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昨晩 OPEC総会では増産決定が見送られ サウジ石油相をして“これまで最悪の総会”と言わしめる結果となった。日量150万バレルの供給不足を補うための増産を主張するサウジ、UAE,クエート、カタールに対し リビア、アルジェリア、アンゴラ、エクアドル、ベネズエラ、イラク、イランは反対。OPECの内部亀裂が露わになった。イランの石油相がOPEC議長に就任しているのだが “イラン オリンピック委員”からの横滑りで石油には全くの素人であり 分裂を回避する意志も感じられない。
原油価格は直ちに反騰。
しかし金銀価格は反落。
この“市況の法則”に反する動きは 今のマーケットが原油高の物価上昇効果より景気抑制効果を重視していることを映す。
特に米国経済には雇用統計悪化以来 ソフト パッチ(一時的な経済減速)懸念が急速に強まっている。
昨晩発表されたベージュブック(地区連銀経済報告)でも12地区の中で4地区で経済減速が報告されたが 原油生産地域のダラスだけは減速を免れたことが象徴的だ。
中国経済にも利上げによる経済減速懸念が浮上している。そもそも中国のGDPは米国の半分なのに 原油消費量は米国より多い。
総じて 景気スローダウンとインフレーションの同時進行ということでスローフレ―ションなる新語も生まれた。
スタグフレーションとなるとリセッション(不況)とインフレの同時進行だが そこまで酷くはないということでもある。
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