http://www.asyura2.com/11/hasan72/msg/391.html
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http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/14886
イタリアに厳しく、米国に甘い市場
2011.07.13(Wed) Financial Times
大西洋の片側では、市場がユーロ圏を必要以上に危険にしている。対岸では、市場が米国を実際よりリスクが低いように扱っている。
欧州の新たな圧力の標的はイタリアだ。金融情報会社マークイットによると、同国のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)のスプレッド(保証料率)は、5月初め以降、92%上昇している。7月11日午前時点で281ベーシスポイント(bp、1bpは0.01%)というスプレッドは、スペインの340bpに追いつきつつあった。ドイツは45bpだ。
イタリアのリスクはそんなに高いのか?
こうした展開はほとんど意味をなさない。少なくとも過去10年間は、左派、右派双方の政治家がイタリア財務省の技術官僚に従ってきた。力強い成長の有無にかかわらず、その状況は続くはずだ。国内総生産(GDP)比119%に上る同国の債務水準はあまりにも高すぎるが、来年には安定する見込みだ。
弱気筋はイタリアの銀行について心配している。だが、不動産バブルがなかった国では差し迫った危機を示す兆候はほとんどない。最も理にかなった投資家の懸念は、投資家自身の非合理さにまつわるものだ。政府がどれだけ緊縮財政措置を講じようとも、ソブリン債務の不買運動は資金調達の危機を引き起こす。
一方で、米国のCDSスプレッドはたった51bpだ。確かに、これは奇妙な金融商品ではある。米国が本当に破綻した場合に、支払い実行を当てにできる売り手がほとんどいないからだ。
だが、5月初め以降18%しか上昇していない低いCDSスプレッドは、8月に実際にデフォルト(債務不履行)が起きるリスクの高まりや、GDP比9.3%の財政赤字、党派にまたがる財政の無規律といった現状を反映していない。
もしイタリアが米国と同じくらい混乱していたら、同国のCDSスプレッドは恐らくポルトガル(1090bp)並みに高くなっているだろう。
危険な想像力の欠如
なぜ扱いが違うのだろうか? 投資家は通貨同盟というものがめったに永続しないことを知っている。また、ユーロ導入前の世界を思い出せるし、ユーロ圏のデフォルトと解体を容易に想像できる。ところが、投資家は米国の債務を基盤としていない金融界を思い描くことができないのだ。
こうした想像力の欠如は危険だ。市場の圧力は、イタリアを含むユーロ圏諸国が責任を持って行動する助けになった。投資家の無頓着な態度は米国――そして世界――が大惨事と戯れるのを許している。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-22162320110712
5月米貿易赤字は08年10月以来の水準に拡大、原油価格上昇で輸入増加
2011年 07月 13日 00:25 JST
トップニュース
EU、15日にユーロ圏債務危機に関する特別首脳会議を開催=外交筋
ギリシャの状況は景気回復にリスク=レーン欧州委員
非常に激しい動きを見せている=為替で野田財務相
欧州問題による市場混乱を警戒、中長期的電力不足もリスク=日銀総裁
[ワシントン 12日 ロイター] 米商務省が12日発表した5月の貿易統計によると、貿易赤字は502億ドルと予想の440億ドルを上回り、2008年10月以来の高水準となった。
原油価格の上昇で輸入が過去最大の水準に迫る一方で、輸出が若干減少したことで赤字幅が拡大した。
輸入は前月比2.6%増の2251億ドルとなり、世界的な金融危機で国際的な貿易が冷え込む直前の2008年7月以来の水準となった。
米国の内需回復を反映し、資本財、食料・飲料の輸入が過去最大となったことに加え、原油価格が1バレル=108.70ドルと2008年8月以来の水準に上昇したことで輸出が大きく押し上げられた。
輸出は1749億ドルとなり、過去最大となった前月から0.5%減少した。欧州連合(EU)、中国、新興工業経済地域(NIES)への輸出減が響いた。ただ、資本財の輸出は過去最大を更新した。
対中貿易赤字は約250億ドルと、前月から15%以上拡大した。中国からの輸入は328億ドルとなったのに対し、同国への輸出は78億ドルにとどまった。
IFRエコノミクスのエコノミスト、デビッド・スローン氏は「5月の貿易赤字拡大は、前月の赤字が予想を下回ったことと合わせて考える必要がある」との考えを示した。
同氏はまた、4月と5月の貿易赤字の平均は、1─3月の月平均と同水準の469億ドルで推移していると指摘。ただ実質ベースでは、4月と5月の貿易赤字は1─3月の各月よりも低水準で推移しているとし、「純輸出が第2・四半期も引き続き国内総生産(GDP)の押し上げ要因となる可能性がある」と述べた。
© Thomson Reuters 2011 All rights reserved.
