http://www.asyura2.com/11/hasan71/msg/831.html
Tweet |
http://eagle-hit.com/
2011年5月22日 21:44
17日に世銀が発表した報告書で、2025年の国際通貨体制は、ドル・ユーロ・人民元の3基軸通貨になるとの見方を示した。
報告書では「25年までに世界の経済成長の半分以上は、中国、インド、ブラジル、ロシア、韓国、インドネシアの6大新興国が寄与するようになる」と予測し、6大新興国が商業や金融を通じ低所得国の成長を牽引するという。一方、日本は大震災により経済が停滞すると見られている。
いわば、日本が没落し、中国が台頭する世界体制になるというのだが、新興国経済が幅を利かせるのは理解できるが、新たな国際通貨体制のなかで、ドルとユーロが主要通貨となっているかは、はなはだ疑問である。
本日の産経ニュースで、中国マネーの台頭と対照的な日本についてのコラムがあったので、一部抜粋しておこう。
◆中国マネーパワーの急速な台頭を端的に示すのは人民元現預金合計量(M2)である。米中枢同時テロ「9・11」直前から現在までの10年間で5倍以上増えた。対照的に、日銀はお札を増刷したあとは回収し、円マネー量は10年で20%しか増えなかった。デフレが慢性化し物価の下落以上の速度で国内総生産(GDP)規模は縮小し続け、昨年には中国に抜かれた。
◆人民元を裏打ちしているのはドルである。中国は米国からなだれ込んでくるドル資金を人民元に換え、それを元手に国有商業銀行融資を増やしてきた。中国政府は外国為替レートを管理し、人民元相場をドルに対して小刻みに切り上げてきた。人民元は円のような国際決済通貨とはいえず、中国から外への持ち出しは制限されているが、中国の企業、投資家、消費者は本国の銀行の口座にある預金量に応じて外国でほぼ自由に投資やショッピングができる。
◆最も深刻なのは未曽有の大震災を被った日本である。菅直人政権は復興財源確保のために増税を真っ先に考える。政府も日銀も円高・デフレ容認に傾斜するのだから、消費も輸出も細る恐れが強い。日本にとって、「3・11」の意味はもはや明白だ。日本という国と国民が貧しくなることは火を見るよりも明らかで国家非常事態の局面にある。中国は弱る日本をマネー力にもの言わせて、安く買いたたくだろう。
(産経ニュース 09:02)
◇
現状、人民元は実質ドルペッグになっており、為替操作をしているが、このような統制経済が、逆説的に中国経済を金融面から支えている実態がある。
一方、日本の金融当局がデフレ政策をとり、経済停滞をさせてきたのは、金融面からいえば、国債増発による金利負担が増大したからであり、金利抑制が至上命題となってしまったからだ。円の価値を下げるわけにはいかなくなったのだ。
震災後も、アジアのマネーが日本の不動産や企業への投資が流入しているという報道もあり、特に中国が今後も安くなった土地や企業を買い叩かれる可能性がある。
記事にもあるように、日本は貧しい国へと転落していくのは必至の情勢である。
中国は「911テロ」後に台頭してきたのならば、
日本は「311地震」後に没落していく運命にあるのかもしれない...。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。