http://www.asyura2.com/11/hasan71/msg/821.html
Tweet |
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-21212220110520?sp=true
2011年 05月 20日 12:56 JST
トップニュース
北朝鮮の金正日総書記が訪中=韓国メディア
訂正:ホンダの米完成車在庫、6月最低も7月から回復へ
重複整理など構造改革は予定通りのスピード=パナソニック社長
薄型テレビの投資ほぼ完了、12年度から環境エナジーが逆転=パナソニック社長
[東京 20日 ロイター] 東日本大震災から2カ月がたつ中、個人投資家の投資マインドは慎重で戻りは鈍い。ロイターが20日にまとめた個人投資家調査では、日本株への投資スタンスを示すロイター個人投資家DI(「強気」の割合から「弱気」の割合を引いて算出)はマイナス38(前月マイナス44)となった。
今月の調査では、震災復興財源についても聞いたところ、「消費税の引き上げはすべきではない」が63.5%を占め、仮に引き上げても許容できる消費税率の上限は「10%」との声が多かった。また、原子力発電所の削減・廃止を全体の7割が支持するなど、震災直後と比べ原発離れの機運が一段と高まる中で、太陽光など再生可能エネルギーの活用が注目を集めている。
調査は、ロイター.CO.JPの個人投資家向けメールマガジン購読者である全国の個人投資家を対象に実施し、769人(男性94%、女性6%)が回答した。年齢層は20代が2%、30代が9%、40代が20%、50代が22%、60代が30%、70代以上が16%。調査期間は5月9日─12日。調査期間中の日経平均は9800円を挟んだもみ合いで推移した。
<震災による消費税増税「すべきでない」が6割>
東日本大震災の復興財源について聞いたところ、「消費税の引き上げはすべきではない」が63.5%と多数を占めた。消費税引き上げに反対する向きからは「国のあらゆる無駄な支出を削減すべき」(70代以上男性)、「公務員給与の引き下げ、特殊法人解体などやるべきことは山のようにある」(40代男性)として、まずは無駄な歳出の見直しを優先すべきとの声が多かった。また、景気低迷時の消費税増税は、個人消費の低迷や企業収益の減少を招き、「結果的に税収総額が減る」(50代男性)との懸念もある。震災復興を遂げた後の使途が不明との指摘も多く、「大震災を口実に恒久増税はすべきでない」(60代男性)、「被災者も負担増となり不平等だ」(40代男性)との批判的な見方が相次いだ。
一方で、「消費税の引き上げはやむを得ない」は36.5%となり、「国民一丸となって復興するには消費税引き上げが一番平等と考える」(40代女性)との声が出ていた。許容できる消費税率の上限については「10%」が53.4%と引き上げ許容派の過半数を占め、次いで「15%」が15.7%、「8%」が12.3%だった。
消費税引き上げには条件が必要と回答した向きからは、「食料品や生活必需品を除外する」、「使途を震災復興に限る」、「期間を限定する」といった策への支持が多かった。「条件は必要ない」との回答は全体の1割にとどまった。
<高まる原発離れ、原発削減・廃止を計7割が支持>
政府は昨年6月に閣議決定したエネルギー基本計画で、2030年までに原発14基以上を新増設し、原子力発電比率を約5割とする目標を掲げている。東京電力(9501.T: 株価, ニュース, レポート)福島第1原子力発電所の事故を受け、日本の原発政策はどのように変化すべきかを聞いたところ、「エネルギー確保のため、計画どおり原発を増やすべき」が26.3%となり、震災後の3月緊急調査時の42.9%から大きく低下した。
一方で原発の削減・廃止を求める声は合計で全体の73.7%(3月57.2%)に達した。内訳をみると、「原発政策を見直し、原子力発電所を減らすべき」は56.4%(3月44.2%)、「危険なので原発は廃止すべき」が17.3%(3月13.0%)に上昇し、原発離れの気運が高まっていることがうかがえる。
原子力発電に替わるエネルギー確保の方法については「再生可能エネルギーなどでの代替」を支持する声が36.5%と最も多く、「太陽光、風力、波力、地熱エネルギー等の利用」(50代男性)などが注目を集めている。次いで「発電方法の技術革新」が25.6%、「企業・個人の節電」が9.5%となった。その他を選択した向きからは「東日本50ヘルツ/西日本60ヘルツの共通化」(60代男性)、「発電と送電の経営分離による民間企業の発電市場参入推進」(40代男性)が挙げられていた。
<個人投資家DIはなお慎重>
日本株への投資スタンスを示すロイター個人投資家DIはマイナス38で、前月のマイナス44からやや改善した。ただ、3月震災後の緊急調査時(マイナス30)を下回っており、個人投資家は依然として慎重な投資スタンスを維持している。
業種別にみると、東日本大震災の影響で停止していた生産活動の再開前倒しなどを背景に、IT(情報技術)・ハイテクが震災後の落ち込みから改善したほか、自動車も若干持ち直した。一方、復興需要に対する期待感から震災後に強気に傾いていた建設・不動産が鈍化したほか、卸小売、金融・保険などの低迷が続いている。
「弱気」との回答をみると、「原発の不安が解消できない限り各企業は前に進めない」(50代女性)、「震災被害の詳細が明らかになっておらず企業業績が不透明」(40代男性)、「サプライチェーンの復活には時間がかかる」(70代以上男性)などと震災や原発事故による影響を懸念する声が目立つ。また「福島原発の収束への道筋を世界に納得させる力が今の政府にあるとは思えない」(40代男性)、「場当たり的な政界とそれに苦言を呈さない財界に失望」(30代男性)といった声があり、政府に対する不信感も日本株の重しになるとみられている。このほか「円高による収益の減少および国内生産の海外移転」(60代男性)、「QE2(量的緩和第2弾)終了後の米経済対策を見極めるまで買う理由が見当たらない」(60代男性)などと、円高進行や外部環境に対する警戒姿勢も示された。
一方で「強気」との回答をみると、「長期で考えれば震災の復興需要など内需に期待が持てる」(50代男性)、「被害工場の生産開始がかなり早い」(70代以上男性)などと復興需要に対する期待感が強い。また「圧倒的に安い」(50代男性)、「長期的にみてこれ以上の下げ幅は小さい」(30代男性)など日本株のバリュー感を意識する見方もあった。
「現在、投資したい/投資資金を増やしたい株」(複数回答)では、成長株に対する人気が高まる一方で、割安株の人気はやや低下した。「現在、投資しようとしている/投資金額を増やそうとしている金融商品」(複数回答)では、国内株式がやや上昇する一方、預貯金や外国株式、外国債券などの人気が低下した。株式投信も低下しており、内訳では日本、北米、ユーロ圏の人気が低下する一方、アジア・オセアニアやブラジルが高まった。
「現在、外為証拠金取引(FX)をしているか、もしくは将来やりたいと思っているか」との質問には、28%が「はい」、72%が「いいえ」と回答。「はい」との回答は前回調査から1ポイント上昇した。
*ロイター.CO.JPの個人投資家向けメールマガジン購読者は35歳以上の男性が多く、平均年収は約800万円。半数以上が1000万円以上の金融資産を保有している。
今回の回答者の金融資産残高(除く不動産)別構成をみると、500万円未満が24%、500─999万円が18%、1000─1999万円が20%、2000─2999万円が10%、3000─4999万円が14%、5000─9999万円が9%、1億円以上が5%だった(自己申告に基づく)。
(ロイターニュース 寺脇麻理、杉山容俊、程近文、企画協力:下郡美紀、新倉由久)
© Thomson Reuters 2011 All rights reserved.
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。