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外国為替市場で円相場がドルやユーロ、韓国ウォンなどの主要通貨に対して弱含んでいる。東日本大震災や原発事故で日銀の金融緩和が長期化するとの見方が強い一方、米欧で金融緩和の修正観測が浮上しているためだ。震災直後には円資金の需要増の思惑から急速な円高が進んだが、足元の市場参加者の関心は日米欧の金融政策の方向性の違いに移りつつある。
円相場は震災後の17日早朝、最高値の1ドル=76円25銭まで上昇した。だが、円買いの手掛かりとされた生損保の海外資産の売却が実際には進んでいないことが判明。7カ国(G7)の協調介入もあって、円高の流れに歯止めがかかった。震災や原発事故は、生産の停滞などを招くことから「円安要因」になる面があり、震災直後と市場の空気は変わりつつある。
30日の東京市場で、円は朝方から大きく売られた。円相場は83円台まで下落し、震災前日の10日の終値(82円76銭)まで戻った。
米セントルイス連邦準備銀行のブラード総裁が29日、米連邦準備理事会(FRB)の量的緩和策第2弾について「予定(総額6000億ドル)よりも1000億ドル少ない額で停止という政策もあり得る」と発言。先週以降、複数の地区連銀総裁が金融政策の修正をにおわしていたこともあり、米金融緩和策の早期終了観測がにわかに高まっている。
円はユーロに対しても大幅に売られ、約10カ月半ぶりに1ユーロ=117円台まで下げた。欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁も物価上昇への警戒感を隠さない発言を繰り返している。市場では4月7日のECB理事会での利上げを織り込みつつあるのが実態だ。
このほか、円は対豪ドルでも約11カ月ぶり、対韓国ウォンでは約9カ月ぶりの安値水準まで下落。世界の多くで景気が上向きになったり、物価が上昇したりしている。欧米諸国以外でも利上げ観測は根強く、円相場は主要通貨に対して弱含みやすくなっている。
日本では、震災後の市場の混乱を抑えるために日銀が大規模の資金供給を実施。金利が長期にわたり低水準にとどまるとの見方が強い。このため低金利の円を借り、高金利通貨に換えて運用するキャリー取引が「生じやすい地合い」(クレディ・スイス証券の深谷幸司外国為替調査部長)との指摘もある。
震災だけでなく、リビア情勢やポルトガルの財政問題などを背景に、投資家のリスク回避姿勢はいまだに強いため、対外債権国である日本の円を「安全通貨」として買う動きが再燃する可能性は残る。日本経済が本当に危機的状況を迎えれば、企業の円資金確保などを見越した円高が進むとの見方もある。
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- Re: まず円安ありきで、理由は後付け、ですよね〜。 metola 2011/3/31 00:08:48
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