★阿修羅♪ > 経世済民72 > 473.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
中国の物価上昇率は危険水域に突入 「贖罪の山羊」にされた豚を尻目に エリートたちの間では国外脱出がマイブーム 
http://www.asyura2.com/11/hasan72/msg/473.html
投稿者 sci 日時 2011 年 7 月 21 日 11:10:04: 6WQSToHgoAVCQ
 

年末か来年あたりか
http://diamond.jp/articles/-/13227/votes
中国の物価上昇率は危険水域に突入 
「贖罪の山羊」にされた豚を尻目に
エリートたちの間では国外脱出がマイブーム 


去る7月9日に、中国国家統計局は6月の消費者物価指数(CPI)が昨年同期比で6.4%増というデータを公表した。

内訳をよく見てみると、中国の食品価格は14.4%増であり、なかでも豚肉の価格は57.1%増という驚異的な数字が弾き出されている。今度のCPIが高くなった原因は、何といっても豚肉の価格上昇に関係があり、その値上がりだけでもCPI上昇率に2%「貢献」したと中国のメディアは報道している。豚は今回のCPI急上昇の「贖罪の山羊」(スケープゴート)となってしまった。(在北京ジャーナリスト 陳言)

 CPI増加率が20%を超えた1994年ごろと比べて、今回の6.4%では市民も政府もそれほど動揺していない。インフレはこれから本格的にやってくると予測する学者がいるが、株式や不動産市場に資金が急速に流れていく傾向も見えてこない。ベトナムのインフレ率が19.8%、ロシアが9.6%、インドが8.7%という状況と比べて、今のところ中国は平静を保っているように見えるが、水面下ではさまざまな動きが起こっている。
餌、労賃などの4要因で
急上昇した豚肉の価格

「今日はどのぐらい値段を上げたのか?」。最近、市民がスーパーで豚肉を買う前に、店員によく聞くようになった。ほぼ毎週、豚肉の価格が引き上げられてきたからだ。皮肉で聞く人もいるが、その言葉の背後には無力感、虚しさも入り混じっている。

 中国農業大学動物科技学院の王愛国教授は、人民網の取材を受けて、豚肉価格の値上がりについて分析した。「餌のトウモロコシの価格が引き上げられ、また労働者の給料も上がった。それ以外にも2つの要因がある。09年9月から10年6月まで農村での豚の値段が下がり続け、ここ1年で多くの農民が養豚を放棄した。また10年の冬の寒さが厳しく、生まれた子豚の多くが死んでしまい、豚の数をさらに減少させた」と、4つの要因にまとめている。
次のページ>> 貧乏人は野菜を食えと言われるが、今は野菜も食えない

 豚肉だけでなく、値上げ率から見れば、穀物が12.4%、鶏卵が23.3%、魚などの水産品が13.9%、野菜が7.3%、果物が9.8%、それぞれ上昇していた。豚肉ほど突出していないが、値上がりは食物全般にわたっていた。

「金持ちは肉を食べ、貧乏人は野菜を食えと言われるが、今は野菜も食えないではないか」と、北京のある定年退職者は言う。働いていれば給料もそれなりに上がるので、CPIの上昇にも何とか対応できるが、老人は将来の生活を心配する。

 だが、仕事があれば安心というわけではない。大卒者の就職率が8割程度のため、とにかく働ければいいと思っている大卒者の収入は、昨年比で下がっている。都市での生活費が上がっているのに、給料は下がり、働いていても満足のできる生活はまったく保障されていない。
貨幣の増発によって
インフレは今後も続く

 2011年のインフレ率を4%以下に抑えるという中国政府の公約は、未だに多くの市民の耳元で響いているはずだが、5月のCPIの5.5%増に続き、6月にはついに6.4%という危険水域を超えた。

「今年のインフレ圧力は高いだろうが、4%以内に制御することは政府としてできることだ」と、この4月に上海で開催されたボアオ・アジア・フォーラムで、国務院前副総理の曾培炎氏は世界に向けて発言した。政府活動報告に基づいての発言と思われる。

 しかし、その2ヵ月後の6月下旬に訪英した温家宝首相は、それを修正した。『フィナンシャル・タイムズ』紙の取材を受けて、「2011年にインフレ率を4%以下に制御することは困難だが、5%以下に制御することは可能だ」と、温首相は言う。もちろん2011年についての発言だが、直後の7月9日に公表した6.4%はあまりにも高かった。
次のページ>> 貨幣の増発率からみるとインフレは収まらない

