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現在のシステムが続く限り、今後、さらに大衆の生活水準は低下していくことになりそうだ
http://president.jp.reuters.com/article/2011/05/07/8E0AAE90-6FE5-11E0-931A-50013F99CD51.php
世界の年収最新レポート【1】ビックマックは世界一「安く」、米は「高い」国ニッポン
プレジデント 2010年11.29号
本当に生活しやすいかどうかは、賃金の水準だけで推し量ることはできない。
鈴木雅光=文 PANA、PIXTA=写真
キーワード: 世界の年収最新レポート 経済・金融 収入・給料
格差の拡大が叫ばれる日本。不景気が長期化し、給料の絶対額も減少気味だ。しかし日本を世界の国々と比べたらまったく違った姿が見えてきた。
東京の平均は年収349万円
ビックマックは世界一「安く」、米は「高い」国ニッポン
日本人の平均賃金は、世界的に見てどのくらいの水準にあるのだろうか。スイスの大手金融機関であるUBSが作成・公表している調査レポート 「Prices and Earnings」には、世界主要都市の平均賃金や物価水準などが掲載されている。その2009年版によると、東京の平均賃金は、年収ベースで349万 円。この数字自体は、その他の海外の主要都市に比べて、それほどそん色はない。
ちなみに、トップはスイスのチューリヒで517万円、以下、デンマークのコペンハーゲンが489万円、スイスのジュネーブが481万円、アメリカの ニューヨークが459万円と続く。年収ベースで上位20位に入っている都市は、アジアでは東京のみ。それ以外は米国が2都市、欧州が15都市、オーストラ リア、カナダが1都市となっている。
尖閣諸島問題などで最近、何かと話題にのぼる中国は、北京の平均年収が61万円だ。最近は、GDPで中国に抜かれたとか、液晶テレビで韓国に負けたとか、不景気な話ばかりが続く日本経済だが、まだまだどうして、先進国としての地盤はしっかりしていると考えてもいいだろう。
ただ、本当に生活しやすいかどうかは、賃金の水準だけで推し量ることはできない。やはり物価水準との比較が大事だ。年収500万円で、1年間の生活 にかかる食費、被服費、居住費などのコストが450万円であるのと、年収300万円で、1年間にかかる生活コストが100万円であるのとでは、断然、後者 のほうが生活しやすい。つまり、少なくともお金の面で見た生活のしやすさは、賃金だけでなく、物価水準も併せて考える必要がある。
同じ時間働いたら倍以上米が買える
では、東京は物価水準から見て暮らしやすいのだろうか。この点については、やや微妙なところがある。グラフを見るとわかるが、東京は平均年収ベース で見れば、グラフにある50都市中9位に入っているものの、1時間働いて米を何キロ買うことができるのかという比較になると、かなり下位にランキングされ てしまう。
ちなみに東京で1時間働くことによって買うことのできるお米の重さは2.9キログラム。これに対して、一番たくさんのお米を買えるのがニューヨー ク、トロント(カナダ)、ロンドン(イギリス)、バルセロナ(スペイン)の4都市で、いずれも何と7.5キログラムにもなる。単純に比べて日本の2.5倍 の量のお米を買うことができる計算だ。
以下、チューリヒ、ルクセンブルク(ルクセンブルク)、ジュネーブ、コペンハーゲン、ロサンゼルス(アメリカ)と続くが、上位16都市はすべて、平均賃金で上位20位以内に入っている都市ばかりだ。東京の2.9キログラムという数字は、グラフの50都市中31位である。
この数字は何を意味しているのか。1時間の労働で買えるお米の量に関するランキングを額面通りに受け止めれば、東京は比較的高賃金都市ではあるけれども、物価が高く、かなり住みにくい所ということになる。
そこで次に、1時間の労働時間で買えるビッグマックの数を見ると、何と東京は5個も買える計算になる。この数は、カナダのトロントと並んで、世界中の主要都市のなかで最も多い。
ちなみに3位以降については、ロンドンとロサンゼルスが4.6個。ニューヨークとシドニー(オーストラリア)、香港(中国)が4.3個、チューリヒ、ルクセンブルク、ダブリン(アイルランド)が4個となっている。
お米とビッグマックを比較すると、基本的にいずれも上位にある都市は似ている。つまり購買力の高い都市は、お米でもビッグマックでも、大きく変わる ことはない。ところが、東京だけ、ビッグマックについてはトップであるのにもかかわらず、お米になると50都市中31位まで下がってしまう。
恐らく、その背景にあるのは、規制の存在ではないだろうか。日本において「お米」は生産調整によって、政府が買い上げるという形を取ったことから、 国際水準から見て異常なまでに高い値段になってしまった。つまり、日本人は世界で最も高いお米を食べさせられているのだ。ここで規制の是非について議論す るつもりはないが、1時間で買えるビッグマックとお米の数字を比べると、規制の存在は、生活コストを確実に上昇させるということが見えてくる。
その他の物価を見ても、東京の物価は全体的に、まだ世界では割高なレベルにある。同レポートによれば、家賃を除いた物価水準は、ニューヨークを100とすると、東京のそれは世界でも4番目に高い数字になっている。
今の東京は、ファストファッションのお店が次々に開店し、1本1000円のデニムジーンズや、1着100円という超格安セーターも登場した。またラ ンチタイムともなれば、ビジネスパースンがハンバーガーや牛丼などファストフード店の前に列をつくっている光景を見ることも多い。筆者の近所にあるお弁当 屋さんでは、ついに1個250円のお弁当が売られるようになった。
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