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ドルの「洪水」、世界が拒否反応(WSJ) 米経済:見えぬ本回復 FRB、追加緩和打ち切るが… 
http://www.asyura2.com/11/hasan71/msg/654.html
投稿者 会員番号4153番 日時 2011 年 4 月 30 日 19:32:58: 8rnauVNerwl2s
 

WSJから
http://jp.wsj.com/Finance-Markets/node_226080


■ドルの「洪水」、世界が拒否反応


国際通貨基金(IMF)の一部加盟国は先週末、自国へのドル流入を抑制するために資本規制など、あらゆる選択肢を残しておくべきだと主張した。経済発展には投資が必要であることを考えると、資本規制は危険なゲームだ。しかし、一方で、このことは、米国のドル政策の失敗と金融上の指導力低下に対し、世界が拒否反応を強めている表れともいえる。

 ドルは世界の準備通貨である。同様に、米国の中央銀行である連邦準備理事会(FRB)は、世界の中銀に最も近い存在である。しかしながら、少なくともこの10年、とりわけ2008年終盤から、FRBは、唯一の関心事が米国内経済であるかのように振る舞ってきた。

 FRBの容赦ない金融緩和と議会の向こう見ずな支出策を受けて、投資家は、高いリターンと持続的な成長を求め、米国からアジアや南米などへ逃げ出した。IMFの予想によると、2009年7月から2010年6月までの間、トルコへの資金流入は対GDP比で6.9%、南アフリカは6.6%、タイは5%に相当する。

 この巨額な投資資金 は、流入国の中央銀行を苦境に陥れている。何も手を打たなければ、資産バブルとインフレを招く可能性がある。ブラジル(インフレ率は6.3%)と中国(5.4%はあくまで公式な数字であり、間違いなく実際はこれを上回る)は、ほかの国と同様、インフレの高進になんとか耐えている。これらの国は、利上げや自国通貨高の放置が可能だが、それは経済成長を鈍化させる危険がある。多くの国は、資金流入を止める手段として、そのような経済上の調整ではなく、資本規制や管理的措置を取っている。

 この1年、ブラジルは、株式・債券投資への課税を導入、預金準備率も引き上げた。インドネシアは、国債の保有期間を設定。韓国は、銀行の外貨調達の取引に制限を設けるなどした。ペルーとトルコも対策を取った。それでも、多くの新興国で、通貨は上昇を続け、資金の流入が続いている。

 こうしたいきさつを考えると、IMFのドミニク・ストロスカーン専務理事が今月、資本規制は「暫定的な手段」としては必要だと発言し、自由な資本移動に対するIMFの長年のコミットメントに終止符を打ったことは、驚くにあたらない。IMFが最後に同様の行動を取ったのは、1990年代半ばのメキシコ金融危機の時だった。

 IMFは先週末、そのような資本規制「手段」の発動時期に関する指針について、参加国の承認を期待していた。しかし、ブラジルのマンテガ財務相は指針の受け入れを拒否。資本規制は、他国の政策の影響に対抗するために必要な「自己防衛」手段であると主張した。もちろん、マンテガ財務相が言う他国とは、米国を念頭に置いたものだ。

 これに対してガイトナー財務長官は、新興国を反撃した。彼の反応は、1970年代にジョン・コナリー財務長官が欧州代表団に放った有名なセリフ「ドルは我々の通貨だが、あなた方の問題だ」と基本的に変わらない。

 つまり、世界は米国のドル安基準から自国を守り、おそらく最後には自由になろうとし始めている。欧州中央銀行(ECB)は最近、利上げを実施したが、インフレ発生を回避するために追加利上げを行うだろう。中国は、グローバル通貨への第一歩として、人民元建ての貿易の拡大を認めている。最近中国で開かれたBRICs会議で、指導者らは「安定と確実性をもたらす広範な国際準備通貨システム」の必要性を訴えた。彼らが言っているのはドルのことではない。

