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NY市場の金価格は小反落。現地時間の午後3時45分から予定されていたバーナンキFRB議長の講演を前に、その発言内容を見極めたいとの空気もあり結局は模様眺めとなった。
午後1時半時点で終了するNYコメックスの通常取引は前日比3.20ドル安の1544.00ドル。このところの1540ドル台での一進一退状態はそのまま。ドル建てで見て(ここまでの)スッ高値圏での“もちあい相場(保ち合い)”の背景は、ひとえに“先高期待の強さ”に支えられてのもの。センチメント一本で高値を維持しているわけだ。もちろん相応の理由はある。
その最大の材料が言うまでもなく米金融政策の方向性。
そのバーナンキ議長の講演だが、まとめると回復が一様でなく「いらいらするほど緩慢な」景気回復を押し上げるために、記録的な規模の金融刺激策を維持する必要があるということ。ただし、追加の政策を予見させる内容の発言はなかった・・・・まぁ、現時点で当然だろう。
直近の雇用統計が予想より不振に終わったこともあってか、「より力強い雇用創出が一定期間持続するまでは、景気回復が本当に定着したと見なすことはできない」とした。米国景気については、日本の震災の米製造業に与える影響が徐々に消えると見られ、ガソリン価格の上昇も止まっていることから、今年後半には経済成長は持ち直す可能性が高いとした。
ただし、マーケットの方は、まずは足元の脆弱さを認めたということで、この講演時に取引終了間際だったNY株式市場は、内容が伝わるとともに下げ足を速めダウ、ナスダック、S&P500種ともに前日比マイナス圏で取引を終了した。「超緩和状態を維持する」といったところで、現実問題としては、QE2は今月で終わるわけで、連邦債務の上限を巡る議会の攻防は折り合いがつく様相はなく更なる財政支出策は望むべくもない。景気失速の懸念もあって、手堅く益出しというわけだ。
金市場へもそうした流れは及び、講演後に売りが見られた。ここにきて新興国群も陰りが出ていることもあり、この先失速懸念の高まりがあれば世界同時株安という可能性もあり、資産の種類に限らず一旦現金化という動きも見られている。もともと7月にはこうした手堅く現金化という動きは出やすい。その中で、金市場については(当座は)先高期待が持続するか否かという点がポイントになりそうだ。反落となっても下げ幅は大きなものにはならないと見られる。
ところで本日もっとも反応しているのがドル円相場だが、東京の取引時間中の79円台は、あの介入時以来ではないかな。何度も書いてきたが、水準を問題にした介入ではなくパニック防止だった、ゆえにこの水準でも介入は期待薄。
しかし、米国も金融、財政ともに政策は打ちつくし、現状維持で当面は様子見に徹するということになる。万策尽きたわけではないが出口は遠い
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