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http://www.toyokeizai.net/business/strategy/detail/AC/ac381c784b920832b6c7629ae61887bd/
東京電力の清水正孝社長(=写真中央)が、4月7日、ようやく業務に復帰した。東日本大震災から1カ月が過ぎたが、清水社長がリーダーシップを発揮することができない背景には、体調面の不安ばかりではなく、社内派閥の影響力が強いために身動きが取れなくなっている可能性が高い。
東洋経済が毎年7月、全上場会社を対象にアンケート調査を行っている『役員四季報』から役員の出身大学を1989年から2010年調査までの過去21年分にわたって分析、さらに各社の有価証券報告書から電力10社社長の職務経歴をまとめたところ、東電は東大、文系、間接部門出身が力を持つ、硬直的な人事となっていることが分かった。
歴代東電役員の学歴を見ていくと、東大派閥が非常に大きな力を持っていることが見て取れる。89年には38人のうち26人、7割ほどを東大派閥が独占していた。10年には44.4%に低下している。ただ、会見に登場していた武藤栄副社長(=写真右端)はカリフォルニア大バークレー校工学部を修了しているが、東大工学部も卒業しているので実質的には役員27人中13人、2人に1人が東大卒だ。ちなみに清水社長は慶応大学出身だが、私立大学出身の役員が社長となるのは東電では初めてのケースだ。
次に歴代東電社長の出身学部を見ると、社長の椅子は法学部、経済学部と文系出身者が独占してきたことがわかる。取締役会の構成は文系63%、理系37%と文系が優位で、工学部など理系出身役員は副社長止まりが「お決まり」だ。『役員四季報』89年調査時点以来、理系トップが1人も見当たらないのは電力10社のなかでも東電だけ(→図表1)。
さらに、有価証券報告書から東電歴代社長の職務経歴を調べた。84年、93年は2代続けて総務部出身、99年、02年は企画部出身、08年から就任している清水社長は資材部出身だ。また、他の電力会社と比較してみると職務経歴の少なさが目立つ。歴代東電社長は5人中3人が1つの部門の経験のみ。最も職務経歴の多い勝俣恒久会長も3部門にとどまる。一方、関西電力の場合は5人中4人が3部門以上を経験、中国電力は特に人事交流が盛んで、山下骼ミ長は8部門も経験している。
他社をみると、関西電力は京大が89年も10年も最大派閥。東大と置き換えれば、東電と変わりない。2社とも取締役会の構成は文系63%、理系37%であることも東電と同じだ。ただ、90年代は文系社長だったが、01年から3人連続で理系出身の社長が就任していることが大きな違いだ。
中部電力は、89年調査時は29.7%と3人に1人が東大派閥だったが、10年調査では9.1%にまで低下。代わって名大比率が36.3%で最大となった。ただ、特定の大学に偏らない役員構成であり、かつ社外役員として女性を登用するなど風通しを良くしようとする意欲が感じられる。理系出身役員が54.5%と文系を上回っていることも特徴的だ(→図表2)。つまり、他社では東電ほど1つの大学の派閥に偏っていない。文系・理系の昇進区別も見当たらず、特定の部署の比重が高いわけでもないのだ(→図表3)。
東電の清水社長は出身大学、職務経歴から見て、社内に強い基盤を持っているとは考えにくく「強いリーダー」とは言い難い。そもそも、02年に辞任した南直哉元社長は柏崎刈羽原子力発電所のデータ改ざんを隠ぺいしたことが発覚しての辞任だった。それを受けて現在指揮を取っている勝俣恒久会長が02年に社長に就任。さらに柏崎刈羽原子力発電所の運転再開のめどが立たないなかで08年2月に勝俣会長も社長を辞任したために、清水現社長が引き継いだ経緯がある。
東電トップは3代続けて地震と原発問題に翻弄され続けている。トップがリーダーシップを発揮することが難しいばかりでなく、一刻を争う非常時の対応がまずいという弱点も改善されないままだ。東電にとっては企業体質の改善もまた、大きな課題だ。
(『役員四季報』編集部・山本亜由子、撮影:尾形文繁 =東洋経済オンライン)
東京電力の清水正孝社長(=写真中央)が、4月7日、ようやく業務に復帰した。東日本大震災から1カ月が過ぎたが、清水社長がリーダーシップを発揮することができない背景には、体調面の不安ばかりではなく、社内派閥の影響力が強いために身動きが取れなくなっている可能性が高い。
東洋経済が毎年7月、全上場会社を対象にアンケート調査を行っている『役員四季報』から役員の出身大学を1989年から2010年調査までの過去21年分にわたって分析、さらに各社の有価証券報告書から電力10社社長の職務経歴をまとめたところ、東電は東大、文系、間接部門出身が力を持つ、硬直的な人事となっていることが分かった。
