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買い占めているのは“赤いハゲタカ”の恐怖
http://gendai.net/articles/view/syakai/129842
2011年4月8日 掲載 :日刊ゲンダイ
外国のファンドが筆頭株主!?
大商いが続く東電株だが、株価はジリ貧もいいところだ。震災前の2153円が嘘のような大暴落で、6日には一時300円を割った。「いずれ2ケタになる」という証券アナリストもいる。
「マーケットのおもちゃです。カラ売りや買い戻しが横行し、株価は乱高下している。原発事故や補償問題を考えれば買える銘柄ではありません。でも株のプロにとっては魅力です。大儲けするチャンスですからね」(株式評論家の黒岩泰氏)
震災前、東電株は200万〜300万株の商いだった。それが震災後は、1億株を超える日が多く、6日の出来高は3億株を突破した。
「個人投資家の狼狽(ろうばい)売りは一巡しているはずです。となると完全にマネーゲーム。魑魅魍魎(ちみもうりょう)の世界です」(市場関係者)
3月30日には大引けで3999万400株をワンショットで買った投資家がいる。このときの株価は466円。約186億円を瞬時に投じた。
「誰が買ったのか当時から話題でしたが、最近になって中国系のファンドや米投資ファンドが浮上してきました。東電の大株主9位(10年9月時点)に名を連ねる『SSBT・OD05・オムニバスアカウントトリーティ』が動いた可能性です。このファンドは中国政府系といわれます。米著名投資家のジョージ・ソロスの名前も挙がっています。さらに米ハゲタカファンドのアパルーサ・マネジメントやポールソン&カンパニー、ルネサンス・テクノロジーあたりも怪しい」(投資アナリストのリチャード・コーストン氏)
ハゲタカが東電株の売買を繰り返し、利ざやを稼ぐ分にはマネーゲームと一笑に付すこともできる。だが、赤い資本が本腰を入れて東電株を買い集めているとすれば話は別だ。中国が東電の筆頭株主になったらどうなるか。日本経済の生殺与奪権を中国に握られるようなものだ。
30日の約4000万株の買い手が例の赤いファンドだとしたら、保有株は5700万株を超え、一気に東電の2位株主に躍り出る。さらに300万株ほど買い足せば筆頭株主だ。4月6日も怪しい動きがあり、上場来最安値の292円まで売られた後、買い注文が殺到した。
「外国の法人が、電力業の株式を10%以上保有する場合は、外為法により事前の届け出が必要です」(経産省貿易経済協力局)
防波堤はあるが、現在の筆頭株主の保有比率は5%弱。規制を裏返せば、9.99%までは自由に買い増すことが可能だ。今後の動向は注目だ。
【東電の大株主】
◇株主/保有数(万株)/保有比率
◆日本トラスティ信託口/5,984/4.4%
◆第一生命/5,500/4.0%
◆日本マスター信託口/5,485/4.0%
◆日本生命/5,280/3.9%
◆東京都/4,267/3.1%
◆三井住友銀行/3,592/2.6%
◆みずほコーポ銀行/2,379/1.7%
◆従業員持ち株会/2,217/1.6%
◆SSBT・OD05・オムニバスアカウントトリーティ/1,762/1.3%
◆日本トラスティ信託口4/1,640/1.2%
(10年9月末時点)
◇
東電株80円高 4営業日ぶりに400円台回復
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110408/fnc11040815100019-n1.htm
2011.4.8 15:09 :産経新聞
8日の東京株式市場は、東京電力株が続伸。4営業日ぶりに400円台を回復した。終値は、値幅制限の上限(ストップ高)となる前日比80円高の420円だった。
宮城県で震度6強の地震があり、東北地方の広い範囲で停電があったが、放射能漏れ事故の対応に追われる福島第1原発への影響は確認されておらず、「株価の大きな下押し材料にはなっていないようだ」(大手証券)。
前日7日は3円高の340円で終えた東電株だったが、この日は取引開始直後に329円まで値下がり。下値で買いが入り、値を上げていった。
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