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震災後も「無縁社会」は続行中!?草食系男子と隠れひきこもりの新しい“絆”の作り方 「なんとなく海外逃避」が1万人
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投稿者 sci 日時 2011 年 5 月 06 日 14:09:14: 6WQSToHgoAVCQ
 

TOP経済・時事僕らの「人生交差点」〜アフター3.11を生き抜く究極の二者択一【第2回】 2011年5月6日
西川敦子 [フリーライター]震災後も「無縁社会」は続行中!?草食系男子と隠れひきこもりの新しい“絆”の作り方
「家に帰るのが怖い」。近頃、独身リーマン、OLの間でそんな声が増えている。
「一人ぼっちのマンションで余震におびえる夜はもうたくさん。眠れないまま布団の中で悶々としていると、『巨大地震が起きて、そのまま孤独死した らどうしよう』とか、『結婚もせず、心から気を許せる友人もいない自分はつくづく孤独な人間だ』なんて考えてしまうんです」(31歳女性・広告代理店勤 務)
 震災後、あらゆるメディアで目にするようになった「絆」というキーワード。だが、顔の見えない日本人同士の結束力は高まっても、身近な人々――上司や部下、家族、異性との絆は、あまり感じられないのが現実ではないだろうか。
 一方、いよいよこれから「震災不況」は本番となりそうな様子。厳しい峠を一人で乗り越えるのは精神的にもキツそうだ。とはいえこのご時世、そう簡 単に結婚相手やフレンドリーな職場が見つかるはずもない。そこで今回はあらためて「ニッポンの絆」とは何か、見つめ直してみることにした。果たして「 m草食 系男子」が見出した居場所とは!?うつギリギリの場合の奥の手とは!?
――この連載では、“問題の現場”を知る2人のインタビュイーが登場。それぞれの立場から混迷期のサバイバル術を語ってもらう。第2回目のテーマは「絆」。急速に変わる社会で「新しい居場所」を探る方法を2つ聞いた。
「寄り添う」東京ボランティア市民活動センター所長 山崎美貴子さんの話
新しいボランティア青年の姿!?被災地に駆け付けた「草食系男子」たち
 女性を口説く気にはならないけれど、同じ日本人として、苦しんでいる人は見ちゃいられない――。東京ボランティア・市民活動センター所長の山崎美貴子さんの話から、そんな「新しき日本男児」の姿が浮かび上がってきた。
山崎美貴子さん/明治学院大学教授・副学長、神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部長を歴任。1986年より東京ボランティア・市民活動センター所長に。ボランティア活動などを精力的に推進。『ボランティア活動のひろめ方』(第一法規)など著者多数。
「今回の震災でボランティア活動の中心となっているのは、いわゆる『草食系男子』なんです。ボランティアが急速に増えたのは、阪神淡路大震災以 降。このときは学生が大勢参加した。その前はおもに中年の女性たちが活動を支えていました。ところが今回の中心層は、会社を休んで駆け付けてくる 20〜30代の男性たちです。
 昔のボランティア青年は自己主張が強くて、いかにも熱血漢という感じだったんだけど、彼らはあきらかにそれとは違う。非常に淡々とした態度なんです。いかにも草食系、というタイプが多いんですよね」
 山崎さんが驚いたのは、災害ボランティアとしての彼らの優秀さだ。
次のページ>>無縁社会を生き抜く“新しい安全弁”

「インターネットを効率的に使って情報収集し、的確に行動する若い男性が多いのには驚きました。前のめりになるのではなく、できることを着実にやっていく。じつに冷静です。
 被災者の方々との距離の取り方も抜群。場の空気を読みながらそっと寄り添う感じですね。『おばあちゃんが大切にしていた思い出の机が泥にまみれて いる』と聞けば、掘り起こしてきれいに洗い、黙って置いておく。けっして押しつけがましくない、さりげない思いやりを示すんです」
“ゆるい絆”を作るのがうまいのは、日頃からSNSで顔の見えない人々とつながることに慣れているせいかもしれませんね、と山崎さん。
 もっとも、その仕事ぶりは「献身的」というより、どちらかといえばマイペース。バスでの移動中、温泉を見つければついでに浸かってくる、といった調子で、どこか余裕が感じられるとか。
 さらに、「草食系ボランティア」たちの中には、「最近までひきこもっていたのではないか」と感じさせる若者もちらほら見られたそうだ。「人と話をするのは苦手なのですが、いいですか」と断ったうえで、黙々と働く姿が印象に残っているという。
無縁社会を生き抜く“新しい安全弁”「ボランティア」という第四のコミュニティ
 この大型連休中も、相当数の人々がボランティア活動に参加している。GWといえば、家族がレクリエーションを楽しむものと相場が決まっていたが、変われば変わるものだ。
「今は“新しい絆”の作り直しの時期なんです」