歴代東電役員の学歴を見ていくと、東大派閥が非常に大きな力を持っていることが見て取れる。89年には38人のうち26人、7割ほどを東大派閥が独占していた。10年には44.4%に低下している。ただ、会見に登場していた武藤栄副社長(=写真右端)はカリフォルニア大バークレー校工学部を修了しているが、東大工学部も卒業しているので実質的には役員27人中13人、2人に1人が東大卒だ。ちなみに清水社長は慶応大学出身だが、私立大学出身の役員が社長となるのは東電では初めてのケースだ。
次に歴代東電社長の出身学部を見ると、社長の椅子は法学部、経済学部と文系出身者が独占してきたことがわかる。取締役会の構成は文系63%、理系37%と文系が優位で、工学部など理系出身役員は副社長止まりが「お決まり」だ。『役員四季報』89年調査時点以来、理系トップが1人も見当たらないのは電力10社のなかでも東電だけ(→図表1)。
さらに、有価証券報告書から東電歴代社長の職務経歴を調べた。84年、93年は2代続けて総務部出身、99年、02年は企画部出身、08年から就任している清水社長は資材部出身だ。また、他の電力会社と比較してみると職務経歴の少なさが目立つ。歴代東電社長は5人中3人が1つの部門の経験のみ。最も職務経歴の多い勝俣恒久会長も3部門にとどまる。一方、関西電力の場合は5人中4人が3部門以上を経験、中国電力は特に人事交流が盛んで、山下骼ミ長は8部門も経験している。
他社をみると、関西電力は京大が89年も10年も最大派閥。東大と置き換えれば、東電と変わりない。2社とも取締役会の構成は文系63%、理系37%であることも東電と同じだ。ただ、90年代は文系社長だったが、01年から3人連続で理系出身の社長が就任していることが大きな違いだ。
中部電力は、89年調査時は29.7%と3人に1人が東大派閥だったが、10年調査では9.1%にまで低下。代わって名大比率が36.3%で最大となった。ただ、特定の大学に偏らない役員構成であり、かつ社外役員として女性を登用するなど風通しを良くしようとする意欲が感じられる。理系出身役員が54.5%と文系を上回っていることも特徴的だ(→図表2)。つまり、他社では東電ほど1つの大学の派閥に偏っていない。文系・理系の昇進区別も見当たらず、特定の部署の比重が高いわけでもないのだ(→図表3)。
東電の清水社長は出身大学、職務経歴から見て、社内に強い基盤を持っているとは考えにくく「強いリーダー」とは言い難い。そもそも、02年に辞任した南直哉元社長は柏崎刈羽原子力発電所のデータ改ざんを隠ぺいしたことが発覚しての辞任だった。それを受けて現在指揮を取っている勝俣恒久会長が02年に社長に就任。さらに柏崎刈羽原子力発電所の運転再開のめどが立たないなかで08年2月に勝俣会長も社長を辞任したために、清水現社長が引き継いだ経緯がある。
東電トップは3代続けて地震と原発問題に翻弄され続けている。トップがリーダーシップを発揮することが難しいばかりでなく、一刻を争う非常時の対応がまずいという弱点も改善されないままだ。東電にとっては企業体質の改善もまた、大きな課題だ。
(『役員四季報』編集部・山本亜由子、撮影:尾形文繁 =東洋経済オンライン)
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コメント
東電の社長だけに関わらず、経団連に所属する多くの大手企業の経営者自体が、恐らく危機に対してのリーダーシップ欠如というのが現実なのではないでしょうか。
日本の総理でさえ、リーダーシップがないともいわれながら今日までこれたのは、無責任さが平然と自然に日本社会に受け入れられたということかもしれません。
日本のバブル崩壊後の金融危機でさえ、金融機関の経営者は、ほとんど経営責任をも逃れており、かつ、金融機関利用者負担はさせるが、その恩返しさえすでに忘れ、高給を粛々といただいているというのが日本のサラリーマン無責任経営者なのかもしれません。
元資源エネルギー庁長官が、東電顧問を退任するとの報道がなされていましたが、本来、顧問という職務だけであったならば、単なる天下りと判断されてよく、退任が妥当なのですが、東電からの次期役員引き抜きであったならば、今の東電の経営陣は、即刻退陣するのですから、責任、能力を認められているならば、退任などせず、東電の役員になり、能力を発揮すればいいと感じているのですが、世間の目にさらされるのが嫌なのか、官邸からの圧力なのか、それとも他にいい天下りがあるのか、退任の理由を述べてもらいたいものです。
今回の原発事故の状況を見ていますと、原発事故が起きたならば自衛隊、そして米軍などの支援を求めねばならず、もはや原発関連は、一企業では太刀打ちできないしろものなのかもしれません。
となると、原発がいいか悪いかではなく、これから先は、国が原発を管理し、責任を持って運営していくという方がいいと感じますが。
