★阿修羅♪ > 経世済民72 > 212.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
「大き過ぎてつぶせない」は魔法の杖でも消せない  08年当時に比べて安全?
http://www.asyura2.com/11/hasan72/msg/212.html
投稿者 sci 日時 2011 年 6 月 17 日 14:35:02: 6WQSToHgoAVCQ
 

http://www.asyura2.com/bbsup/up.cgi?ban=hasan72&up=1
「大き過ぎてつぶせない」は魔法の杖でも消せない
ワイル 
6月17日(ブルームバーグ):来月に任期を終え退任するベアー米連邦預金保険公社(FDIC)総裁にとっては、「大き過ぎてつぶせない」銀行の時代は、幕が引かれつつあるという現在進行形ではなく、既に終わったという過去のことのようだ。大き過ぎる金融機関の問題に関してFDICに助言する諮問委員会の創設を明らかにした2週間前のFDICの発表資料を見てみよう。

  同総裁はこの中で「大き過ぎてつぶせないと以前は見なされていた金融機関が、今後は公的資金による救済を受ける事態が二度と起きないよう極めて大きな責任を議会はFDICに課した」と述べている。

  確かに「以前は見なされていた」と言っている。

表現の問題なのかもしれないし、願望が顔をのぞかせただけかもしれない。いずれにせよ、危機のさなかに世界の金融システムを脅かしたバンク・オブ・アメリカ(BOA)やシティグループ、ゴールドマン・サックス・グループ、モルガン・スタンレーといった銀行を政府は救済しないと同総裁が説得に回ったとは信じ難い。

  もちろん資本市場は、そんなことを信じてはいないだろう。信じていれば、これらの金融機関の債券や株式は現在より大きく下落しているはずだからだ。

            ドッド・フランク法

  ベアー総裁の発言の根拠は、昨年成立した金融規制改革法(ドッド・フランク法)でFDICに新たな権限が付与されたことにある。

  FDIC幹部のマイケル・クリミンジャー氏は今週の米議会証言で、同法は「適正に履行されれば、大き過ぎてつぶせない慣行を終わらせる手段」を提供すると述べた。

  金融規制改革法は、7000億ドル(約56兆7000億円)規模の問題資産購入計画(TARP)で見られたような種類の救済を禁じている。「システム全体にとって重要」と見なされた金融機関は、危機の際にどのように清算を行うかの「生前遺言」を事前に届け出ることが義務付けられ、信頼に足る計画を提出しない金融機関には自己資本比率の引き上げなどの制裁措置が課せられることもあり得る。大規模な金融機関が支払い不能に陥った場合、政府は従来の連邦破産法11条に基づく会社更生手続きに代わって、秩序立った清算を目指す特別プログラムを適用する選択肢を持つ。

  しかし、これらの全ては今後の試練を経ねばならない。FDICの当局者が提出された破綻処理計画を見て、それが十分かどうかを判断できるという保証はないし、金融機関側も行内の実情の把握が難しい巨大組織の首脳が計画を策定できるかという問題があるからだ。

「生前遺言」

  金融規制改革法は、公的資金による救済を一切取りやめるわけではない。同法で説明されている清算スキームは、銀行の取り付け騒ぎを回避するため、FDICが財務相から資金を借り入れ、企業に提供することを認めている。

  同法は、特別プログラムを適用される企業に5年以内の清算を義務付けているが、5年は迅速とは言えない。また、「納税者が損失を被らない」ようにし、企業の清算費用は必要ならば特別手数料を通じて金融サービス業界が負担すると規定しているものの、それが実現するまでは税金が使われるだろう。

  議会は、それを望むのであれば米国の金融カルテルを解体することができただろう。しかし、そうしなかった。あるいはまた、規制当局は大手金融機関に対し、高リスク取引による損失に備えるため、例えば20%の自己資本比率を義務付けることもできるだろう。そうなれば、一部の銀行は清算を余儀なくされるだろうが、そういう状況にもなっていない。

  金融規制改革法が求める新たな規制のほとんどは未完成だ。「生前遺言」もまだ存在しない。さらに、新たな規則が設けられても、当局者がそれを確実に実行に移す能力があるのかという疑問も残る。2008年から変わったことと言えば、最も大きい銀行がさらに規模を拡大したことぐらいだろう。われわれは08年当時に比べて安全になったなどとは決して言えない。(ジョナサン・ワイル)

