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計画停電の経済損失回避へ 規制緩和で送電網の開放を 個人は生活の工夫でしのぐ
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20110401/plt1104011539001-n1.htm
2011.04.01 :夕刊フジ
東日本大震災は、関東圏の計画停電を引き起こした。震災被害にあった東京電力の発電所は、福島第1原発のみならず、各地の火力発電所も含まれている。おおよそ発電能力の40%程度がダメージを受けた。
そこで、4月末まで計画停電が実施される。それまでに復旧できる火力発電所を手当てして5月からは電力供給量が需要量を上回る見通しであるが、7、8月の夏場の電力ピークに対応できるかどうか、怪しい状況だ。
東京電力では、夏場にも計画停電を実施予定で、東京23区も千代田、中央、港区を除いて対象になる予定という。
計画停電が実施されると経済にどの程度の損失になるのだろうか。計画停電で鉄道の間引き運転などで不便になるが、実は企業活動が一時停止するのが打撃が大きい。
いろいろな計算があるが、1カ月計画停電するとGDPが1兆円少なくなるようだ。機械の稼働率が低くなって、生産高が少なくなり、それで稼ぐ所得が少なくなるわけだ。
この損失を回避するためには、計画停電になっても稼働率を低くしない工夫が必要だ。実は、停電は需要のピーク時に最大供給能力が追いつかなくなって起こるので、ピーク時の需要を下げて、平準化するのが先決だ。夏場のピークは、夏の甲子園の時期で、時間帯は午後から夕方だ。
夏の甲子園をやめろという無粋な話はしたくない。関西の話だし、関東・東北以外の地域は平常通り活動して被災地を経済的に応援するのがいい。この際、関東の企業は夏場は長期休暇をとって、関西に旅行するくらいの方がいい。
関東に残るとしても、日中のエアコン温度を高く設定したり、まき水を全世帯で実施しエアコンなしの日でも設定したらいい。ライフスタイルもできるだけ夜型にして、日中のエネルギー消費を少なくするのもいい。
その上で、供給側で、企業の自家発電を一般家庭にも配電できるように、すぐにも規制緩和が必要だ。これまで電力会社に配慮して電力の自由化を進めてこなかったが、送電網を開放する必要がある。
企業が本業を休んでも、自家発電によって収益を得られるならば、一石二鳥になる。そのための補助金も考えていいだろう。
2001年1月の米国カリフォルニアでの計画停電でも、州政府が金銭介入し、電力価格が採算が取れるようになったため、電力業界に新規参入が起こり、その後の電力事情が安定的になった。
計画停電という経済落ち込みのピンチを新たなビジネスの創出のチャンスに変えるという発想が求められている。それには規制緩和と賢い政府の手助けが必要だ。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)
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