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警鐘はオオカミ少年でない、国債引き受けは通貨の信認低下=日銀総裁 ロイター
http://www.asyura2.com/11/hasan71/msg/880.html
投稿者 ダイナモ 日時 2011 年 5 月 29 日 09:50:54: mY9T/8MdR98ug
 

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-21412920110528
 
 
 [東京 28日 ロイター] 日銀の白川方明総裁は28日、都内で開かれた日本金融学会で講演し、財政悪化に警鐘を鳴らすと「オオカミ少年」のように受け取られるが、政府の支払い能力に対する信認は突如低下し長期金利が急騰する可能性がある、と強調した。

 日銀による国債の直接引き受けや、無原則な国債買い入れは、微妙なバランスに立つ通貨や金融システムの信認を低下させ、経済に計り知れない悪影響を与えるとの懸念を表明した。

 総裁は「財政状況が悪化すると、政府の支払い能力に対する信認が低下する」とし、「民間金融機関の信認は政府の信認にも大きく左右される」と指摘。「非常時における政府の各種の積極的施策が成功するかどうかは、中長期的な財政バランスの維持に関して政府への信認が維持されているかどうかにかかっている」と述べた。そして、政府への信認の実体は「財政バランスを維持していく国民の意思」であるとして、「国民の意思と無関係に、政府が『打ち出の小づち』のように財政政策を無限に展開できるわけでない」と述べた。

 現在の日本の財政の状況は「非常に深刻」だが、「長年、財政状況が悪いにもかかわらず、国債は円滑に消化され、長期国債の金利も低位で安定的に推移しているため、財政悪化に伴う危険に警鐘を鳴らす議論は、時として『オオカミ少年』のような扱いを受けることがある。しかし、どの国も無限に財政赤字を続けることが出来る訳ではない。政府の支払い能力に対する信認は非連続的に変化しうる」と述べた。

 また、「財政赤字の拡大や日銀の独立性が尊重されていないと感じられる出来事が起こると、最終的に激しいインフレが生じるだろうと考える傾向が生まれる」、「はっきりしていることは、予想は非連続的に変化するということ」と指摘。「欧州周辺国のソブリン・リスク問題にみられるように、財政の維持可能性に対する信認が低下すると、財政と金融システム、実体経済の三者の間で負の相乗作用が生じ、経済活動にも悪影響が及ぶ」と述べた。

 日銀が国債の買い入れを行う際、銀行券の発行残高を上限とする、いわゆる日銀券ルールについて、「時として、そうしたルールを設けることに対する批判が聞かれるが、仮に、これだけ多額の国債を買い入れている中央銀行が、その買い入れに当たっての基本原則も明らかにせずに行動すると、不確実性が増大し、リスクプレミアムが発生することから、その分長期国債金利が上昇する」と説明。 例えば「ギリシャやアイルランドの中央銀行が突然国債買いオペを大規模にはじめると状況は更に悪化する」と述べた。

 戦前に国債の直接引き受けを実施し、景気浮揚に成功したとされる『高橋財政』について触れ、「高橋是清蔵相は軍部の予算膨張に歯止めをかけようとして凶弾に倒れ、結局はインフレを招いたが、たまたま軍部の予算膨張をおさえられなかったのではなく、市場によるチェックを受けない引き受けという行為自体が最終的な予算膨張という帰結をもたらした面もあったのではないか」と指摘。「引き受けという『入口』が予算膨張の抑制失敗という『出口』をもたした」と総括した。また、「今日の目でみて興味深いのは、高橋財政期の日銀による国債引き受けがあくまで『一時の便法』として始まっている事実」、「その後の歴史はこれが一時的なものではなかったことを示している」と述べ、政府関係者内の一部にある直接引き受け論をけん制した。

 そして、「通貨や金融システムの信認は相互依存の関係にある。信認は空気のような存在で平時は誰もその存在を疑わないが、信認を守る努力を払わなければ、非連続的に変化し得る。そして、一旦、信認が崩れると、経済に与える影響は計り知れない」と述べた。

(ロイターニュース 竹本能文;編集 長谷部正敬)
 

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コメント
 
01. 2011年5月29日 10:24:04: hoHjPQlpFU
白川は論外。
国民の命・生活よりも、「通貨の信認」(日銀のメンツ)とやらのほうが大事らしい。

02. 2011年5月29日 11:02:33: h69tTYryng
いやはや日銀はどうにもならんな。

03. 2011年5月29日 12:45:27: oz3zVsEkfw

日銀引き受けでも何でもいいですが、50兆円、100兆円、いや500兆円の財政出動をして、経済が高度な自律的成長軌道に乗ることができるのであれば、反対はしません。

かつての「高度経済成長」に匹敵する経済成長が再現ができるのであれば、財政赤字を解消することはできるでしょう。といってもそんなことは当時と現在の経済環境の違いを考慮すれば不可能であることは分かり切ったことです。