(ジョナサン・ワイル氏は、ブルームバーグ・ニュースのコラムニストです。このコラムの内容は同氏自身の見解です)
更新日時: 2011/06/17 11:21 JST  

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 2011年6月17日 15:03:16: bS7IuZMI5Q
ベアーFDIC総裁がなんと言おうとも、アメリカ連邦政府は既に破産状態にある。 ベン・バーナンキがQE2を終了させたが、遠からずQE3をやり始めるだろう。 通常の意味での破産と違ってその進行速度が遅いのは、破産していると認めてしまえば世界中の国家、金融機関も破産状態に追い込まれると思っているからだろう。 ジム・ロジャースがテレビではっきりと言っているように、アメリカは破産しているのである。 これも彼の主張だが、アメリカはすぐにでも過大すぎる軍備を大幅に削減しなければならない。 原子力空母や原子力潜水艦、超音速ステルス戦闘機などは不必要なものであり、海兵隊や空軍など海外に展開している米軍は撤退しなければならない。 ジムはこのあたりについては口を濁している。 軍備縮小はあまり急いではいけないようなことも言っているが、多分彼は自分の資産の一部が軍需産業に投資されているからだろう。 客観的に見れば軍事費に使うお金があるくらいなら、疲弊した自国民の生活保護に使うべきである。 後はジョージ・ソロスが言ったように、グローバリズムの主張を引っ込め、投資金融資本に対する規制を実行しなければならない。 自分としてはバーナンキよりもジム・ロジャースやジョージ・ソロスの方を信用する。 日本はどうすべきかって? 簡単なこと、小泉・竹中のやった構造改革を全てご破算にしてもとに戻せばよい。 N.T

02. 2011年6月17日 16:17:41: Pj82T22SRI
>軍備縮小はあまり急いではいけない

米国で、唯一、税金を浪費しても富裕層から文句が出にくい巨大公共事業だから
急停止したら、需要ショックで失業や倒産など大惨事が発生する

日本のかっての公共工事や、今後の医療・介護事業と同じ構造だな


03. 2011年6月17日 16:24:52: Pj82T22SRI
軍隊は、デフレで失業率が高い時に、不必要な暴力的な人間を囲い込んで、海外に送り込めば、国内の治安の向上と生産力の低下に役立つ上に、
競争相手国の人口を減らし生産力を破壊して、自国産業の優位を高めるメリットもあった
最近は、そう無茶もしにくくなったようだが、途上国では、今でも、良くやっている

04. 2011年6月17日 17:44:18: bS7IuZMI5Q
アメリカの軍縮の話しだがカエサルの頃のローマ軍に習って、軍隊をインフラストラクチャーの整備事業に充てることが可能だろう。 金のかかる海軍や空軍、核弾頭やミサイルを大幅に削減し、兵士は道路や鉄道の建設などにすれば、雇用水準を悪化させずに済む。 日米安保条約を廃棄し、代わりに国内の高速鉄道建設に掛かる費用の負担を要求することも可能かも知れない。 1945年以降続いている占領状態からの解放されると言う考えもあるから、必ずしも日本人の賛成が得られるかも知れない。 訳の判らない形で、当てにならない連邦政府国債を押し売りされるよりはましだと思う。 日本としてはチャイナ向けのOECD予算を、アメリカに振り返る形でいかが? ただし高給を食む将官や士官や、ろくでもないことを企むCIAなどの情報機関の整理はやって欲しい。 N.T

05. 2011年6月17日 21:21:29: bS7IuZMI5Q
訂正: 必ずしも日本人の賛成が=案外日本人の賛成が。 N.T 

06. 2011年6月17日 22:39:42: yxstEvnWG6
>>4

>兵士は道路や鉄道の建設などにすれば、雇用水準を悪化させずに済む。

それはかつての土建国家日本の国内公共工事の発想で、アメリカは武器の在庫を一掃する(アメリカにとっての)公共事業的な自国以外での戦争をする構造になっている、としか言いようがないんじゃないんでしょうか。

そして、そうした構造を改革しようとすればケネディのようになるし、ましてや日本からそのような提案をすれば、結果は日本はアメリカの公共事業の予算調達先でなく事業先の現場にされてしまう、と思います。


  拍手はせず、拍手一覧を見る

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
 重複コメントは全部削除と投稿禁止設定  ずるいアクセスアップ手法は全削除と投稿禁止設定 削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告」をお願いします。 最新投稿・コメント全文リスト
フォローアップ:

 

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 経世済民72掲示板

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。

     ▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 経世済民72掲示板

 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