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金価格は7連騰の後に結局急落状態となった。「先高期待」というプレミアム部分が結果的にFOMC後の材料出尽くし・・・というよりも手掛かり難で剥がれることになった。株も含め全体が急落する中で史上最高値圏の1550ドル近辺で十分に利が乗っている金も取りあえず“利食い”という動きが見られたということ。
下げのきっかけは、報じられているようにNYの時間帯の午前に発表された国際エネルギー機関(IEA)加盟国による戦略備蓄原油の放出の発表だった。当面日量200万バレルを30日間放出するとされる(世界の需要1日当たり8700万バレル)。政情不安が長引いているリビアの減産部分を埋めて、高騰した原油価格を落ち着かせ世界経済への悪影響を軽減させるというもの。
それにしてもIEAによる戦略備蓄の取り崩しだが、前回はハリケーン「カトリーナ」の影響で米国で製油所がやられガソリン価格が急騰した際に見られたもの。現時点でさほどの切迫性も見られないため、それだけに市場は意表を衝かれる形で影響力は大きかった。このあたりは為替介入に通じる面がある。
世界経済への悪影響・・・というより米国経済への悪影響ということだが、たしかに表面的にはその背景説明はわかりやすい。先般のOPEC総会が何事も決められず6月10日のここにも「節目のOPEC総会」として書いたが、その辺りの文脈から読めばイランやベネズエラへの牽制という捉え方もできよう。
後はオバマ政権の実情とのからみ。すなわち米国にとっては、FRBによる金融政策も当面の弾を撃ち尽くし、財政はもとより支出削減を迫る共和党のプレッシャーから刺激策も打てない。その中で、当面自然体で景気減速が一時的であることを願うばかりという状況だが、せめて出来ることは原油価格を通してガソリン価格を押し下げること。これから夏のガソリン需要期でもある・・・・ということ。
そう読めば、むしろ政策的に追い詰められた米国の状況を表すイベントということになる。世の中は変りつつある。いろいろな面で覇権の綻びといえる。 (一部割あい)
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