莫大な財政出動をすればするほど国民の将来不安は高まり、消費は減少し、内需は低迷することになるでしょう。何という皮肉でしょうか。

いつまでも無限に借り続けることが不可能であることは自明なことです。

いつかは借りを返さざるを得ないのです。それがどういう形を取るかは市場のプレーヤー達が決めることになるでしょう。

借りを返すことになる若い人には悪いですが、今は

「我が亡き後に洪水よ来れ」

という心境です。
 


04. 2011年5月29日 18:00:38: hoHjPQlpFU
■オオカミ少年ではなく、ただの危険人物:白川方明日本銀行総裁 (経済学者・田中秀臣教授)
白川日銀総裁の日本金融学会での講演に関する記事を読むと、
彼も一国の総裁なのだからその発言がどのように報道されるか、
一般の公衆にどのように受け取られるのかを十分に知っているだろう。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-21412920110528
これを読むといまの日本があたかもその額の多寡によらず、日本銀行の国債の直接引き受けで、
通貨の信認が低下し、財政破綻的な状況に落ち込むと確言していることになる。
もしこのような発言を他の政府内の政策担当者が発言すれば、それは進退にさえ直結する可能性がある。
なぜならば、講演の中で白川氏が自らいっている。
「通貨や金融システムの信認は相互依存の関係にある。
信認は空気のような存在で平時は誰もその存在を疑わないが、信認を守る努力を払わなければ、非連続的に変化し得る。
そして、一旦、信認が崩れると、経済に与える影響は計り知れない」
この「非連続的に変化」を引き起こす第一の引き金は、通貨の番人たる人物がこのような
「通貨の信認の低下」を軽々しく唱えることによってひきおこされかねない。
オオカミ少年よりも悪質な行為であるか、あるいは単に(大した政治的な圧力のない現状での暴発気味での)愚か者の行為である。
心ある政治家はすぐにこの総裁を喚問すべきでさえある。
まさにこの総裁の発言そのものが通貨の信認低下の引き金をひく可能性が大きいからだ。
戦後のハイパーインフレーション(定義にもよるが実情は「激しいインフレ」である)の歴史を紐解けばわかるが、
人々が「通貨の信認低下」を信用し、パニック的な現象に陥ったのは、大内兵衛のラジオ講話などがきっかけであった。
この当時の状況を石橋湛山は以下のように解説している。
「私は昭和20年の終戦直後、内外の情勢から推断し、
日本には激しいインフレを発生するごとき外力の圧迫が起こる危険はないと予言した。
ところがその頃の日本の多くの学者、評論家はほとんど一致して(あるいは今日でも同様であるかもしれぬが)
あらゆる悲観材料を数え上げて、インフレ必至論を高唱宣布した。
後にもいうが、終戦後の日本にインフレ傾向を促進した最も有力な原因は実はこれらの悲観論であったというても、過言であるまい」
(『戦後日本のインフレーション』)。
戦後の激しいインフレ期待は、このようなインフレを過度に警戒し、
それを扇動した学者や評論家によってかなりの部分がもたらされた。
それを現代の日本では白川方明総裁自身が行っている。
まさに本人は通貨の番人を気取っているかもしれないが、
この発言はむしろ将来的に通貨の信認の低下そのものをもたらす引き金になる可能性が大きい。
まさに日本経済最大の危険人物だといって差し支えない。
http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20110529#p1

05. 2011年5月30日 03:30:58: mHY843J0vA
>現在の日本の財政の状況は「非常に深刻」だが、「長年、財政状況が悪いにもかかわらず、国債は円滑に消化され、長期国債の金利も低位で安定的に推移しているため、財政悪化に伴う危険に警鐘を鳴らす議論は、時として『オオカミ少年』のような扱いを受けることがある。しかし、どの国も無限に財政赤字を続けることが出来る訳ではない。政府の支払い能力に対する信認は非連続的に変化しうる」

その通りですね
今は、ドルやユーロが安いし、弱い雇用やCPIでインフレがわかりずらいですが
国民も、数年以内に厳しい現実に気づくことになるでしょう


06. 2011年5月30日 07:19:31: 9oSA1AQNfA
水は一気圧100度C丁度で、沸騰するのではなく、静かに温度を上げれば沸騰しない
でそれ以上にもなる。しかし何かのきっかけで爆発的に沸騰する。それこそネパールの
蝶の羽ばたきがきっかけになって、沸騰するかもしれない。
>>1,>>2,>>4 氏は財政赤字が日本の貯蓄の範囲内にあるから、かろうじて通貨の信用
が保たれていることを度外視している。通貨印刷論者は茹でカエル状態にある日本円の
状況が認識できているだろうか。



07. 2011年5月30日 17:45:15: 2EP96Kj0DI
勘弁してよ、日銀。もう、引っ込んで欲しい。

この人たちにまかせて、「失われた20年」

 しょせん、前例踏襲の「官僚主義集団」


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