http://jp.wsj.com/US/Economy/node_271952
仕事はどこへ消えた?―米雇用市場に見る悲喜こもごも
2011年 7月 12日 20:38 JST
低迷する個人消費。債務と歳出に対する政策の方向性をめぐる不透明感―米国企業が雇用拡大をためらう理由は数多くある。
イメージ Bloomberg News
住宅の屋根の上で仕事をする建設労働者(米アリゾナ州フェニックス)
しかし、雇用情勢を詳しく見ると、表立った理由以上に微妙な構図が浮かんでくる。一部の業界では、この1年間で大幅に雇用を増した一方、人員削減を続ける業種もある。確かに、雇用が増加したといっても、米国の1410万人に上る失業者が職に就くにはまだまだ足りない。
製造業は2010年初めから雇用を拡大している。これは、自動車大手のゼネラル・モーターズ(GM)やフォード・モーター、クライスラー・グループによる生産が急激に回復、その影響が納入業者にも波及した結果だ。その一方で、家具メーカーから工具店まで住宅関連業者の雇用は軒並み、低迷している。高級住宅建設大手のトール・ブラザーズ (ペンシルベニア州ホーシャム)は10月31日までに雇用者総数を3300人まで増やすとしているが、実は2005年のピーク時のおよそ7000人の半分にも満たない。
トール・ブラザーズの人事担当シニア・バイスプレジデント、ジョン・ダウンズ氏は「ほんの少しずつ、慎重に雇用を増やしている」と述べた。「我々は大幅な雇用増を行なう状態にはない」
これまでの1年で、民間による雇用は170万人増加したが、政府部門の雇用が65万9000人の純減―このうちおよそ半数が一時的に雇用された国勢調査の調査員だった―となり、この間の米国全体の雇用者数は100万人増えたに過ぎない。米国の雇用は2007年末に景気後退が始まった時より、700万人も少ないということになる。
過去1年で雇用を大幅に増やした業種、減らした業種の現状を見てみよう。
飲食業界
米国では、930万人以上が飲食業界で働いている。これはおよそ就労者10人におよそ1人の割合となる。飲食業界は米国の雇用市場の中でも数少ない明るい業界の一つだ。フードサービス業は景気後退の中で業界の雇用情勢が底入れした2009年12月以降、ほぼ21万6000人を雇い入れた。飲食業界による雇用は今年6月までの1年間で前年比2.1%増となり、米国全体の雇用の増加率0.9%の倍以上のスピードで増加した。
イメージ Bloomberg News
飲食業界、テクノロジー業界、金属加工業は雇用を拡大。写真は仕事に応募する男性(8日、シカゴ)
米国全体の景気が低迷していても、飲食業界は人を雇い続けている。仕事が低賃金―最低賃金雇用やパートタイムでの雇用、もしくはその両方―であることが多いためだ。ファストフード大手のマクドナルドを例にとって見てみよう。同社は4月の全国一括の採用日に6万2000人以上を雇用した。米国マクドナルドの人事担当バイスプレジデント、ダニトラ・バーネット氏は「マクドナルドとフランチャイズ加盟各店は毎日、求職の申し込み書類を受け取っており、何千人もの雇い入れを日々続けている。この中には短期間の就労経験を求める人もいれば、一生働きたい人もいる」と述べた。
雇用の増加は今後も続く見通しだ。業界の予想によると、飲食業界による雇用は今後10年で130万人増加するとみられている。
金属加工業
自動車や航空機などの製品向けに金属の切削や加工を行なう金属加工業では、これまでの1年で全体的に雇用と受注が回復している。米国工具・機械加工協会の最高執行責任者であるロバート・エイカーズ氏は、航空宇宙メーカーや医療機器メーカーからの受注が特に良好だと語った。労働省によると、雇用は7万7800人増加した(前年比6%増)。一部の金属加工業者は景気後退期に退職したベビーブーマー世代の穴を埋めるべく雇用を急いでいる。協会加盟社への最近の調査によると、およそ45%が今年の第1四半期以降、受注残高が増加したと回答した。残高が減少したと回答した業者は20%だった。
タングステンカーバイド製の部品や機器を製造する家族経営企業のゼネラル・カーバイド(ペンシルベニア州グリーンバーグ)では、石油やガス、その他のエネルギー生産企業による投資拡大を受けて、受注が増加した。
ゼネラル・カーバイド社長のモナ・パッパファーバ・レイ氏は同社の労働力は2009年以降、およそ60人、率にして40%増加したと述べた。しかし、パッパファーバ・レイ氏はこのところ、受注が鈍化していることに気づいているものの、これが夏場の一時的な現象なのか、需要が実際に減少しているのかわからない。「いつかは需要が減ると思う」
コンピューターシステム
企業が新技術への投資を進めたことを背景に、テクノロジー業界の主要分野ではこの1年でかなりの雇用増が生じた。コンピューターシステムの設計分野(コンピューターシステムの設計、設定、プログラムの作成を行なう専門職を含む)の雇用は2010年6月から2011年6月までの間におよそ7万人増えた。
今年6月だけで、同分野の専門職は6000人近く増加した。
