妥協が成立しないのです。
早い話、デフォルトを回避するために共和党の案を丸呑みするということは、貧乏な人にとっては、デフォルトになって自分たちにお金が支給されないのと同じことであるのです。どのみち生活が苦しくなる訳ですから、貧しい人にとっては妥協ができないのです。
まあ、財務省も相当に神経質になってきているようですが・・デフォルトにでもなれば歴史に名を残すことになるからです。
で、そんなこともあってか、格付け機関まで気を使っているのです。
「デフォルトになったら、格下げするということ?」
違います。債務限度を引き上げたら、格下げはしないと、言い出しているのです。
Moody's Investors Service said Friday it expects U.S. debt will keep its AAA credit rating if Congress and the White House work out a deal that ensures the government doesn't miss payments due to bondholders, even if it delays others.
「ムーディーズは金曜日、もし議会とホワイトハウスが、国債の保有者に対する支払いを確保することができれば、他の債権者に対する支払いが遅れても、トリプルAを維持することになろうと予想すると、言った」
結局、格付け機関が、議会や政府に圧力をかけているみたいなものなのです。気持ちは分からないでもないですが、でも、客観的立場で中立に評価すべき格付け機関が、そこまでのめり込んで発言をするのは如何なものなのでしょうか?
自分の言うことを聞いたら、トリプルAを維持してあげる、みたいな発言をしておかしいと思います。
最近、アメリカのデフォルトが話題になると、いつも言われることがあるのですが‥そう、ギリシャとアメリカは違うから‥という議論です。
確かに、投資家の米国債離れが始まっている訳でもないですし‥また米国債の利回りが急上昇している訳でもないことは、そのとおりなのですが‥
よく、考えて下さいね。アメリカの国債の半分は海外の投資家が保有するものなのです。つまり、国内だけでは賄えない、と。で、その海外勢が保有するもののなかでは、中国と日本が圧倒的に大きなシェアを占めている。
何故、中国と日本は、それほど多額のアメリカの国債を保有しているのでしょうか?
そうではないはずです。両政府とも、ともに自国の通貨の価値を低く抑えるために為替介入をし、その結果得たドル資金でアメリカの国債を購入しているというだけの話なのです。つまり、自国通貨の価値を低くするためにアメリカに米国債を無理やり買わされているとみることもできるのです。(小笠原誠治)/抜粋
★妥協を拒む・・純化した保守(ティーパーティ)が語る経済
http://www.gci-klug.jp/tomita/2011/07/31/013387.php
デフォルト回避で議会に妥協を迫る米政権の瀬戸際戦略は効を奏さず・・米国債にとどまらず、ファニーメイ、フレディマック、連邦住宅貸付銀行、取引所の清算機関、DTCから保険会社に至るまで格下げのリスクが高まる。
格下げが起こると何が担保として通用するかに疑問が生じ、決済やレポ取引の根幹が揺さぶられる。
こうした疑問に対して、財務省やFRBが続けている沈黙が非常事態に対する不安を高めている。危機管理には市場との円滑なコミュニケーションが欠かせない。沈黙は許されない状況になってきた。
日本国債は格下げされても金融市場に大きな影響がでなかったように、格下げ自体が致命的な影響を与える訳ではなく、十分な備えが重要だ。担保が絡む現在の金融取引契約は、トリプルAの米国債を前提としている。米国債の格下げは、短期的には大きな混乱を生む可能性が高い。
その影響の大きさを自覚して、格付け会社も事前に警鐘を鳴らしている。
しかし、共和党右派は、市場や格付け会社の意向などお構いなしのようだ。米国の信用や世界経済への影響から考えると、正気の沙汰とは思えないような対立を長期化し、傷を深くしている。
現在の状況は、ティーパーティを支持する米国人の心理を考慮せずには理解できない。
より右傾化した共和党には、国際経済に対する責任という意識の希薄化を感じてしまう。
小さな政府への回帰の主張は、再び米国が孤立主義を志向するのかとすら思わせる。
経済の論理で、もはや米国政治の動きは予想できない。米国発の金融危機をようやく克服した金融の世界は、早くも、性質の違う米国発のテールリスクを経験する瀬戸際に立たされている。(富田秀夫)/抜粋
★1兆ドル硬貨で米連邦債務問題は解決?
http://media.yucasee.jp/posts/index/8447
米連邦政府上限引き上げ問題で、1兆ドル硬貨を発行してはどうか、との提案が、経済誌エコノミスト、CNBCなどで報道されている。
現在は迫る8月2日を前に与野党が協議中。民主党が上院で約14兆3000億ドルの上限を2兆4000億ドル引き上げる内容を提案している。ただし、動議の投票は延期され、日本時間の8月1日以降にずれ込む。民主党は、共和党との調整が一刻も早く必要となる。
政府は紙幣を印刷することは可能だが、一度に循環させることができる紙幣の量には法的限度がある。そこで、上限のない貨幣でいけばどうか、という提案だ。1兆ドル硬貨を発行してFRBが持つようにする、というものだ。
そんなタイムリミット直前だけに、1兆ドル硬貨という報道は趣味の悪いジョークのように聞こえるが、本当にこんな方法で解決できるのかどうか。
もちろん、一時しのぎの対症療法であることは言うまでもないのだが。
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