そのためには、事故を起こした経営陣を重罪にするべきであり、かつ、原発推進をしてきた者に関しても同様、A級戦犯、B級戦犯というように処罰をし、重大事故に対して重罰を科した方がいいのかもしれません。
さすれば、このような危険設備に関して、トップに立つ人物は、責任を持った対応をしていくでしょう。
このまま原発を民間企業まかせにするとなると、今後益々無責任社会へと日本が流れ込むのかもしれません。
太平洋戦争前は、日本には、中心となる人物がいました。しかし、敗戦によりその人物は、権利を奪われ、今は、日本の象徴となっています。
象徴となったことにより、その家系への重み、そして親近感が国民に伝わってくるようになりました。
東電にしても戦前は、その人の会社ともいえる企業です。しかし、その中心となる人物がいなくなった今、無責任な経営者を日本は生みだしたのかもしれません。
政界や経済界などでよく奥の院という影の権力があるといいますが、日本では、奥の院というのは、マスコミ、経団連、主要官庁のサラリーマン役員或いはそのOBが握っているのかもしれません。
つまりは、それらの勢力の合議によって重要なことは決まる体制が、今の日本なのかもしれません。
特に、日本のような正社員労働者主体のサラリーマン社会では、自分達さえよければいいという考えが前面にでており、国民無視、国民負担というのが平然と決断されます。
よって、海外の有識者からみれば、一体だれが重要な決定権を持つのか見えてこず、打ち合わせをしているうちに、ある程度決まれば、一斉に国が動くという事態に仰天してしまうそうです。決まるまでが遅いが、決まれば同時に動くということです。
今、動画サイトgyaoで、淵蓋蘇文という韓国ドラマを無料放送していますが、高句麗の王が、国内の経済主体の官僚により、当時の国力そのものを失くしていく所が放映されていますが、今の日本も同様、無責任な経団連の経営陣の集まりによって益々国が衰えていくような気がします。
日本のバブル前は、まだ社会人になったばかりでしたが、経団連などの幹部とも機会があり、面識もありましたが、まずはじめに国家という言葉が、昔の大手企業の経営者には出てきたような気がします。当時は、親と子というよりもおじいさんと孫のような開きがありましたが、大手企業の経営者には、国家観というものが存在したというのも事実です。
しかし、今やそのような経営者は、日本の大手企業の経営者にはいません。戦争を経験しているいないのと、かつ、戦前と戦後教育の違いがあるのかもしれません。
太平洋戦争の時になぜ日本軍部は、北進ではなく南進したのかと一つの疑念がありましたが、その大きな理由は、軍部と財閥との経済観念から南進へと向かったのかもしれません。
つまりは、軍部官僚と財閥との癒着から南進へと向かい、満州までは時の連合国は認めていたのですが、上海へと南進していくことにより、多くの国の反感を買ったのかもしれません。
つまりは、自分達のことしか考えないという性質が無謀な戦争へと突入するきっかけを作ったのかもしれません。
今回の原発事故で、政府の発表、原子力安全保安院の発表、東電の発表、そして原子力安全委員の発表でさえ、多くの国民は信じていないようです。
各々別々に発表するのも、責任は我々にない、或いは責任がどこにあるのかわからないということを国民にみせつけるためにわざとしているのかもしれませんが、無責任国家の正体が現れているようにも見えます。
他の先進国の株価が調整はありますが、右方上がりなのに対して、日本の株価だけが波にのれないのは、こういった無責任社会、経済とは関係がない労働組合社会への偏りが原因なのかもしれません。
地震電磁波が、ここ最近大きな地震を予知しているようであり、何も対策をうたない、あるいは、震災被害地への動きが鈍い政治の中で、壊滅的な地震がこの日本におきるとなると、もはや本当に今の日本の政治家、そして企業経営者にこの日本をまかせておけないと見る勢力が現れるかもしれません。
自ら変えることができない戦後世代の日本人が、昔から変えることによって国を維持してきた日本の心を完全に忘れたのでしょうか。
今後大きな変化が、奥の院と言われる官僚、経団連、政治の世界に起きるのかもしれません。
ちなみに原発推進派、そして放射能物質は安全とほざいている学者、原発推進派の学者にプラト君のふりかけご飯でも召しあがってもらいたいものです。
頼れる仲間プルト君プルトニウム物語
http://www.youtube.com/watch?v=RJU1YUhGJ7A
プルトニウムは食べても安全!
http://www.youtube.com/watch?v=gpVVI5xFJL4&feature=popt19jp05
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