http://www.asyura2.com/11/hasan72/msg/324.html
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ECBがS&P格付けを無視して担保として受付ても当面は影響はなさそうだが
まあ出資国ドイツなどの手前、内規を簡単に破棄するわけにもいかないか
http://jp.wsj.com/Finance-Markets/Finance/node_263565
ギリシャ債務借り換え案、デフォルトに相当=S&P
【ロンドン】米格付け会社のスタンダード&プアーズ(S&P)は4日、ギリシャ債務の借り換えに関する提案について、同社の基準でデフォルト(債務不履行)に相当する、との見解を表明した。
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財政緊縮計画に抗議するアテネ市民
Reuters
6月29日可決したギリシャ財政緊縮計画に抗議するアテネ市民
S&Pの見解は、ギリシャへの第2次救済策の構築に向けた各国金融機関の解決案に新たな課題を突きつけることになる。
フランスの銀行連盟が先週明らかにした借り換え計画の詳細に、格付け会社が見解を示すのはこれが最初となる。フランスの金融機関は、海外勢としては最大のギリシャ国債を保有する。
欧州中央銀行(ECB)は、デフォルト格を付与された債券をオペの担保として受け入れることはないとの姿勢を維持している。このため、ギリシャ国債を保有する銀行がECBのオペから締め出されないようにするには、選択的デフォルトの回避が重要となる。
S&Pは6月13日にギリシャのソブリン格付けを「B」から「CCC」に引き下げている。
記者: Martin Vaughan and Neelabh Chaturvedi
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920000&sid=aQhSRBotdbic
ギリシャ救済にまた難題、S&Pがデフォルト認定の可能性
7月4日(ブルームバーグ):ギリシャをデフォルト(債務不履行)の崖っぷちから引き戻そうとする欧州の取り組みに、またも難題が浮上した。格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)がギリシャをデフォルト格付けとし、債権者に救済コストを分担させる当局案の決定的な瑕疵(かし)を浮き彫りにする恐れがある。
S&Pは4日、ギリシャ国債保有者を同国債のロールオーバー(借り換え)に応じさせる案が実施された場合、同国の債務を格付け定義上の「選択的デフォルト(債務不履行)」とみなす可能性があると発表した。その場合、欧州中央銀行(ECB)はギリシャ国債をオペの担保として受け入れることができなくなり、ギリシャの銀行への支援を継続できなくなる。
コメルツ銀行(フランクフルト)の債券ストラテジー責任者、クリストフ・リーガー氏はS&Pの発表について、「当局者と銀行はまた、別の案を考えなければならなくなった」と指摘。「ECBはデフォルト格付けの債券を担保に受け入れないとしている。ドイツ政府か格付け会社かECBか、いずれかが譲歩する必要がある」と話した。
ユーロ圏の財務相らは2日、ギリシャ向け融資87億ユーロ(約1兆円)を7月半ばまでに実行することを承認。ギリシャ債の保有残高を維持するよう求めている銀行との交渉は数週内に完了を目指すと表明した。S&Pはその後48時間もたたないうちにデフォルト見通しを発表した。
実行に関する不安も
ギリシャ救済については、格付け会社の行動のほか、ギリシャ政府が先週議会を通過させた780億ユーロ規模の緊縮財政策を実行に移せるのかという不安もある。
ユーロ圏財務相らは11日の会合で第2次ギリシャ救済案の取りまとめを進める計画だ。オーストリア当局者は先週、第2次救済の規模は最大850億ユーロと述べていた。
欧州は、銀行にギリシャ債300億ユーロ相当のロールオーバーを受け入れさせる合意に近づいている。ギリシャに対する債権保有高の最も大きいフランスの銀行が、他国の例ともなるロールオーバーの仕組みを策定した。
3日付のギリシャ紙プロトテマによると、ECB政策委員会メンバーのノワイエ・フランス銀行(中銀)総裁は同紙とのインタビューで、仏銀がまとめた案について「非常に優れている」とし、ギリシャのプログラムの信頼性が高まるだろうと述べた。
ECBのトリシェ総裁はギリシャ救済について、「純粋に自発的であるもの以外のあらゆる構想」に反対する姿勢を繰り返し示し、「クレジットイベント(信用事由)や選択的デフォルト(債務不履行)、デフォルトの発生の回避」を呼び掛けている。
ドイツの銀行、保険会社、不良債権受け皿機関であるいわゆる「バッドバンク」は先週、合計で32億ユーロ相当のギリシャ債の借り換えに応じることで合意した。
デフォルト格付けは一時的か
S&Pは、ギリシャのデフォルト格付けは一時的の公算で、借り換え後には新たな格付けを付与する見込みだとしている。
S&Pまたは他の格付け会社がギリシャ債ロールオーバーはデフォルトに該当すると判断しても、直ちにクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の決済が引き起こされるわけではない。信用事由(クレジットイベント)が発生したかどうかは国際スワップデリバティブ協会(ISDA)の委員会が判断する。
「D」格付け
S&Pは満期を迎えるギリシャ国債について「2011年の借り換え」とともに「D」格付けを付与し、新発債の方は後でギリシャに付与する新格付けと同水準の格付けとする「公算が大きい」としている。
発表文では、「フランス銀行協会案が示した2つの借り換え方法のいずれも、当社の基準ではデフォルトに該当する公算が大きいというのが当社の見解だ」と説明。「ただ、いずれかの選択肢が実施された後、S&Pは時を置かずギリシャのソブリン信用リスクに関する将来への見通しを織り込んだ新たな発行体格付けを同国に付与するだろう」と付け加えた。
フランス案の2つの選択肢の1つは民間投資家が保有ギリシャ債の70%を新発30年債に再投資する案。新発債にはギリシャが特別目的会社を通じて保証を付ける。第2案は90%を5年債に再投資する内容となっている。
モニュメント・セキュリティーズの債券ストラテジスト、マーク・オストワルド氏は、S&Pは「明らかに、現在協議されている方法に対して問題を生じさせている」と述べた。
フィッチ・レーティングスは6月15日に、欧州連合(EU)がギリシャ債の自発的ロールオーバー案を実現させた場合、ギリシャの発行体格付けを「制限的デフォルト」に引き下げるものの、ギリシャ国債の格付けは恐らくデフォルト水準より上に維持すると示唆した。
先週はギリシャ議会が財政健全化の法案を可決し、欧州が融資実行を承認と、ギリシャにとって転換点の週となったが、ギリシャの政策実践には野党と国民の根強い反対という障壁がある。
国際通貨基金(IMF)は欧州の決定を受けて、IMFの拠出分33億ユーロの融資実行を検討する用意があると表明。欧州とIMFからの融資でギリシャは15−22日に満期を迎える約40億ユーロの償還と月内で約30億ユーロの利払いを賄うことができる。
より大きな試練は66億ユーロ相当が償還期限を迎える8月20日に訪れる。ユーロ圏の財務相らは2日の声明で、ギリシャ債権者との交渉は継続中とし、来週の合意への期待にはブレーキをかけた。
記事に関する記者への問い合わせ先:James G. Neuger in Brussels at jneuger@bloomberg.net;Boris Groendahl in Vienna at bgroendahl@bloomberg.net
記事に関するエディターへの問い合わせ先:James Hertling at jhertling@bloomberg.net
更新日時: 2011/07/04 18:51 JST
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