http://www.asyura2.com/11/hasan72/msg/479.html
Tweet |
<前略>
北見さんは有志のネットワークを通じ、毎年、じつに数万人分もの給与明細を集めている
。これをもとに独自の給与統計を作成しているそうだ。その名も「ズバリ!実在賃金」。
東京や大阪、愛知など、全国の都市のデータを網羅している。
統計を分析する際は、平均値ではなく、「分布」や、すべてのデータを並べたときど真ん中
に来る「中央値」を見るという。高額な給与を得ている人がいると、平均値は上の方へ引っ
張られ、正確な実態を映し出さなくなるからだ。
この統計を使い、ボーナスの分布をリーマンショックの前と後で比較したところ、なんとも
不気味な事実が浮かび上がってきたという。
「愛知版のデータを見てみてください。夏と冬のボーナスの合計を見ると、リーマンショ
ック前は年間300万円もらっていた管理職が10%以上いた。ところがリーマン後は2%にまで
下がっていますよね。
一方、60万円未満という人は、以前は7%だったのが14%と倍増。90万円未満も12%だっ
たのが、18%に増えた。つまり、高額なボーナスをもらっていた人のシェアが落ちて、より
少額の人がガーンと増えているってことなんですよ」
ボーナス格差が開いたわけではなく、全体的に支給額が下がっているというのだ。ちょっ
と意外な話だが、年収全体ではどうなのだろう?
北見さんが、年代や階層ごとにリーマンショック前後の年収を比べたところ、グラフは
みな同じ傾向を示していた。どれも年収の低い層が増え、高い層が減っていたのだ。
たとえば30代一般男子の年収を見ると600万円未満の人は28%から19%に減った。かたや
400万円未満の人は15%から29%に跳ね上がっている。愛知県で働く30代の一般男性社員は、
3人に1人が年収300万円台以下になってしまったのだ。
「低年収層が増え、高年収層が減ったということは、全体が低年収化しているということ
。つまり日本は格差社会になったのではない。リーマンショックをきっかけに『低年収社会
』に突入したのです」。
さらに、働く人びと全体の給与合計の推移を追うと、とんでもないことがわかった。
1998年、働く人々全体の給与は222兆円だった。それが2009年には192兆円にまで落ち込ん
でいたのだ。この10年余りの間に日本人は30兆円もの給与を失ったことになる。30兆円と
言えば、経済破綻した当時のギリシアのGDPと同じ規模だ。
ソース:ダイヤモンド・オンライン
http://diamond.jp/articles/-/13159?page=2
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。