http://www.asyura2.com/11/hasan72/msg/178.html
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米系機関による債務保証も問題を厄介にしているな
ECBが債務超過に陥った場合、ユーロへの信任は低下するだろうが
ECBが破産ということはあり得ないので、ドイツを中心として資金注入を行うだろうが
負担する国民の抵抗から、政治的には、かなり厳しいことになるか
http://jp.reuters.com/article/JPgreece/idJPJAPAN-21657220110612
債務問題抱える欧州諸国の支援、独経済に重要=独首相
2011年 06月 13日 07:44 JST 記事を印刷する | ブックマーク | 1ページに表示 [-] 文字サイズ [+]
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ユーロ圏財政問題
4月の機械受注、4カ月ぶり減少:識者はこうみる
ユーロが下落、ギリシャ危機への対処めぐる不透明感が圧迫
米株が反落、ダウ・S&P500は6週続落
独議会が民間関与求めるギリシャ追加支援の支持決議を採択、ECBとの溝深まる
[ベルリン 11日 ロイター] ドイツのメルケル首相は11日、債務問題を抱える欧州の諸国を支援することは、ドイツ経済にとって重要、との認識を明らかにした。国民向けのメッセージのなかで述べた。
ドイツ連邦議会は前日、ギリシャへの追加支援を支持する決議案を採択したが、民間投資家にも負担を負わせることなどを条件としている。
メルケル首相は、週例のポッドキャストで、ユーロ圏債務危機がドイツの景気回復を妨げる可能性があるか、との質問に対して「前向きな行動をとらなければ、そうなる可能性もある。それは避けたい」と強調。
その上で首相は「われわれは国家の無秩序な破綻を容認すべきではない。苦境に陥った国の競争力をいかに高め、債務問題を解決するチャンスをどう与えていくのか、考えなければならない」との見方を示した。
総額1200億ユーロとされるギリシャ向け追加支援策は23─24日の欧州連合(EU)首脳会議での合意に向けて調整が行われている。
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欧州債務再編に立場の違い
2011/06/12 (日) 18:27
ますます深刻化する欧州債務問題の今後を占う上で、債務のリストラクチャリングが実施された場合に、影響を被るのが誰かという視点が欠かせない。ギリシャ、アイルランド、ポルトガルへの救済融資を実行したのはEUとIMFだが、その他の経済支援や経営が悪化している銀行への低利融資で、ECBも深く関与させられ、巨額のリスク資産を抱える結果となっている。
独立系シンクタンク"オープン・ヨーロッパ"のレポートによると、ECBのPIIGS向けエクスポージャーは4440億ユーロに達し、これはオーストリアとフィンランドのGDPの合計に等しい大きさ。多くの問題資産が、債務国や銀行からECBに移転されており、最終的には納税者が債務保証していると指摘。ECBは現在、820億ユーロの資本と準備金に対し23‐24倍のレバレッジをかけた状態にあり、資産が4.25%減価しただけで、資本全体が失われてしまうと警告している。国債のデフォルトまで取り沙汰される中で、4.25%の損失は十分想定しうる範囲。ECBはギリシャに1900億ユーロの債権を保有しているが、同国の債務負担を維持可能な水準にするため、その半額の債務を再編するだけで、資産の2.35%から3.47%の損失となり、ECBの資本の大半が吹き飛んでしまう。
一方BISは、救済を受けたポルトガル、アイルランド、ギリシャ3国の債務の保有状況について興味深いデータを先週発表した。この統計は、3国が発行した債券を保有する直接エクスポージャーと、主にCDSの形でデフォルト保険を販売している間接エクスポージャーの二種類に分類し、3国の債務に対するエクスポージャー全体の30%はデフォルト保険によってカバーされている事実を明らかにした。債務にデフォルトが起こった場合、実際に債券を保有する債権者が70%の損失を負担し、デフォルト保険を販売した業者が残りの30%を負担する事になる。
また統計は、欧州と米国の債権者の顕著な違いも示している。ギリシャ国債が仮にデフォルトした場合、直接損失の94%は欧州の債権者で、米国債権者が負担するのは5%に過ぎない。しかし、デフォルト発生時の保険金の支払いの56%は、米国の銀行と保険会社経由で、欧州勢は43%に過ぎない。アイルランドは状況がやや異なるが、ポルトガルはギリシャ同様、欧米で立場の違いが際立つ。直接損失は、欧州の投資家がほとんど被るのに対して、米国の金融機関はデフォルト保険販売で積極性が目立ち、デフォルト発生時は大きな支払い超となる。直間合計で仏独勢並みとなる予想損失の80−90%がこうした保険の引き受けによるものだ。
この事実は、欧州と米国の金融機関では債務再編交渉に関して立場が異なる事を示唆する。米国勢は、保険金の支払いに該当しない可能性が高いソフトリストラクチャリングを要望するのに対し、欧州の金融機関は、保険金の支払いが求められるハードなリストラクチャリングを求めるだろう。ECBは保有債権の大きさから、リストラクチャリング自体に反対の立場だ。
米国金融機関が、3国の債券保有額が少ないにもかかわらず、なぜ多額のデフォルト保険を欧州勢に売っているのか。また、保険価格が現在上昇しているにもかかわらず、欧州勢はデフォルト保険を買うのになぜ熱心なのか、理由は判然としない。しかし、3国の債務再編に関しては、欧米金融機関やECBでデフォルトによる影響が一様ではないため、合意に向けての交渉が一筋縄ではいかないことは確実だ。(了)
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