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(回答先: 「チェルノブイリに並ぶ」と速報=福島原発事故評価―外国メディア ← これから下降線か? 投稿者 jesusisinus 日時 2011 年 4 月 12 日 15:49:37)
INESの国際原子力事象評価尺度は、死者数とか、被害者数とか、被害者の症状とかでその事象の深刻な度合いを測る尺度ではない。
事故が施設内外に及ぼす影響範囲とその度合いによって測っている尺度に過ぎない。
いくら「チェルノブイリとは違う!」と念仏を唱えても意味はない。
何故なら、やはりその影響範囲は、事業所外への影響度は「放射性物質の重大な外部放出:ヨウ素131等価で数万テラベクレル以上の放射性物質の外部放出」であり、事業所内の影響度は「原子炉や放射性物質障壁が壊滅、再建不能」であり、「深刻な事故」に分類されるからだ。
これは当然「大事故」に分類されるレベル6の「放射性物質のかなりの外部放出:ヨウ素131等価で数千から数万テラベクレル相当の放射性物質の外部放出」を超えていることからも明らかである。
国際的な信用は、通告もないまま意図的に放射能汚染水を海洋投棄した時点で、既に失墜している。しかし、このまま、日本がレベル7であることを知りつつ、隠蔽していたことが暴露されれば、日本は北朝鮮(ならず者国家)に並ぶ、国際社会で信用出来ない別の意味での無責任国家と評価されてしまう。
既に、もうその愚は散見されているのであるが、遅いよりは早い方が良いのである。
子供新聞や2チャンネルならイザ知らず、こんな記事が公に出てしまう「産経新聞」ははっきり言って恥ずかしい域を超えている。編集長の能力を疑わざるを得ない。
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福島レベル7 「最悪」評価はおかしい チェルノブイリとは全く違う
配信元:産経新聞
2011/04/13 07:24更新
【主張】
福島第1原子力発電所の事故に対する国際評価尺度(INES)が、急遽(きゅうきょ)「深刻な事故」とされる「レベル7」に引き上げられた。経済産業省の原子力安全・保安院が、内閣府の原子力安全委員会の見解などを踏まえて発表した。暫定評価とはいえ、レベル7の意味は非常に重い。
INESの基準で最も重いレベルに相当するだけでなく、25年前に起きた史上最悪のチェルノブイリ原発事故とも並ぶからだ。日本政府の発表によって、世界の抱く福島事故の印象は、チェルノブイリ事故と完全に二重写しになって焼き付いてしまう。
≪保安院の発表には矛盾≫
菅直人政権は、レベル7評価の及ぼす影響を理解していないのではないか。事故の実態を国際社会に正しく伝え、誤解を是正していく活動に直ちに取りかからなければならない。
保安院の発表には矛盾がある。福島事故で放出された放射性物質の量は、チェルノブイリの10分の1に過ぎないと認めているではないか。レベル7の根拠は、2号機が爆発した3月15日ごろの数時間、最大で毎時1万テラベクレル(テラは1兆)の能力を持つ放射性物質が外部に放出されていたと報告されたことである。しかし、今はその1万分の1に減っている。
経済産業省が事故後1週間で示した暫定評価は「レベル5」であった。それが今の時点で、いきなり7に引き上げられると、誰しも事態の急な悪化を想像してしまう。あるいは、何か深刻な状況を隠しているのではないかと疑心暗鬼にかられかねない。
一時的にレベル7の適合要件を満たしていたからといって、それだけで結論を下すのはいかがなものか。評価を引き上げ、発表を急がないと事故が拡大するという局面だろうか。だが、そういう要素は何一つない。唐突感と驚きを振りまいただけである。
福島事故とチェルノブイリ事故は重大度が全く違う。チェルノブイリ4号炉は、運転中に暴走して大爆発を起こし、炉心ごと吹き飛んだ。だから外部にばらまかれた放射能の量も汚染面積も比べものにならない。
福島事故では放射線被曝(ひばく)による死者が皆無であるのに対し、チェルノブイリでは約30人の発電所員らが死亡している。
福島では、4基の原発から放射性物質が漏れたのに加え、収束に日数を要しているものの最悪の方向には進んでいない。
国際関係では、東京などに拠点を置く海外企業の日本脱出に拍車がかかる可能性がある。外国からの観光客も日本を避ける。日本からの輸出産品への規制がさらに強まる恐れもある。
環境問題の打開のため、原発活用に舵を切ろうとしていた諸外国のエネルギー政策に及ぼす影響も一段と深刻なものになる。
1979年のスリーマイル島事故以来、凍結されていた国内原発の建設再開に着手していたオバマ米政権は、計画の見直しを余儀なくされかねない。
菅政権は、レベル7への引き上げに際し、世界に波及していく負の衝撃波を検討したのか。国際感覚が問われよう。
≪心配な輸出品への規制≫
国内へのレベル7ショックも甚大だ。相次ぐ大きな余震だけでも国民の平常心は揺らいでいる。そこに原発事故の深刻化を誤解させかねない発表が追い打ちをかけることになった。
東電以外の他電力の原発も運転継続が難しくなりつつある。首都圏や東北では、今夏に予想される電力不足の深刻化が心配だ。
大量の放射性物質を飛散させたチェルノブイリ事故でも、白血病の増加は確認されていない。政府はその科学的事実の周知に力を注ぐべきである。チェルノブイリでの最も深刻な後遺症は、被災者の心的外傷後ストレス障害(PTSD)である。
日本でもその予防に努めるべきときに、不安を肥大させるだけのレベル引き上げは、不用意の一言に尽きよう。原発周辺住民の退避問題についても、非常時における対外発表手法の改善が望まれる。今回の福島原発事故は、人災と天災の境界線上に位置するものである。日本の原子力発電の安全性回復に向けた努力を丁寧に世界に伝達していきたい。
事故レベルの確定は、その後でもよかったはずである。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/502217/
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