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http://jp.wsj.com/Economy/Global-Economy/node_222761
G20、不均衡是正問題で四苦八苦
2011年 4月 15日 9:45 JST
記事
【ワシントン】20カ国・地域(G20)は、世界の経済成長推進のための枠組み作りに奔走しているが、ワシントンで15日開かれるG20財務相・中央銀行総裁会議で大きく進展する公算は小さいようだ。
米ピッツバーグで昨年9月に開催されたG20サミット(首脳会議)では、世界経済成長をリバランス(再均衡化)することが約束された。それによって米国の消費支出への依存度を減らすのが狙いだ。米国が財布のひもを締めているため、新たな成長の源泉を見いだす必要がある。
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Reuters
IMFのストラスカーン専務理事(左)とガイトナー米財務長官(14日、米ワシントン)
実際には、これは巨額の経常収支黒字国、とりわけ中国とドイツが消費支出と輸入を増やす一方、米国は輸出を増やして経常赤字を削減することが期待される。
しかし、米国の赤字と中国の黒字はピッツバーグ・サミット当時とほぼ同じだ。国際通貨基金(IMF)は11日発表した世界経済展望で、「世界の需要のリバランシングは進展していない」と苦言を呈した。IMFは、中国など黒字国は内需拡大で一層努力する必要があると述べ、中国の黒字は今後さらに膨らむ可能性もあると警告した。
G20財務相・中央銀行総裁会議で、リバランシングの必要性で再確認するのは確実だ。しかし、手続き上のいざこざが続いており、G20はまたも行動の伴わない討議の場と化すのではないかとの懸念が強まっている。大半のG20参加国が達成したいと考えているのは、ある国の政策がグローバルな不均衡を悪化させているかどうか判断する尺度、つまり測定方法で合意することだ。
向こう数カ月間でG20財務相会合はさらに1回ないし2回開催され、そこでこの尺度を洗練にするため討議する見通し。
フランスのラガルド財務相は「労力を要し、うんざりさせる作業で、取るに足りないかにみえる」ことを認めながらも、時が経てば「各国が政策協調し、その結果実際に不均衡を是正できるプロセスを生み出せるだろう」と述べた。
準備作業がすべて終了すれば、11月にフランスのカンヌで開催されるG20サミットでは、報告書が提出され、どの国とどの政策がグローバルな不均衡の責任があるか浮き彫りにされる。そこでサミットではこうした国に圧力をかけて政策変更を求める。ただしG20は強制メカニズムを想定しておらず、不均衡の責任を追及された当該国はこれを無視できる。オバマ政権下の財務省に勤務していたピーターソン国際経済研究所のエドウィン・トルーマン氏は「それはモラル上の説得に依存している」と述べ、制裁を科す方策を探るべきだとの考えを示した。
リバランシング問題で進展していない理由の一つは、中国政府が消極姿勢であることだ。同国はリバランシングについて、人民元切り上げを求める米国主導の圧力の別の言い方に過ぎないとみている。(実際のところ、米財務省は、人民元をもっと迅速に切り上げれば、中国の輸入する製品が人民元換算でそれほど高価でなくなり、輸入が増えてリバランシングに資すると主張している。)
中国指導部は少なくとも2007年以降、成長持続のためには消費支出を拡大する必要があると正式認めている。しかし、こうした判断を実行に移すのは難しかった。輸出業者と、それを代弁して人民元を低く抑えるよう求める官僚組織の力が強く、中国指導部もせっかくうまくいっている経済戦略を放棄するのにためらいがあるから、なおさらだ。
記者: Bob Davis
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