目標を4%から5%に引き上げたとはいえ、今年ははたして平均して5%で落ち着くのだろうか。中欧国際工商学院で金融論を教える許小年教授は、ミニブログで中国人民銀行の周小川頭取のインフレ容認論に注目して、「今年から来年まで、インフレ率は低くなることはないだろう」とつぶやく。

「(リーマンショックの)2008年の貨幣増発率は27%で、GDPも9%増だった。これほど貨幣を増発したのに、インフレ率を6.4%以下に抑えることは本当にできるのか」と、許教授は疑問視する。貨幣を増発すれば、インフレ率もどんどん上がっていくはずだが、27%と6.4%の差は、あまりにもアンバランスで、許教授は納得がいかない。

「馬を走らせたいが、餌をやらない。馬は痩せていくしかない。この私と同様ではないか」と、太めの人が多い中国の金融論の教授たちと違って、痩せている許教授は皮肉を込めて言う。中国経済がいかに悪性のインフレと戦っていくかは、最重要課題となっている。
株・不動産市場は変化なし
外国へ移住していくエリート

「インフレは長く続くと、現金の価値はどんどん目減りし、社会には新たな変化をもたらす」と中山大学銀行研究センターの陸軍教授は言う。

 物価などの上昇率が下半期に少し小さくなっても、値下がりすることはあまりないと多くの人は見ている。

 ただし、株式、不動産市場に資金が突入する傾向は、あまり見られない。今こそ株を買い、さらに不動産を買うべきだと言う人もいる。しかし株を買うには証券会社の本店へ出向き直接手続きをして、現金を持っていくかお金を振り込むことで初めて口座を開設できる。

「面倒くさくて、金融街にある証券会社の本店に行く時間はない」。銀行の支店で証券会社の勧誘員に勧められても、最終的にその証券会社が用意した車で渋滞のなかをくぐり抜け、数時間かけて10km先の本店にまで行く人は少ない。
次のページ>> 金持ちの間では、外国への移民がひそかにブーム

 不動産価格は下がると多くの人が信じるなか、住宅の購入に手を出す人も多くはない。年収の100年分に相当する住宅を、ローンを組むことなく買える人は少ない。「1000年分のローンが組めば、いくらでも住宅を買いたい」というブラック・ユーモアが北京の巷で流行る。今のところは株式や不動産市場に動きは見られない。

 政府官僚、芸能人、会社経営者などの金持ちの間では、外国への移民がひそかにブームとなっている。「こんな時は、北京の住宅などを売って、一家全員アメリカに移民するしかない」と言うのは、ある日系企業で二十数年働いた人物。すでに家族をアメリカに移住させているという。北京の豪邸を売る手続きを7月に何とか済ませた。アメリカの家族の移住先では、近隣の多くの人たちが中国から来ている。国内での仕事を聞けば、たいてい政府役人か経営者だった。

 中国共産党設立90周年を讃える記念映画『建党偉業』は、多くの外国籍を取得した中国人俳優を使っていた。金持ちになってからアメリカの永住資格(グリーンカード)を取る。ハリウッドで稼ぐ力はとてもないが、もう1回中国に戻って金を儲けていく。グリーンカードは、俳優とした成功の証明書のようなものだ。

 豚が贖罪の山羊となっている社会矛盾の中、一部の中国のエリートはすでにこの国から逃げ始めている。

質問1 中国でインフレによって社会不安が高まると思うか?
描画中...
70.2%
そう思う
24.1%
多少は高まる
3.6%
そうは思わない
2%
わからない  

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 2011年7月21日 11:58:15: Pj82T22SRI
>中国でインフレによって社会不安が高まる

庶民にインフレで痛みを押し付けているから
バブル崩壊自体が内外の投資家・富裕層に及ぼすダメージは大したことなさそうだ
その分、政情不安が高まって粛清の嵐が来るから、富裕層(党幹部)が逃げ出すのは当然だろうな

インフレでチャラというのは、なかなか今の日本ではできないが
いずれ、そうせざる得ないだろう


02. 2011年7月21日 20:35:14: Pj82T22SRI
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/15528
中国の経済成長:均等なペース配分

