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【計画停電】ヨーグルト、納豆品薄のワケ 医薬品やビールにも影響
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110401/biz11040114070027-n1.htm
2011.4.1 14:03 :産経新聞
計画停電が、発酵食品や医薬品の製造に深刻な影響を与えている。小売店でヨーグルトや納豆が品薄になっているのも、製造工程での温度管理が難しく、工場の生産能力が落ちているためだ。医薬品も停電になると、無菌状態を維持しにくく、品質の管理に影響が出る。ビールも増産を急ぐが、計画停電区域の工場では仕込みができない状況で、電力とビールが最需要期に入る夏場の生産管理に頭を痛めている。
■消えたヨーグルト
「計画停電の予定が前日に知らされるのでは、原乳の入荷や配合する菌の準備など正確な量産計画が立てられない」。雪印メグミルクの担当者は、計画停電が生産に与える影響をこう説明する。ヨーグルト製品の最大拠点である海老名工場(神奈川県海老名市)も、生産はほぼ停止状態だ。
ヨーグルトは牛乳と同様に高温殺菌するだけでなく、40〜50度の状態で発酵させる。冷却や保温など微妙な温度調節が必要で停電すると、品質管理や長期保存ができなくなる。
納豆も店頭から消えた。「おかめ納豆」を生産する最大手のタカノフーズは東日本3工場が被災し、25日から茨城の2工場で出荷を再開したものの、生産量は震災前の半分程度になった。
「金のつぶ」のミツカンは群馬県館林市の工場が計画停電を避けるため、「夜間操業などで対応」(同社)しており、フル稼働できずにいる。
■無菌保てず
一方、医薬品も、無菌室で製造する注射剤は、一瞬でも停電すると無菌状態が損なわれ、滅菌作業が完了するまで数週間から1カ月かかる。
東和薬品は、東日本大震災の直後から山形第1工場(山形県上山市)で停電が発生し、空調機器が停止したことで無菌状態が保てなくなった。「電力の安定供給にメドがつくまでは、生産再開はできない」とため息をつく。
田辺三菱製薬は震災後、注射剤などを製造する足利(栃木県足利市)、鹿島(茨城県神栖市)工場の操業を停止した。2工場とも設備損傷に加え、停電の影響で無菌状態への復旧に時間がかかり、操業再開は4月半ばになる見込みだ。
各社とも在庫を2、3カ月分確保しており、すぐに在庫不足が生じることはないとしているが、「夏場の電力不足で計画停電が頻繁に実施されれば、医薬品の供給が滞る」(大手製薬)との懸念が広がっている。
■ビールも貴重に?
大手ビール各社は、東北の工場が大きな被害を受けたうえ、関東周辺の主力工場が計画停電地域にある。
ビール製造は、麦芽とコーンなどの副原料を煮る仕込みと発酵に、最低半日はかかる。停電時間自体が3時間でも、停電前後に配管の洗浄や設備点検で数時間かかり、事実上操業が不可能だ。
主力工場の生産能力の落ち込みをカバーしようと、アサヒやサッポロは、主力のビール類の製品を3種類程度に絞って増産している。アサヒは、通常6月以降に行う工場の24時間フル稼働を、約2カ月前倒しして販売量を確保する。
キリンは最大拠点である横浜工場(横浜市)に1日1万キロワットを供給できる自家発電を備え、計画停電中でも製造は可能だが、「操業休止した工場を補うほどの販売量の確保は難しい」という。
ビール各社で構成するビール酒造組合は、日本経団連に電力の総量規制の実施を求める要望書を提出しているが、計画停電のダメージは大きい。夏の電力需要のピークに向けて、業界を超えた議論が急がれる。
主な工場の被災状況
http://sankei.jp.msn.com/economy/photos/110401/biz11040114070027-p1.htm
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