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節電失業12万人の恐怖
http://gendai.net/articles/view/syakai/130465
2011年5月16日 掲載 刊ゲンダイ
潜在的失業者は70万人増とも
予想通り、今夏の電力不足が雇用悪化の引き金になる恐れが出てきた。ただでさえ失業率は4.6%(3月)と高止まりしているのに、節電がさらに悪化させることになりそうだ。
電力不足はさまざまな産業に影響を与える。飲食店は営業時間を短縮せざるを得なくなり、工場では生産ラインが停止し、人が余る。
第一生命経済研究所の永浜利広主席エコノミストの試算によると、東京電力と東北電力の供給不足率は最大前年比3.6%減で、その際、就業者数は約12万人減少するという。
「電力供給量が10%減少すると実質GDPは1.9%減少します。またGDPが1%減ると、就業者数は0.3%減少する関係にあります。これを前提に、電力供給量が3.6%減少した場合、就業者数は11万6000人減ることになります」(永浜氏)
業界別で最悪なのはレジャーや飲食、観光などのサービス業で3万1000人減、次いで卸売・小売業の2万9000人減と続く。製造業全体では4万4000人の職が奪われる。
夏場の節電が25%だったら8万4000人、最も少ない節電15%でも5万人が職を失う。
「今年の夏だけの話ではありません。電力供給が回復するまで数年は続くはず。となると、今後は、夏に景気が悪化して雇用環境も悪くなり、秋に回復しても、また翌夏には悪くなるという繰り返しになる危険性があります」(永浜氏)
もうひとつ、不気味な数字がある。「震災の影響で3月に潜在的失業者数が70万人増。失業率換算で約1.1%になる」という熊野英生氏(同首席エコノミスト)の試算だ。この隠れ失業者を加えると失業率は5.7%に高まる。そこに節電クビ切りが重なるのだ。背筋が凍る夏がやってこようとしている。
【主な産業の就業者数におよぼす影響】
◇産業/最電力ベース/25%節電/15%節電
◆農林水産業/8000人/6000人/4000人
◆製造業(全体)/4万4000人/3万2000人/1万9000人
◆製造業(一次金属)/3000人/2000人/1000人
◆製造業(一般機械)1万1000人/8000人/5000人
◆製造業(電気機械)/6000人/4000人/3000人
◆製造業(輸送用機械)/7000人/5000人/3000人
◆製造業(その他製造)/8000人/6000人/3000人
◆建設業/3000人/2000人/1000人
◆電気・ガス・水道/3000人/2000人/1000人
◆卸売・小売/2万9000人/2万1000人/1万2000人
◆運輸・通信/9000人/6000人/4000人
◆サービス業/3万1000人/2万2000人/1万3000人
◆全産業/11万6000人/8万4000人/5万人
※第一生命経済研究所の資料より作成
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