 米国内でさえ、ドルのヘッジとして商品(たとえば原油)や金を買う動きがある。ユタ州は最近、事実上の代替通貨として、金の売買を容易にする措置を取った。こうした動きが果たして賢明な投資かどうかは別として、間違いなく、これは、米政府の経済運営に対する不信感の兆候だ。

 オバマ大統領は今週、市民との対話集会で、原油価格の上昇は「投機筋」が理由だと述べた。彼は、ドル安に対するヘッジへと世界を突き動かしたFRBと財務省についても言及すべきだった。バーナンキFRB議長とガイトナー財務長官は、経済を膨張させ、資産価格を押し上げる、前代未聞の金融政策と財政支出策を故意に取ってきた。その代償が、今進行中のドル安と食品・エネルギー価格の上昇、そして米経済に対する信頼の低下というわけだ。


■米経済:見えぬ本回復 FRB、追加緩和打ち切るが… ガソリン高、雇用不安足かせ(毎日)
 http://mainichi.jp/life/today/news/20110430ddm008020055000c.html

 【ワシントン斉藤信宏】ガソリン高や雇用不安、住宅市場の回復の遅れが足かせとなり、米景気の本格回復がなかなか見通せない。28日発表の11年1〜3月期の米国内総生産(GDP)の伸び率は前期(10年10〜12月)比1・8%と、前期実績の3・1%から大幅に鈍化。ガソリン高進行などでけん引役の個人消費の先行きが不安視される状況だ。米連邦準備制度理事会(FRB)は27日、昨年11月から続けてきた追加の量的金融緩和策を予定通りに6月末で打ち切る方針を決めたが、金融正常化への道のりは容易ではなさそうだ。
 ◇住宅市場「二番底も」

 1〜3月期の米GDPの伸びが鈍化した大きな要因は、全体の7割を占める個人消費が前期比2・7%増と、前期(4・0%増)から予想以上に減速したためだ。ガソリン価格の高騰と天候不順、年末商戦の反動などが背景にあるが、ガソリン高は消費者心理を圧迫している。ガソリン高で自動車など耐久財消費も10・6%増と前期(21・1%増)から伸び率が半減した。

 米国民にとって、自動車とガソリンは最も身近な生活必需品。平均的な米国民は週に15〜20ガロン(1ガロン=約3・785リットル)給油するとされ、毎月の給油量は60〜80ガロンに達する。中東の政情不安や世界的なカネ余りなども背景に今年1月からわずか4カ月弱の間にガソリン価格が1ガロン当たり80セントも上昇。米国民は月間で50〜65ドルもの出費増を余儀なくされ、その分、他の消費を抑える生活防衛意識が広がり始めている。

 米紙ワシントン・ポストなどの調査では、7割の消費者が「ガソリン価格の上昇で経済的負担が増した」と回答。約45%が「自動車での外出を控えるようになった」と答えた。米国では5月下旬から本格的な夏の旅行シーズンを迎えるが、ガソリン高が続けば節約志向が一段と強まり、米個人消費を予想以上に冷え込ませかねない。

 一方、08年のリーマン・ショックで「危機の病根」となった住宅市場に本格回復の兆しが見られないことも景気を圧迫している。26日に発表された2月の住宅価格指数を見ると、全米主要10都市の指数が前月比マイナス1・1%と7カ月連続で低下。「良いニュースはほとんどなく、住宅市場は二番底の瀬戸際にある」(ブリッツァー・指数算定委員長)と分析されるほどの低迷ぶりが続く。

 FRBのバーナンキ議長は27日の会見で、追加の量的緩和策を6月末で打ち切る一方、事実上のゼロ金利政策を維持し、金融引き締めを急がない姿勢を示した。ガソリン高と、9%近い失業率、住宅市場の長期低迷という米経済を取り巻く重層的なリスクを意識したもので、FRBでさえ景気の本格回復時期が見通せないことをうかがわせた。


 

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