2011.07.21(Thu)   (英エコノミスト誌 2011年7月16日号)
中国は世界経済への不安を鎮めるのに一役買っている。
「ランナーは終始全力で走ることなどできない」。7月13日、中国の経済成長の最新統計が発表された後、中国国家統計局の盛来運氏はそう語った。後でしっかり走れるようペースを配分しなければならない、というわけだ。
 中国経済は過去4四半期に、ランナーが「均等なペース配分」と呼ぶものを成し遂げ、周回ごとに一定の速度を保ってきた。今年第2四半期には国内総生産(GDP)が前年比9.5%増加し、それまでの3四半期とほぼ同じペースを保った。
 最新の統計は、中国経済のハードランディングに対する懸念を和らげるのに役立った。だが一方では、中国経済がそもそも着地しようとしているのかどうかという疑念を浮上させることになった。
成長ペースは安定しているが・・・
http://jbpress.ismedia.jp/mwimgs/0/5/290/img_0581b8c472916ecd423ae8a49fe5521119309.gif
 6月の消費者物価指数は前年同月比で6.4%上昇した。中国経済のペースは安定しているかもしれないが、持続するにはスピードが速すぎるのではないだろうか?
 中国の消費者は違うかもしれないが、中国のマクロ経済学者はインフレの性質に多少の慰めを見いだせる。何しろ、インフレの3分の2は食品価格によるもので、その主因は豚肉の価格高騰だった。
 昨年の豚肉価格の低迷を受け、農家が飼育頭数を減らしたうえ、一部の豚が豚流行性下痢により死亡した。このため豚肉価格は6月だけで11.4%上昇し、年率換算で265%に達した。
 これが多くのエコノミストのインフレ予測を台無しにした。「私は獣医になるべきだったのかもしれない」とCLSAのアンディ・ロスマン氏は語っている。
 中国の経済成長の源は、成長スピードよりも懸念されている。キャピタル・エコノミクスのマーク・ウィリアムズ氏によると、第2四半期の経済成長の62%を投資が占め、投資の貢献度は過去18カ月間で最大となっている。
 ビルや工場、設備のような固定資産に対する投資は、政府が信用引き締めに取り組んでいるにもかかわらず、過去4四半期に前年比21〜26%のペー スで伸びてきた。投資の力強さは、銀行が融資する際に最優先される国営企業による投資がかなり多いためかもしれないし、タカ派が望むほどには融資がタイト ではない兆候かもしれない。

融資は見た目以上に堅調な可能性がある〔AFPBB News〕
 一見したところ銀行は危機感を抱いており、銀行間市場での融資に高い金利をつけている。
 普段なら融資が活発化する6月に銀行が行った新規融資は、6340億元(980億ドル)程度だった。中国国際金融(CICC)の彭文生氏によると、このペースが続けば、銀行が今年積み増す融資残高は7兆5000億元に届かないという。
 しかし他のアナリストたちは、見た目よりも金融状況が緩いと考えている。
 中国人民銀行(中央銀行)は、社債や「投資信託」会社がリパッケージした融資などを含む「社会融資総量」というより広義の指標を発表している。格付け機関フィッチ・レーティングスによると、この指標では、今年の融資総額は14兆5000億元に達する可能性があるという。
融資は思った以上に増えている?
 この総額ですら少なすぎるかもしれない。フィッチはもっと優れた指標――香港からの信用状による融資や、投資信託会社などの様々な融資を含むもの ――では、融資総額が今年、18兆元を超える可能性があると見ている。この数字が本当なら、中国の融資残高はGDP比185%に達し、2007年の同 124%を大きく上回る。
 しかし中国は出した資金に見合うだけの結果を出せなくなっているように見える。フィッチの試算では、2007年には、中国はGDPを1元増加させるために融資を1.28元増やしていた。今では2.38元の融資が必要になっている。
 中国の経済成長は並外れて均一かもしれない。だが中国の金融システムは、成長ペースを維持するために一層多くのカネをつぎ込まなければならなくなっている。


  拍手はせず、拍手一覧を見る

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
 重複コメントは全部削除と投稿禁止設定  ずるいアクセスアップ手法は全削除と投稿禁止設定 削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告」をお願いします。 最新投稿・コメント全文リスト
フォローアップ:

 

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 経世済民72掲示板

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。

     ▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 経世済民72掲示板

 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