 山崎さんはこんな話をしてくれた。
「日本の社会には大きく3つの絆がありました。家族、会社、そして地域などのコミュニティ。この3つが安全弁となって人々の生活を守っていたわけ ね。ところがご存知のように、会社は終身雇用を保障しなくなり、家族形態も個人化、多様化して、親子兄弟の助け合いが減った。ご近所付き合いもなくなって います。つまり、会社も家庭も地域も、もう安全弁の役割を果たせなくなったわけです」
 就活であれ、婚活であれ、安全弁を勝ち取るには強烈な上昇志向や果敢に異性にアプローチする能力が不可欠だ。無縁社会は、淡々と生きている草食系男子にとって、かなり生きづらい世の中かもしれない。
次のページ>>『震災ハイ』で思わずボランティアに参加してしまった人も
ところが今、新しい安全弁が生まれようとしている、と山崎さんはいう。「ボランティア社会」という第四のコミュニティだ。そして、そこで必要とされる能力は、ビジネス力や婚活力はまた違ったものらしい。
「ボランティアって、ただ単に壊れた家を直したり、掃除したりすることじゃないの。泥かきしながら、悲しみ、苦しんでいる人の気持ちに寄り添う。 そうやっておたがいの絆を作ることなんです。被災地に出発する前にそういう話をすると、彼らはすぐにどういうことかを理解して、上手に実践するんですよ」
 互いの距離をはかりながら相手を思いやる力。感受性や共感力といった、柔らかな能力が尊重されるコミュニティが生まれつつあるのかもしれない。
「避難所で、『絶望とはこういうものだったのか、と知りました』と肩を落としていた方が、その後でこんなことを話してくださったんです。『若い人がこうして力になってくれる、そっと寄り添ってくれる。人生はやっぱり捨てたものじゃないですね』と。
 泥かきすることで人の悲しみに触れ、自分の中の何かが揺さぶられる。そのとき、お互いの間に関係性が生まれるんだと思うんです。これからの世の中、そういう絆があってもいいんじゃないでしょうか」
 別にボランティアでなくてもかまわない。SNSでも趣味の世界でもいいから、共感できる相手をたくさん作る。親や周囲の価値観に惑わされず、自分らしい居場所、絆をできるだけ多く持つことがこれからの時代を生き抜くカギになるのでは、と山崎さんは言う。
「テレビで被災した人々の様子を見ているうちに、いわゆる『震災ハイ』になっちゃって、思わずボランティアに参加してしまった、という人もいるか もしれない。あとで『オレ、あの時はどうしちゃったんだろう』って首を傾げたりして。でも、それでもいいじゃないですか。人の気持ちに関心を持つことが、 すべての始まりなんですから」
「脱出する」ジャーナリスト 皿井タレーさんの話
「なんとなく海外逃避」が1万人の時代増殖しはじめた“外こもり”の人々
 職縁も地縁もご縁もなかなか望めない、今どきの日本。だが、思い切って外に飛び出してみると、事情はまた違ってくるかもしれない――そんな希望を抱かせてくれるのが、「外こもり」と呼ばれる人たちだ。
次のページ>>ジャパニーズサラリーマンの「仕事の流儀」にお腹いっぱい
 外こもりとは、海外の都市にひきこもる人々のこと。典型的なパターンは、ふだんは物価の安い東南アジアなどで暮らし、たまに日本に「出稼ぎ」に帰ってくるというもの。軍資金が底をつけば日本でアルバイトをし、また海外でのんびり暮らす。
 とはいえ、実際は現地で就活している人、バイト収入を得ている人も少なくないようだ。元ニートだけではなく、脱サラ組や、留学や旅行先でそのまま 居つく若者などタイプもさまざま。バンコク在住のフリージャーナリスト、皿井タレーさん曰く、日本のメディアがイメージする“貧しく孤独な自閉者”といっ た外こもりはけっして多数派ではない、とのこと。現地で出会った彼氏、彼女とめでたくゴールインしハッピーに暮らす若者もいるらしい。
皿井タレーさん(写真右)/バンコクを拠点とするライター。『バンコク 裏の歩き方』『さわやかタイ読本』『バンコクジャパニーズ列伝』など、タイに関する著書・共著書が多いが、昨年出版された『バンコクで外こもり! 』(河出書房新社)が話題に。近況や連絡先は現地発のブログで。
「多くは外こもりという生き方を選んだといった大げさな自覚はないのではないでしょうか。ちょっとした気分転換のつもりが、いつの間にか長くなり……といった軽いノリの日本人も少なくありません」
 グローバル化で国境の敷居が低くなった分、なんとなく移住してしまう若者が増えているのだろう。今やタイ一国をとっても、外こもり日本人の人口は 約6000〜7000人と言われる。アジア全域には1万人いる、とも。この震災で国内の不況が深刻化すれば、「なんとなく海外逃避」する人は急増するかも しれない。
ジャパニーズサラリーマンの「仕事の流儀」にお腹いっぱい
 外こもりに人気のタイの中でも、とくに注目されているのが、昔からバックパッカーたちの聖地とされてきたバンコクのカオサン通り。世界一のゲストハウス街だ。
 なぜこの地が彼らを惹きつけるのか?
