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(http://jp.wsj.com/Finance-Markets/Foreign-Currency-Markets/node_236591)
【ニューヨーク】13日の米国債市場では、米国債の値動きが世界的金融危機で騒然となった直前以来の水準まで落ち着いた。これは、嵐の前の静けさだと一部の参加者はみている。
米国債市場の相対的な静けさとは対照的に、商品相場や通貨市場はこの1週間、劇的な値動きを示している。投資家がリスクの高い資産の持ち高を解消したためだ。そして、数多くのリスクイベントがあるにもかかわらず、米国債の変動率はほとんど高まらず、危機以前の水準まで現状に対する満足感が回復したのかという疑問が一部で浮上している。
モニュメント証券のストラテジスト、マーク・オズワルド氏によると、10年米国債先物の30日間の変動率(ボラティリティー)は、2007年4-6月期以降の平均7.8%に対し、このところは4.04%に落ち込んでいる。メリルリンチのオプション変動率推計指数(MOVE)も、07年7月の低水準近辺で推移している。
大手金融機関が世界的な金融危機に見舞われた08年には、安全投資の買いを集めた米国債は、変動率が急上昇した。現在は、ギリシャやアイルランドなどの巨額な債務に苦しむ国々が、世界の金融システムにとって最大の危険要因となっている。
加えて、中東の民主化を求める動きから派生した地政学的不透明感や日本の原子炉事故、米国の財政問題などが、世界中の市場に悪影響を及ぼしている。
これらの出来事で安全逃避先を求める着実な流れが促されているが、米国債はこれまでの狭い値幅で推移している。景気回復が減速することへのこのところの懸念に直面しつつも、指標銘柄の10年米国債の利回りはこれまで通りの値幅内で推移している。
「これはやや異例なことに思える。現在、この世の中には懸念材料が数多くあり、心理的に市場が相手にできることには限度がある。これはやり過ぎだ」とオズワルド氏は指摘した。
「この自己満足は懸念すべきことで、問題が訪れる兆しとなる可能性がある。株式市場や商品相場、ドル相場などのほかの市場が次第に不安定になると、いずれ債券市場もその動きに見舞われると懸念せざるを得ないだろう」とオズワルド氏はみている。
このオズワルド氏が言う危険が、いつ、どのようなきっかけで米国債市場の無風状態を打ち破るかが問題だ。
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