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「5月1日」。東京電力にとっては、ひじょうに大切な1日である。
1951年の5月1日に現在の企業体となった、創業記念日にあたるのだ。関係者によると、会社休日でしかも特別手当として数万円が支給されるというのだ。社員にとって、東京電力に入社した幸せを実感できる日だろう。
「数万円、たしか5万円もらえると聞いたことがあります」と、他の電力会社の中堅社員ら複数の関係者の証言を得た。だが今年は?・・
■貯金1億円の猛者も・・
平均年収757万円(40.6歳)。これは有価証券報告書に記載されている数字であるが、電力各社を比較すると、東電の社員平均年収は757万円となっており、9番目ということになる。
ただ、これを額面どおり受け取る電力業界関係者はいない。「東電さんは10社の中でも別格です」という声が聞こえてくる。業界関係者は「昔から高収益で、しかも組合が強いので、業界全体で言えることですが待遇はいいです。趣味が貯金で、しかも独身で30代なのに○○千万円と貯めている社員もいます。東電さんなら…」と続ける。30歳代で貯金1億円以上という人がいても不思議ではない。
初任給は同じようだが、「30歳代で1000万円に到達しますし、賞与も年間200万円くらい行く人もいるらしいです」という。社員寮が月額家賃2000円だという。
余談になるが、部長レベルになると、接待費が年間100万円以上あるそうです」と関係者は言う。
だからなのか、東電本社からJR山手線の高架を一本挟んだところにある、銀座のクラブにも出没する機会は多いそうだ。「電力がないとあなたたちは営業できないね。電力を作っているのは我々だよ」という幹部の発言は、銀座界隈では広まっているほどだ。
これだけの高待遇なのだから、この業界自体の就職も狭き門で、東大、京大をはじめとする有名大学卒はゴロゴロ社内にいるのだという。
■企業年金は月額40万円以上・・
東電では、退職者を対象にしたセミナーを毎年行っているそうだ。そこで参加者たちは公的年金の少なさに唖然とし、企業年金の多さにビックリするのだという。
内部資料によると、同社の企業年金は月額40万円だというのだ。公的年金の倍以上だから、社員が驚くのも当然だ。東電に入って良かったと実感し、晴々として会社を去っていくのだ。
ただし、日本航空(JAL)の経営破たんでもヤリ玉に挙げられたように、福島第一原子力発電所の事故の補償に関して、今後はこの企業年金が問題となってくる可能性はなくもない。
役員のみならず、全社員が給与の減額を飲まずにはいられなくなってしまった。
東電でさえ・・一生安泰という勤務先はないのだ。
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