 まず挙げられるのは、この界隈の物価の安さ、治安のよさ、そして独特の異国情緒だろう。しかも近場には日本人向けの和食屋・居酒屋から、宅配弁当、漫画喫茶まであり、日本と変わらぬインフラが整備されているという。
 だが、なんといっても最大の魅力はタイならではの「ぬるさ」と「ゆるさ」では、と皿井さん。お気楽でおおらか、個人主義的な人々が形作るコミュニティがなんとも居心地いいらしい。
「いい歳をした大人の男が定職にも就かず、ごろごろぶらぶらしていても、ニートだ、プータローだと後ろ指をさされる雰囲気がないんです」
次のページ>>「逃げ場」があることを知っているだけでも救いになる
 たしかに、日本社会にはいったんレールを踏み外した人間を冷遇するようなところがある。再チャレンジも許されない。だから、誰もがレールから外れまいと必死だ。
 皿井さん自身、バンコクに住みついたのは、そんなコミュニティが息苦しくなったからだという。
「もともと会社員。1996年末からバンコクの現地法人に転勤し、4年半ほど責任者として働いていた。でも、バンコクでの暮らしが長くなるにつれ、ジャパニーズサラリーマンの“仕事の流儀”に従うことが、だんだん面倒くさくなってきました。
 顧客にはへーこらしつつ、出入りの業者はどやしつけ、現地スタッフは叱り飛ばす……途上国の日系現地法人ではよくあることです。でも、『朝から晩 まで仕事のことばかり考えていればいい』『一番達成感を感じるのは本社に評価されたとき』本気でそんな風に思っている日本人たちに囲まれていたら、なんか もうお腹いっぱいになっちゃったんですね。
 日本だったら、周囲に調子を合わせられたんでしょうけど。自分でも気づかないうちに、タイ人の『無理せず気楽にやろうよ』みたいなノリに脳ミソがやられちゃったのかもしれませんね」
 結局退職し、そのままズルズルとバンコクに居座り続けてしまったのだそうだ。
「逃げ場」があることを知っているだけでも救いになる
「頑張れ」「負けるな」は、日本ではごく当たり前のかけ声だ。「いや、僕は頑張りません」と口にすることは、この国ではまず許されない。頑張って いるほかの人々に迷惑をかけるからだ。「無縁社会」が叫ばれて久しい日本だが、そういう意味では見えない結束力がしっかり働いているのだろう。不文律に背 を向ければアウトサイダーと見なされ、心と生活の安定を失うことになる。
 だが、日本社会というコミュニティで頑張っていれば安定を手にできるのだろうか?
 皿井さんは、3月11日、日本で起きた巨大地震のことをニュースで知った。
 このとき、なぜか脳裏によみがえったのは、1995年の地下鉄サリン事件の光景だったそうだ。路上にうずくまるスーツ姿の人びと。道の両側を埋め尽くす何台もの消防車と救急車。そのときの異様な静けさ、不気味さは今も記憶に焼き付いている。
次のページ>>自分が安らげるコミュニティを探すことの重要さ
「未曾有の大災害とカルト宗教のテロ事件をいっしょに語るのは不謹慎かもしれませんが、ある日突然、理不尽に日常生活が損なわれる点では同じ。あ のとき、今の生活が今後も続くという保証はない、絶対の安定など存在しないのだと知りました。じゃあ、そんな時代をこれから生き抜かなければいけない若者 はどうすればいいのか?
 こういう考え方もあると思います。手に入らない『安定』にしがみつくのでなく、『自由』を追求する。つまり、自分が選んだわけでもない足元のコミュニティを出て、別のコミュニティに赴き、そこでの人生の可能性を試してみるということですね。
 外こもりと呼ばれ、ネガティブにひとくくりにされている人たちは、いわば体を張ってそういう実験をしている最中といえるかもしれません」
 この非常時に逃げ出すとはけしからん、と批判する向きもあるだろうが、皿井さんは「逃げ場があることを知っているだけでも、救われる人はいるはず」という。
「リストラ、離婚、いじめ――日本での日々に行き詰まりを感じたとき、一時避難所として外こもりライフを体験するのは悪くないと思います。もちろ ん当面の生活資金とか、帰国後の再就職や人生設計など、現実的な問題は残るわけですが、うつになったり、自殺したりするよりは確実にマシですから」
 もちろん、経済的な問題は大きい。将来への不安で押しつぶされそうになることもあるだろう。また、どんなに自由に見えるコミュニティでも、結束の強要や不公平の黙認といったことはつねに起こりうる、と皿井さんは言う。
 それでも、行き詰ったら日本社会の外に飛び出してみる、というのはひとつの選択肢かもしれない。
 非常事態は火事場の馬鹿力で頑張れても、その後どっと疲れが押し寄せたりする。そんなとき、つい「頑張れません」と言ってしまったばかりに、孤立 してしまうケースもあるだろう。そんなとき、少し休んで元気になったら、またやり直す力も湧いてくる。外こもり以外にも、方法はいろいろあるに違いない。――さて、とことん孤独を感じた時、あなたなら自分から誰かに寄り添いますか?それとも、新しい居場所を探しに行きますか?
質問1 孤独を感じた時、あなたなら自分から誰かに寄り添いますか? 新しい居場所を探しに行きますか?
描画中...
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その他
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誰かに寄り添う
 

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