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大震災 通貨量を増やさなければ復興はできない 増税では通貨量は増えない
http://www.asyura2.com/11/hasan71/msg/658.html
投稿者 ひょう吉 日時 2011 年 5 月 01 日 09:41:16: RdGoS4S9FGB2w
 

2011-05-01 ひょう吉の疑問 より
http://blog.goo.ne.jp/akiko_019/e/59df6e8028b673cf13e7236038c7b44b


震災で多くの国富が失われた。
これからますます失われるだろう。
それはまず預貯金の減少となって現れる。

被災者は現在今までの蓄えを取り崩して生活している。
銀行に預けたお金を取り崩すのだ。
そうなると東北地方を中心に銀行の預金量は減る。
ここでまず預金通貨の量が減少する。

銀行の預金量が減るということは銀行の貸し出しも減るということだ。
銀行の預金量が減れば、銀行の貸し出す融資額も減る。
これによって世の中に出回る通貨量は二重に減る。

被災企業の再建は多額の融資を必要とするが、それが通貨量の減少によって阻害される。
被災企業の再建がうまくいかなければ、そこで働く人々の雇用が保障されない。
雇用のない被災者は今までの貯蓄を取り崩すしかなく、銀行預金は減り、ますます通貨不足が加速する。

つまり国富が震災によって失われたことにより、日本全体の通貨量が減少する。
国富が失われたことは自然災害だからどうしようもないにしても、
政府が今しなければならないことは、国富の減少によって発生する通貨量の減少を食い止めることだ。

政府は増税によって復興費に当てようとしているが、これでは自分の血肉を自分で食っているようなもので日本全体の通貨量の増大にはならない。

1930年の昭和恐慌において時の蔵相高橋是清は、国内の通貨不足を解消するために日銀直受けの国債発行を行った。
その直前には金本位制を離脱し、現在の管理通貨制度への制度変更を行い、国家の裁量で自由に通貨の発行が行えるようにしている。
それは結果として円の価値を下げ、日本の製品が国外で売れるようになり、輸出の拡大をもたらした。
こうやって日本経済は昭和恐慌を脱出した。

国債を買い取った日本銀行がその国債を市中銀行に降ろした(引き受けさせた)のはその後である。

このことを見ても、震災時や恐慌時に通貨量を増大させることがいかに大事なことかが分かる。

ところが今の菅内閣は、国債発行の議論をするにあたってその償還財源をどうするかの話ばかりしている。
だから増税の議論ばかりが先行することになる。

増税の議論を先行させて消費は増えない。
逆に国民の財布のひもは堅くなるだけである。

今回の東日本大震災と、80年前の昭和恐慌との政府の対応を比較してみると、話の順番が全く逆になっていることが分かる。

当時の日本と違うのは今の日本は債権国であり、米国債だけでも少なく見積もっても60兆円以上の米国債をもっている。
一番手っ取り早いのはそのような外国債を売却してそれを復興費用に充て、通貨量を増大させることなのだが、そのような議論はなぜか封印されている。

通貨量を増大させねばならないときに、増税を言い出すのは国民を萎縮させるだけである。
日本の国富が震災によって減少したときに、増税をしてはいけない。

それよりも被災者に対して早く給付金を手渡すこと、それによって銀行預金の減少を食い止めること。
そして被災企業に対しては貸出金利を低くして経営者が銀行からの融資を受けやすくすることだ。
これは通貨量を増大させなければできないことだ。
労働力を活性化して失われた国富をもとに戻すには、通貨量の増大が必要なのだ。
通貨が自由に流通すれば、被災者は自由に活動できる。
今通貨量を増大させることはその活動を保障するためであって決して国民に贅沢をさせるためではない。

確かにアメリカが中央銀行(FRB)と組んで行ったドルの増刷(ジャブジャブ政策)は投機マネーの動きを勢いづけ、非常に不健全なマネーゲームの世界へと世界を引きずり込んでいるが、
日本が今置かれている状況はそれとは全く違う。