コンサルティング大手で世界的企業向けのコンピューターシステム構築を行なうアクセンチュアは今年の全世界の雇用数6万6000人のうち、米国でおよそ5000人を雇用する方向であることを明らかにした。
アクセンチュアの全世界での採用を統括するジョン・キャンパニーノ氏は「来年も同様の結果になると予想しているし、そのように計画している」と述べた。アクセンチュアの決算は8月31日締め。
多くの新興企業は最近のハイテクブームでベンチャーキャピタルからたっぷり資金を手に入れたため、活発な雇用に動いている。6月に5000万ドルの資金を調達した多機能携帯電話(スマートフォン)向けのアプリケーションを制作するフォースクエアは今年、従業員75人を25人増やすことを明らかにした。従業員のほぼ全員がコンピューターソフトの開発者だ。
通信
米国では携帯電話の出現でコミュニケーションのあり方が変化した結果、通信業界の雇用が減少した。維持に手間のかかる銅線の固定電話を使う人は減少しつつあり、銅線よりも楽に維持できる携帯電話や光ファイバー通信にシフトする人が増えている。
労働省によると、通信業界の6月時点の雇用者数は86万9900人で、1年前と比べ2万8400人少なく、10年前と比べるとおよそ56万人少ない。例えば、大手のベライゾン・コミュニケーションズでは2010年に、有線回線事業で1万1900人の従業員が早期退職勧告を受け退職した。この年に、有線回線数は2008年末の3100万から2600万に減少した。
印刷
印刷業界の雇用は減少を続けている。ピッツバーグに拠点を置く業界団体の米国印刷工業会のチーフエコノミスト、ロン・デイビス氏によると、業界の雇用が1年前より4.5%減となった背景には、デジタル化競争で、新聞や雑誌、本の需要が減ったことがある。ラベルや包装紙、荷造り材料の印刷は引き続き好調で、通信販売向けやカタログ、パンフレットの印刷も回復力を見せているという。
しかし、生き残った印刷会社は効率化を極め、少ない労働者で事足りる傾向にある。
ノースカロライナ州ローリーで事務用文房具やニュースレター、小冊子などを印刷するコマーシャル・プリンティングのオーナー、ラルフ・ムーア氏は「商売は以前よりましだが、まだかつての水準には戻っていない」と語った。ムーア氏はこれまで22人の従業員数を維持しており、新規の雇用を行わずに生産をおよそ25%増やすことができると考えている。同社では、複数のデジタル印刷機を使用しており、以前は2人から3人の人手が必要だった仕事が1人でできるようになった。ムーア氏は今年、およそ15万ドルを投資してこれまでのものより高速のデジタル印刷機を1台導入した。
建設
建設業界では、商業向けや産業向けの分野でわずかながら雇用増が見られたものの、差し押さえや資金不足、価格の低迷で打撃を受けた住宅部門で雇用が大きく減少した。労働省によると、住宅および商業用ビルの建設会社による6月の雇用は前年同月比で1万5900人減(1.3%減)の120万人だった。
住宅メーカーのメリテージ・ホームズで投資家向け広報担当のバイスプレジデント、ブレント・アンダーソン氏は「これ以上下がりようがないほど業績が悪化している。売り上げの拡大と、今いる買い手のために建設を完了させることに全力を注いでいる」と語り、売り上げが増加しないなかで雇用増に動くことは難しいと述べた。メリテージは2006年のピーク時には1万戸の住宅を建設したが、今年の建設戸数は3500〜4000戸と予想されている。
記者: Justin Lahart and James R. Hagerty
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920000&sid=aD8w6T2rkDEk
欧州債の持ち直し、中国が購入するとの観測が理由−チャータリス
7月12日(ブルームバーグ):12日の欧州債市場でドイツ国債が上昇から反転し、急落していたイタリア債が持ち直した背景には、中国が欧州の高債務国の国債を購入するとの観測があると、英資産運用会社チャータリス・ポートフォリオ・マネジャーズが指摘した。
チャータリスのイアン・ウィリアムズ最高経営責任者(CEO)は12日、「こうした大きな動きの原因は、中国の中央銀行が欧州の財政難国の債券を大量に購入する準備を進めているという債券市場でのうわさだ」と電子メールで指摘。「これが質への逃避とは逆の動きを引き起こした」と続けた。同社のファンドは英国債などに投資している。
同CEOはこの日の電話インタビューで、「きょうは波乱が起きている」とし、「通常、火のないところに煙は立たない」と述べた。
記事に関する記者への問い合わせ先:Paul Dobson in London at pdobson2@bloomberg.net
記事に関するエディターへの問い合わせ先:Daniel Tilles at dtilles@bloomberg.net
更新日時: 2011/07/13 01:30 JST
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