被災した地方自治体にも財源は残っていない。

被災した人、企業、地方自治体に通貨を供給するのは国に仕事なのだ。
それこそがまっ先にすべきことであって、
それが上手く行って初めて、増税論が出てくるべきなのだ。
その筋道が全く逆転している。

ピントのはずれた菅内閣にはお引き取りいただくしかなかろう。
 

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コメント
 
01. 2011年5月01日 17:02:55: PPAJr6WqwQ
多くの人が間違っている認識がある。

それは、生産物は一定でそれが先に生産されてそれを消費する、と思っている。
違う、正しくは
消費と同時に生産が起こる、である。

もうひとつの認識の間違いは、消費しているのはモノだと思っている。
違う、正しくは
消費しているのは、労働対価であり、すなわち所得である。

ここで認識を間違っているから、一定の生産量だから増税して分かち合うという発想になる。
消費しているのはモノだから、有限であり増税して分かち合わなければインフレになるという発想になる。

サービス業が典型だが、散髪屋さんなどでは消費された時点で生産が起こっている。お医者さんなども、診察をした段階で生産となる。
そしてほとんどすべてが労働対価であり、所得である。

音楽配信サービスなども、ダウンロードした時点で生産され、どれだけダウンロードされてもコストは一緒で、全て所得になる。

また、製造業でもカンバン方式で在庫をもたず消費されてから生産をしているに等しくなっている。従業員も派遣社員であり、生産した分しか賃金は払われないので、消費と同時に賃金が支払われるようなものである。
すなわち消費と同時に所得が生まれる。

自動車のようないろんな部品を集めたモノでも、部品は高付加価値商品であり材料と言えば鉄だけである。
付加価値の塊なのだ。したがってカンバン方式だから消費された時点で、生産が起こり、ほとんどすべて所得になるのとおなじである。

消費と同時に生産が起こり、それがすべて所得のような現代社会では、増税や社会保険料の負担アップは、すぐに消費を減少させて生産も減少させ、所得も減少させるという悪循環になる。

震災で被害を受けたところにお金を渡せば大きな消費が起こる。
消費が起これば生産が起こり、所得になる。

震災で被害を受けてないところを増税したら、消費が減って生産も減り所得も減る。
だから絶対増税したらだめなのだ。
むしろ減税しなければならない。

100年安心?の年金保険料や健康保険料が毎年上がるが、それが消費の減少と生産の減少、そして所得の減少になっている。

現代の経済構造を理解せずに、できている生産物を分かち合うというような経済の理解しかしていない者たちがこの日本をどん底に落としているのだ。


02. 2011年5月02日 00:55:30: F3cwtYLKSY
預金は運用先がなくて余ってるので預金が多少減ったからといって
貸し出しに影響するとは思えない
低金利の融資は日銀が復興支援オペを用意してたと思いますが?

「流動性の罠」から抜け出していない状態で通貨供給量増やして意味あるのか?と疑問に思う
今回の震災がこのわなから抜け出すきっかけになるかもしれないが


03. もうすぐ北風 2011年5月02日 15:50:19: 4pNSGecWzvedg : iE2MvJIGPI
投稿者の言うほどに資金需要が増加はしないと見る。
つまり設備投資だが、窮乏化の進行で需要が縮小すると生産はさらに縮小する。
01氏に基本的に同意。
大胆な政治決断で復興事業と大規模な生活支援支給を同時に行えば、窮乏化もデフレ恐慌も抑えることができる。
復興財源の創出など方法は幾つもある。
GDPは意味があるから使っている。
カネは良くても悪くても、その額の支出になれば効果が出る。
こちらを増やす代わりに、あちらを減らすのでは、何の意味もない。
信用創造が冷えているのだから、放置できない。
いったい、政府は何のための便利なペーパーマネーと思っているのだろう
政府が国家財政と勤労家計の区別が付かないのではしょうがないが。



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